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乱立する新幹線予約システム。外国人旅行者でなくても混乱する"やばい"ユーザビリティ

先週末、東京〜京都へ東海道新幹線を使って行った。月に3〜4度は使うのでそれなりにヘビーユーザーな方だと思うが、毎度毎度正確な時間と、清潔で結構快適な車内は素晴らしいと思う。

が、新幹線の切符予約システムについては、ちょっとお世辞にも褒められない出来栄えである。これでインバウンド促進やらオリンピック対応やら進めて本当に大丈夫なんだろうかと思ってしまうビックリCXである。

①まず、新幹線予約システムたくさんありすぎ問題

6つ…これは、新幹線予約システムの数である。4つ…これは、その内東海道新幹線に対応したシステムの数である。いや、4つ!?多くない?

・えきねっと(JR東日本)
・エクスプレス予約(JR東海)
・スマートEX(JR東海)
・e5489(JR西日本)
上にあげた全てが、東海道新幹線の予約システムである。基本的に、会社ごとにサービスが分かれている形だ。なんて煩雑さと無駄なコストだろう。

②4つのサービスごとに、できることが微妙に違う。発券必要だったり、不要だったり

東海道新幹線の4つの予約システムは、それぞれ微妙に仕組みが異なる。しかも重要な点で異なるので、悪夢である。

<えきねっと>
・切符の発券が必要(切符で入場)

<エクスプレス予約>
・「EX-IC」(専用ICカード)でのチケットレス入場 or 切符の発券を選択可
・年会費あり(1000円程度)

<スマートex>
・交通系ICカード(suica等)と会員情報を紐づけることで、交通系ICカードでのチケットレス入場 or 切符の発券を選択可
・無料

<e5489>
・切符の発券が必要(切符で入場)

正直、ヘビーユーザーでもない限り自分がなんのサービスで新幹線を予約しているかなど、意識していない人も多いのではないだろうか。「前の時は発券要らなかったな」とか「あれ、suicaと紐づけてたっけ?」とか、しょうもないユーザー負荷があると推察する。

③ちなみに、切符の受け取りはサービス毎に窓口が異なる

4つのサービスの提供会社はバラバラである。するとどうなるか。そう、対応窓口がバラバラなのである。切符の発券のためには自分の利用するサービスに対応した窓口へ行く必要があるのだ。
・えきねっと → JR東日本の駅の「指定席券売機」「みどりの窓口」「びゅうプラザ」等
・エクスプレス予約 → JR西日本もしくはJR東海の指定席券売機
・スマートex → (エクスプレス予約同様)
・e5489 → JR西日本・JR九州・JR四国・JR東海の指定席券売機やみどりの窓口

笑ってしまうほど不便である。何度違う窓口で並びに並んだ挙句、「ここじゃ無理です」と言われたか。ちなみに、案内のポスターは確かに窓口に貼ってあるのだが、
・そもそも広告含めて沢山のポスターが貼ってあるから埋もれている
・日本語のみのものもある。且つスマートexやらえきねっとのロゴだけあって、言葉で「ここでは取り扱えません」と書かれてあるので、外国人から見たら、えきねっとの窓口にしか見えないだろう

更には、西日本の方に悲報なことに、えきねっとは全国で使える(しかも全国の新幹線の予約に対応)にも関わらず、JR東日本の駅でしか発券できない。大阪の人がえきねっとで大阪〜東京の切符を予約したら、切符の受け取りのために東日本の駅にへ行く羽目になるのだ。ネタじゃなく。

言いたいこと:ユーザーの大半はJR東日本もJR西日本もJR東海も、JRとしか思っていないはず。

企業側の論理は分からなくもないが、もう少しユーザー目線で考えても良いんじゃないかと思ってしまう。


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