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可観測性

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或るおはなし。
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#短編

【おはなし】つぎはぎ

【おはなし】つぎはぎ

 空のように透明で、ハチドリの羽のように軽い。あたりをふわふわとただよって、風に吹かれれば移動する。
 彼はただそんな存在でした。

 彼にはっきりとしたむずかしいことはわかりません。朝日はきれいで、夜は暗くてこわい。わかるのはそのくらいのことだけ。

 体の真ん中には青いビー玉を抱えていました。
 ビー玉の中にはこまかい空気の粒が星のようにうかんでいて、それが彼のたったひとつのたいせつな持ち物で

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【おはなし】ばけもの

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 ほかのみんなに比べて、彼のすがたはとてもいびつでした。

 岩のようなからだは見上げるほど大きく、皮膚はウロコのように硬く、鼻はつぶれ息をするたびに煩わしい音が漏れています。口は不恰好にゆがんでいて、とがった歯はばらばらに並んでいました。

 そんな見た目をみんながこわがったので、彼は町に住むことができず、仕方がなく森の中でひとりで暮らすことにしました。

 森の端のほうに小屋を建て、木の実や小

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