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WABI



語られることのない言の葉が
ひとりの視線の先に瞬いた...

大地に還る言葉のしずくが
刻を叩いて落ちてゆく

時の翳りのなかで
風は静かに呼吸を眠らせ

森はその鼓動をそっと抱き留めた
時の寝息を聴くように...

森に眠る時のなかに
虚空は一滴の水を投げ入れた

その言霊は森を震わせ
ひとりの視線に色を灯す

弧木は花を語り
眠れる時間にその香りを手向けた

閉じたまなざしのなかで...







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