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【子ども】自分の意見を言える子に育てるために②スモールステップで

子どもたちは、大人顔負けの意見を持っていたり独自の視点がおもしろかったりするので、ぜひ自分の意見を言えるようになってもらいたい。そのために気をつけていることをまとめてみた。今回は2回目。(1回目の記事はこちら


待つ

子どもが話し始めないからといって、私がペラペラしゃべって間を埋めても一方通行に拍車がかかってしまうので、じっと待つこともある。もともと、私は会話の展開が遅い方なので(記録用の動画で自分の様子を客観的に観てみると、世間のテンポと違いすぎて自分でびっくりする。付き合ってくれる友人や周りの方々に感謝・・・)、ちょっとくらい間が出来ても気にならない。しばらく待っていると、「うーん、なんていうかぁ・・・」と話し始めてくれるので、また待つ。オンライン開催になってすぐの頃は、ユーチューバーのごとく速い展開で飽きさせないようにしないといけないのかと思ったこともあったけれど、私にはできなかった。でも、待つことはできる。


質問する

何か一言くれれば、質問することで内容を膨らませていくことはできると思う。「もうちょっと詳しく教えて」ってお願いしてみたり、別の言葉に置き換えてみて「こういうこと?」って確認してみたり。

というのも、私と子どもとの年齢が離れれば離れるほど、違う定義で言葉を使っていることが多いような気がするからだ。新しい時代を作っていく人との距離ができて、私も昔の時代の人になってきたというわけ。「~みたいなぁ」とか「~って感じでぇ」って言われても想像もつかないので、「~みたいな、というと?」とか「たとえばどんなこと?」とか尋ねて、教えてもらう。幸い、わからないおかげで、質問したいことはたくさん思い浮かぶ。

そういえば、「そのこころは?」って謎かけのノリで尋ねるのが結構お気に入りで、以前は多用していた。でも、「こころって何?」と尋ねられ、この言葉を知らない子には使えないことに気が付いた。自分がお笑い好きだからって、子どももそうだとは限らない(当たり前)。今でももちろん使うけど、ちょっと相手を選ぶかもしれない。


心の準備

大人だって、いきなり「あなたの考えは?」と問われたところでうまく答えられるわけがないので、小さいステップを用意することも必要だと思う。

例えば、心の準備をしておいてもらうこと。順番に発表していく、とわかっていれば心づもりができるので、おそらく、いきなり当てられるよりも話しやすい。ただ、前の人の話を聞けないというデメリットもあるので、一長一短。


選択してもらう

こちらから選択肢を用意しておき、選んでもらう。また、何人か、自分の意見を言いたいタイプの子に意見をもらって選択肢を作り、他の子(自分の意見を積極的には言わない子)に自分の意見と近いものを選んでもらう。

その上で、なぜそれを選んだのか?とか、どういうところが自分の考えと似ているのか?とか、付け足して話してもらう。既に示された選択肢を自分の言葉で言い直すような感じ。それで十分だと思う。自分の意見をスラスラ言える子だって、大人だって、どこかで見聞きした言葉と自分の経験を組み合わせて、自分の意見を作ってきたんだから。

何事においても、学びの始まりは模倣から。真似してOKという前提があれば、自分のことを伝えたい気持ちが、他の人の話を聞くことにもつながっていくはずだ。

これ以外に無意識にしていることがあるかもしれないけれど、現時点でスモールステップとして用意していることは、こんなところ。次回は、私の考えをシュタイナーの考えと照らし合わせるという大胆なことに挑戦してみようと思う。

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えりか先生。神戸シュタイナーハウスでは、子どもクラスを担当。
小学校教員を経て、現在は放課後等デイサービスで障害児支援にあたりつつ、神戸・京都において日曜クラスの先生としても活躍中。
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