物真似から始めてオリジナルに昇華させることができれば本物になれる

全ての芸事は物真似から始まると言っても過言ではありません。
音楽はもちろん、落語やお笑いも先輩や師匠の物真似から始まり、繰り返し練習することでレベルアップしていきます。

ここで最も重要なのは、物真似で終わらずに自分オリジナルというか、自分らしさが打ち出せるものに昇華できるかどうかです。

かのビートルズも、エルビス・プレスリーやチャック・ベリーなどに影響を受け、ロックンロールバンドとして活動を始めますが、初期の頃はプレスリーの曲にそっくりなオリジナル曲もあります。
そしてその後はみなさんご存知のように、世界的に不動の地位を築くアーティストとなり、全世界に影響を与えました。

誰からも影響を受けないアーティストなんてほとんど存在しなくて、最初は誰もがコピーしたり物真似したりというところから始まるのですが、やはり影響を受けたアーティストから脱却する作業が意外と難しいんです。
物真似から始まって自分の個性を打ち出すことができるかどうかが、本物のアーティストとしての地位を築けるかどうかの分岐点と言えるかもしれません。

歌も楽曲も演奏も、個性とかオリジナリティーが打ち出せていないと、「いい曲なんだけどね〜」とか「上手いんだけどね〜」って終わってしまうじゃないですか。
じゃあそうならないためにどうするかというと、どこかから持ってくるんじゃなくて、自分の中から引き出していくんです。
つまり自分の中にあるものをどんどん出していくことです。

たとえば自分の声が嫌いだからといって、他の誰かに似せようとしたり、妙に崩したような歌い方をすると、あなたの魅力は半減します。
というか、魅力は伝わりません。
もし自分が嫌いな声であっても、他人の感じ方はそれぞれで、自分の評価は他人のそれとは違います。

小細工はしないで、持って生まれたものをそのまま出していくこと。
そして自信を持ってアピールする。→ ここ大事です。
ステージというのは、自信のない人には立つ資格がない場所です。
どんな自分であっても、その日のコンディションがどうであっても、自信を持って最大限ベストを尽くす場所なのです。
他と比べる必要もなければ、ビビらなくていい。

なぜかというと、そのビビリ加減や自信のなさが歌や演奏に乗っかって、伝わってしまうからです。
目には見えませんけどね。

どんな技術でも芸でも極めるのは簡単なことではありません。
好きだからこそできることだし、日々の積み重ねが結果を生みます。
さぁ始めるなら今からです。
先人の知恵や技術や芸を吸い尽くして、自分の色に変えていきましょう。
それが極めるということですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?