自分にしか無い物。(再訂)

前の行き付けの飲み屋のマスターから言われた事。

「君には、自分にしか無い物があるか?もしや、無いのではないか?読み書きが出来るんだから、本とかが色々よく読めるぐらいは当たり前だろう?後、五体満足なんだから、運動したり身体を鍛えたりとか出来るのも、それも当たり前だろう?俺には俺にしか無い物がある。だって、この店の料理の味は俺しか知らないもん。」
である。

自分にしか無い物。

皆様には、あるだろうか?

しかし誰もが、生まれつき何かしらを秘めているとは思う。それをきちんと出し切れるかどうかは、きっと本人次第である。

自分の場合は、趣味としては小説や随筆を書く。なので自分にしか書けない小説や随筆ぐらいならある。
なら、より良く凄い内容の物を書こうと思えば、それはやはり、ひたすら書いて行くしかないだろう。

「才能は、自分で開花させる物」であると自分も思う。

あの日、あのような言葉を投げ掛けてくれた、某・飲み屋のマスターには、大変、感謝している。
それも今の自分だから、そのように受け止める事が出来たのだと思うが。
もっと昔の自分なら危うく、「何だ。人の挙げ足ばかり取ってからに。」と思うだけのところだっただろう。だがやはり今の自分だから受け止め方が違ったのだと思う。

ここでだが、飲み屋とか飲食店の経営も、作家になる事と共通している点がある。
それは、古今東西あちらこちらの作品を研究し、才能や才知、叡知を養い、粘土のようにこねくり回す。
そして自分にしかない味や匂いを見出だし、自分自身からしか生み出せない、素晴らしい作品が出来上がるのである。
即ち、粘土細工ともよく似ているのだ。

皆様も、「自分にしか無い物」を出し切れるよう、無理の無いようこれからも頑張って下さいますように。

自分も頑張って参ろうと思う。

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