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国内のどんな生物が絶滅危惧種なの? 鳥類編④

さあ、前回までで、国内の絶滅危惧種の中でも特に絶滅危機が高い「絶滅危惧種IA類の鳥類」を15種類紹介させていただきました。

残すところ9種類となり、今回はそのうち4種類を紹介させていただきます。

今回もご一読いただけたら嬉しいです。

目次


絶滅危惧種 段階

絶滅危惧種は、野生生物により、どのくらい絶滅の危機に陥っているのか異なります。

その中で、最も絶滅の危険性が高いのが、絶滅危惧種IA類に分類されている野生生物です。

絶滅危惧種IA類に選定されているのは、哺乳類12種類・鳥類24種・爬虫類5種・両生類5種の合計46種です。

今回は、絶滅危惧種IA類の鳥類24種類のうち4種類を紹介をできればと思います。

絶滅危惧種 レッドリスト

16. カンムリムシ

後頭部に白い羽毛の冠羽を持ち、全身が褐色、お腹には白い斑点があるタカ目タカ科の鳥です。

ワシなのにタカ?と思った人もいると思いますが、実はワシ科という分類はありません。

例外もいますが、タカ科の鳥で大きい個体が「ワシ」、小さい個体が「タカ」と名付けられることが多いそうです。

ちなみに、「カンムリワシ」は、全長約55cmです。

日本では八重山列島に分布し、両生類や爬虫類をはじめとした小動物を捕食します。

八重山列島とは、石垣島をはじめ、竹富島、小浜島、黒島、新城島、西表島、由布島、鳩間島、波照間島、与那国島などの島からなる列島のことです。

個体数が減少している理由は、カンムリワシの餌場となる水田が人の生活様式の変化により減少していることや、住みかである森林や湿地が畑や牧場になったことです。

また、石垣島では交通事故に遭う例も数多く報告されています。

道路にいるカエルなどの餌を食べている場面が多いです。

食物連鎖の頂点に位置するワシは、自分より早いものはないと思い込んでいるため、車が来ても避けないことがよくあるみたいです。

また、人間も「避けるだろう」と思い込んでいるため、交通事故に発展してしまいます。

石垣島に旅行に行く人は、どうか安全に、ゆっくりと運転してほしいと思います。

カンムリワシ
興奮すると冠羽が逆立つ
八重山列島

17. キンメフクロウ

金の目が特徴的なことから、その名がつけられました。

フィンランドでは、「真珠のフクロウ」と呼ばれています。

体に対して、頭が大きく、「ずんぐりむっくり」なフクロウで可愛らしいです。

日本では、非常に稀な冬鳥で、北海道(大雪山や十勝岳など)や新潟県で数回しか記録されていません。(フクロウの調査は、夜なので難しそうですしね、、、)

北アメリカ大陸やユーラシア大陸の北部に生息していて、年間を通して同じ場所に生息し、季節による移動をしない“留鳥”です。

絶滅理由は、調べても特に記載されていなかったのでわかりませんでした。(ご存知の方教えてください、、、)

日本にそもそもあまり現れないので、日本の生活が関係していることは少ないのかもしれませんが、森林伐採などで生息地の減少などが原因の可能性はありますよね。

キンメフクロウ
北海道 大雪山・十勝岳

18. ワシミミズク

個人的に、フクロウ科の鳥は、見た目による違いが大きいように感じます。

ワシミミズクは、世界最大のミミズクとも呼ばれています。ちなみに、世界最大のフクロウは、「シマフクロウ」です。

ワシという名が付くくらい、大きい「ワシミミズク」ですが、全長は約70cmだと言われています。

ミミズクと、フクロウの違いですが、1番わかりやすいのが、「羽角の有無」です。頭の上の角みたいなやつのことですね。

ミミズクは「羽角があり」、フクロウは「羽角がない」のが一般的です。

(羽角がある「シマフクロウ」や、羽角がない「アオバズク」などの例外もいますが、、、)

ワシという名が付くくらい、大きい「ワシミミズク」ですが、全長は約70cmだと言われています。

日本では、迷鳥として、北海道の知床半島を含むオホーツク海沿岸、十勝地方北部、根室地方に生息していると言われています。

個体減少の理由は、人間の登山やスキーなどのレジャー活動により繁殖が難しくなっていることや、交通事故、有刺鉄線や電線との衝突死などにより生息数は減少しています。

ワシミミズク
北海道 知床半島・根室など

19. シマフクロウ

先ほども書きましたが、世界最大のフクロウと言われていて、全長約70cmで、翼を広げると、2mにもなります。

大きさは、ワシミミズクと同じくらいですが、「ワシミミズク」オレンジ色の目をしており、「シマフクロウ」は黄色の目をしています。

フクロウですが、羽角があります。個人的には、「仙人」みたいな見た目をしているなと思っています。

シマフクロウは、アイヌの人たちからコタン・クルカムイ(部落の神様)としてあがめられている、

国内では、北海道及び北方領土に分布し、約165羽いると言われています。また、その半数は、知床半島に生息しています。

私は、知床に住んでい他こともありますが、見ることはできませんでした。心残りです。フクロウは見つけるのが難しいです。

絶滅危機の理由は、河川の改修や餌となる魚の乱獲、巣となる大木の伐採などが原因だと言われています。

シマフクロウ
北海道 知床半島

今回は、「ワシ」や「フクロウ」など、比較的人気な種類の鳥特集でした。

やはり、絶滅危機の理由に人間が関係していましたね。

絶滅危惧種IA類の鳥類は、残すところ5種になりました。次回で最後になります。

来週もよろしくお願いします。

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