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Gutsヒロのスイーツ・ストーリー:2度と走れない坂道を上る

Gutsヒロです。お盆の時期は、私の家ではなかなか忙しいイベントの1つです。ディズニーの「リメンバー・ミー」みたいな感じ。私の家は仏教ですが。
お盆の時期になると、会いたい人に会えないことや、見て欲しい人がいないことを実感します。もう、その人は現実の世界にはいないということを改めて感じます。

私は、お菓子作りをする人生を歩んでいますが、29歳に調理師専門学校に入るまで、本当に美味しいお菓子は作ることができませんでした。

30歳の専門学校の1年の終盤のときに、お婆ちゃんが亡くなりました。葬儀の日、棺桶にお婆ちゃんを入れて、棺桶にお供えするものや思い出の品を入れる時に、私は、「ベイクドチーズケーキ」を焼いて葬儀屋さんにお願いして棺桶に入れさせて頂きました。
しかし、本当は得意なお菓子「ガトーショコラ」をお婆ちゃんに渡したかったのです。お葬式の準備や家の片付けとか忙しい中で買い物には行けず、冷蔵庫にあるもので作ったのがベイクドチーズケーキでした。言い訳になってしまいますが、あるもので作ったそのチーズケーキがとにかく美味しくなかったのです。それをお婆ちゃんに渡す私の最後のケーキだと思うと後悔で後悔で今でも悔しい思い出です。

そもそも美味しいチーズケーキがその時の私の実力では知識不足で作ることができませんでした。

2年生になると現場実習が始まります。私は、成績が良かったおかげで地元の県で代表の洋菓子屋さんに実習に行くことができました。その洋菓子屋さんのオーナーパティシエは、学校の授業から私をとても特別に扱ってくれて良好な関係でした。実習では、貴重なお仕事を沢山やらせて頂き、とても勉強させていただけたことを今でも感謝でいっぱいです。

その洋菓子屋さんのチーズケーキはとても美味しいのです。現場実習でチーズケーキの計量をさせて頂きました。私は、ずる賢いので分量は覚えることはできませんでしたが、使っているチーズメーカーはメモして教えて貰いました。実際にその材料は、ブランドの材料でスーパーで売っているものとは全く違う美味しさなのを知ってお菓子作りの奥深さを知ることができました。

今現在、私はチーズを使ったお菓子が得意になりました。安いクリームチーズでも、安いホイップクリームであろうとも、経験であみだしたイメージで自由自在に自信あるチーズケーキが作れます。7月28日の店頭販売や、「わくわく広場」でも私の作るチーズデザートは人気があって好評のお言葉を多くいただけるほど成長することができました。

お婆ちゃんの最後に渡したチーズケーキは本当に美味しくなかったけども、その悔しさから成長できたお話です。



話は変わり、お盆休みに入る前に私は潰瘍性大腸炎の再検査をしました。検査というのは内視鏡検査のことで、正直嫌な検査ですが、無事に1年良好になったため、お薬が少なくなりました。お薬が減ってまだ慣れてない日々を過ごしてますが、強い薬が減ったことは良かったと思っています。

最近、私の通う就労支援センターのプログラムで過去を振り返って、これからどのように生きていけばいいかの話し合いがありました。

私は、仕事のストレスで潰瘍性大腸炎になった可能性があり、それで仕事ができなくなった時期や、仕事をやり過ぎて精神科病院に入院したことがあります。元々持っていた統合失調症の症状も悪化したこともあります。

プログラムの中では、私はどうしたら潰瘍性大腸炎にならなくて済んだのか、入院しなくて済んだのか問われました。

その応えは私の病的な頑張りすぎる性格や、真面目すぎることが原因であると応えました。
しかし、「当時のその時は」そう思って修正して改善することは1つの大切なことでありますが、

「私が体を壊すほど仕事を頑張っていなかったら、今現在のお菓子のお店を持つほどの実力の持った私はいなかったと思う。」

とも応えました。人は、一線を越えた先の恐怖はあると思います。
しかし、一線を越えて挑戦した人間はその経験から力を得ることができます。逆に燃え尽きて前に進めなくなる人もいます。
病院の先生や、カウンセラー、親は、死んでしまうんじゃないかってほど仕事をする人を見たらまず止めるでしょう。

でも、私は2度と走れない坂道を上ること、その時のチャンスというのは2度と訪れないことを知っていました。私は、最終的には体を壊しましたが、いっときの最高最大の舞台を経験したから悔いも後悔もなくできたから、今の強い私がいるのです。
そして、次のチャレンジに進み、訪れるチャレンジには恐れることなく前向きに歩み続けることができているのです。

プログラムで、私は言いました。
「失敗を恐れず、今を一生懸命にやって後悔しない人生を生きることが重要だと思います。」




私は、また新たなチャレンジに進もうとしています。それは、

第2回目の店頭販売です!


7月28日の初店頭販売は、チラシ効果もあったのでしょう、お客様が沢山来られて大盛況で終わりました。でも、これは初めての販売や、チラシ効果の影響もあったと思います。中には、わくわく広場で出品したお菓子が美味しいから来ました、というお客様も多くいました。本当に奇跡のような1日でした。

第2回目の販売ではチラシは配る予定はありません。店頭前の告知、LINE公式や、SNSの発信はしますが、第2回目の販売は、本当の勝負だと思っています。新たなお客様のキャッチも重要ですが、リピーターのお客様がどれほどいるかが重要です。私のお店「お菓子工房たびこ」のお菓子は美味しい!また食べたい!って初店頭販売でどれだけの感動を生んだのかが問われる2回目の販売だと思います。

もちろん私自身が思うことは沢山ありますが、それよりも私らしい美味しいお菓子を生み出すことが重要だと思っています。
そして、やっと出来上がったお菓子がこちらの2つのトルテです。


1つのトルテは、「バナナとマカダミアナッツのトルテ」です。
生地はマカダニアナッツを練り込んだ夏の味わいのする生地です。
合わせるクリームは、バナナとマカダニアナッツを練り込んだ魅惑の美味しさ。
サンドしているのはバナナのタタンです。キャラメルとバナナのアクセントで美味しいトルテです。

「バナナとマカダミアナッツのトルテ」


2つ目のトルテは「プルーンと桃のトルテ」です。
クリームはシロップに漬け込んだプルーンを練り込んだ甘酸っぱい味わいのクリームです。合わせる生地は、胡桃をたっぷり入れたコクのある生地でクリームとの相性が抜群です。ケーキを食べ進むと桃のコンポートが現れます。丁寧に煮込んだ桃は格別の美味しさです。
プルーンと桃の今の季節に美味しいトルテです。

「プルーンと桃のトルテ」


2回目の店頭販売まであと2週間となりました。まずは、日持ちする焼き菓子を作りたいと思います。
そして、なるべく体力を温存して、販売前日に生菓子のトルテを作る予定です。

決して簡単なことではありませんが、できないことを挑戦してできた方が終わった時の嬉しさは格別なものです。その選択が、私のお菓子人生の力となり、世の中のお客様に、愛と幸せの詰まった極上のお菓子を提供できるのだと思います。

今しかできないかもしれないチャレンジのチャンスに感謝を込めて、美味しい極上のお菓子を作ってまいります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

Gutsヒロ

最後まで読んで頂きましてありがとうございました!とても嬉しいです♪ これから更新して頑張って参りたいと思いますので今後とも宜しくお願い致します!