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【短編&中編小説集】Felar-Ruw時代の作品集

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1987年より、地元紙『北海タイムス』の『うら表紙』に投稿していたショート・ショート(短編小説)や中編小説など、未公開のものを中心に、投稿・公開予定。 【注意事項】 当時の内容… もっと読む
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記事一覧

【短編小説】④ 壁を越えろ!

【短編小説】④ 壁を越えろ!

香(かおり)は、大きな欠伸をした。
部下の営業員達からの業務連絡待ちとはいえ、午後6時から深夜1時まで、誰もいない社内で、1人でテレビを観たりして、時間を潰していたのであるが、退屈すぎて、油断すると睡魔に襲われそうだった…。
ーー…ったく、仕事とはいえ、毎日毎日、やり切れんな…ーー
たまに夜10時頃、会社に訪問してくる8歳年下の保険会社の営業員の葵(あおい)から電話がかかってくるのであるが、そのタ

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【短編小説】③ 夜明け前の逃亡者

北海道の道東にあるM町は、10年ぐらい前から、ロックやポップスなど若者向けの音楽を一切禁止していた…。
それというのも…、
以前、アマチュアのロックバンドがM町でワンマンライブを開催した際、若い町民達が異常なほど熱狂してしまい、ライブ中に興奮した若者達が、ケンカしたり、失神して救急車で搬送されたり、挙句の果てに数名程が心臓発作で死亡するといった事態にまで発展してしまい、その年に町長の独断で禁止に至

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【短編小説】② バス・パニック

外は、どんよりした雲に覆われた空から、雪が舞うように降っていた。

典子(のりこ)は傘を差し、シャンプーなどを入れたリュックを背負い込むと、最寄りの駅へ向かって歩いた。

駅に着くと、『カプセル・バス』と書かれた看板を見つけ、その部屋の1つのドアの前に来ると、百円玉を入れ、中に入った。
リュックの中から、着替えやシャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、タオルなどを取り出し、棚の上に置くと、着

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【短編小説】① 気になる二人

【短編小説】① 気になる二人

ーーまぁたあの二人一緒だぁーー
私が中三の時、いつも気になっていた人物が二人いた。
他の人はあまり気にしていなかったのに、私だけどうしてもあの二人の仲が気になってしょうがなかった。
と、いうのは、ある夢を見てしまったから…。

それは、私が初めて放送のアナウンスをした日の夜だ。
ーーあれぇ? ここ、学校だぁーー
夢の中で何故か私は、学校の教室にいたのだった。そして、何故か、あの二人だけいなかった。

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