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2030年、4兆円規模へ膨らむリユース市場:Z世代による消費行動の変革

皆さんは、メルカリ、使ってますか?僕は、あまり使ってないんですが、Z世代にとっては常識なんですね。売ることを前提にモノを買う。モノの価値を相対的に把握することが容易になってくると、自分だけの「絶対的な価値」を信じて買う、なんて購買行動が揺らいじゃいそうで。実際は、どうなんでしょうね?


リユース市場の拡大とその背景

2024年、日本のリユース(中古品)市場は見事な躍進を遂げ、4兆円規模へと拡大する見通しです。この驚異的な成長の背後には、価値を重視する消費行動の変革があります。特に、Z世代による消費傾向の変化が大きな影響を与えています。彼らは単に価格の安さを求めるのではなく、商品の持続可能性や再販価値に注目しています。

事例1:コメ兵の戦略とZ世代

東京都渋谷区に新しくオープンしたコメ兵の店舗は、その成功例の一つです。開店以来、来店客数は想定の2倍に達し、その主な客層は20代のZ世代です。彼らは、新品購入よりもリセールバリューを重視し、掘り出し物を求めて定期的に店を訪れています。コメ兵のような企業は、若者が多いエリアでの出店攻勢を強化し、中古スニーカー専門店などを開設して若者の需要を捉えています。

事例2:メルカリの経済効果

メルカリ総合研究所の調査によると、Z世代の63%がフリマアプリを利用し、「売ったお金で欲しいものを購入する」ことが多いと答えています。これは、中古品の売却益が新品の購入を後押しする経済効果を示しており、リユース市場の拡大が個人の消費行動にどのように影響を与えているかを明確に示しています。

事例3:アパレル業界の対応

アパレル通販の大手、ZOZOは、新品の購入画面で過去に購入した商品の下取り価格を示し、その金額分を割り引いて新品を購入できる「買い替え割」サービスを提供しています。この取り組みは、消費者が持続可能な消費を行いやすくするだけでなく、企業側も再販価値の高い商品を提供するインセンティブになっています。

経済と社会に与える影響

リユース市場の拡大は、経済的にも社会的にも大きな意味を持ちます。個人の満足度向上や、新品購入への再投資の促進はもちろん、サステナブルな消費の推進にも寄与します。また、企業には再販価値の高い、質の良い商品を生産する動機付けとなり、結果として消費者はより良い製品を手に入れることができます。

まとめ

2024年に向けて、4兆円規模へと成長するリユース市場は、Z世代による消費行動の変革を象徴しています。価値を重視するこの新しい消費パターンは、経済全体にプラスの影響を与え、サステナブルな消費文化の確立に貢献しています。日本経済にとって、これは新たな成長機会を示すと同時に、企業や消費者が価値をベースにした選択をすることの重要性を再確認させるものです。

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