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伊藤忠テクノロジーベンチャーズ宮内亮輔氏〜伊藤忠グループの繋がりを活かし、支援するVC登場!〜

今回は伊藤忠テクノロジーベンチャーズの宮内さんの出演回をまとめました。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズに参画するまでの経緯や投資先の支援事例などお話いただいております。

▼目次
ベンチャーキャピタル事業を生業に!伊藤忠商事に入社時点から希望を出し続けた?

【ITV】大手商社企業!伊藤忠グループにVCが発足したきっかけとは!?

CVC・事業会社との接し方 & ITV独自の投資先支援スタイル
○宮内亮輔 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社-PRINCIPAL
Twitter▶︎https://twitter.com/RyosukeMiyauchi/
Facebook▶︎https://www.facebook.com/ryosuke.miyauchi.3
公式HP▶︎https://www.techv.co.jp/
伊藤忠商事情報産業ビジネス部にて、
北米 IT製品・サービスの日本国内およびアジアマーケット開拓、
AI・IoT分野におけるスタートアップ企業との協業による新規事業開発等を担当。
2011年より伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)にて、
国内大手通信事業キャリア向け営業及び商材発掘・新規事業開発に従事。
2015年からはCTC Global Sdn. Bhd. (マレーシア)にて、
現地法人顧客向けのITソリューション営業及び事業開発を担当。
2017年より伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)にて、
国内外スタートアップへの投資及び投資先企業へのハンズオン支援に従事。

ベンチャーキャピタル事業を生業に!伊藤忠商事に入社時点から希望を出し続けた?

伊藤忠商事時代について

宮内さんは新卒で伊藤忠商事に入社をされ、情報産業ビジネス部に配属され、主にITに関する営業をされていたそうです。
宮内さんが新卒で伊藤忠商事に入社されたのは商社の特徴である物を売ってくることに魅力を感じ、新卒で総合商社への入社を志望されたからだそうです。

伊藤忠商事への入社後について

入社されてから1年間は情報産業ビジネス部に在籍されていました。
2年目からは子会社である伊藤忠テクノソリューションズ(以下CTCと称す)に営業として出向されていました。
4年間、CTCの取引先の一つである大手通信キャリア向けにITインフラ、業務アプリケーション案件の獲得のための営業をされていたそうです。

VCを志したきっかけは?

伊藤忠商事に内定後、配属の希望を提出する時に、宮内さんは新しい産業がいいなと考え、情報産業ビジネス部を志望されたそうです。
また情報産業ビジネス部の説明資料を読んでいるときに、説明資料の中に伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(以下ITVと称す)のことが記載されており、宮内さんが入社後にしたいと考えていたことに近いと感じ、これをやりたいと伝えたところ、情報産業ビジネス部に配属されたそうです。
しかし、すぐにITVに配属されたわけではなく、CTCで営業の経験を積まれた後に、マレーシアで現地法人顧客向けのITソリューション営業及び事業開発を2年間担当し、帰国後、ITVへの配属が叶ったそうです。

また宮内さんは入社後からずっと伊藤忠テクノロジーベンチャーズへの配属希望を出され続けていたそうです!

営業からVCへの苦労

ITVに配属後に苦労されたこととして、これまで営業の現場にいたことでM&A やファイナンスに関して触れる機会がなかったため、そこのキャッチアップに苦労したと仰られていました。
逆にこれまでのご経験が活きた部分は伊藤忠商事での営業経験というバックグランドがあるため、物を売ってこれるかどうかがわかりやすく、
また投資する際も宮内さんであればどのようにすれば売れるかを頭の片隅に入れながら投資検討をされることで、これまでのご経験を活かすことが出来ていると仰られていました!

その他、宮内さんにはプライベートの過ごし方などもお話いただいております。

ぜひご覧ください!!!

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【ITV】大手商社企業!伊藤忠グループにVCが発足したきっかけとは!?

ITVの発足について

ITVは伊藤忠商事の情報産業ビジネス部に起源があるそうです。
ITV発足前の伊藤忠商事の情報産業ビジネス部とCTCの会社の強みとして当時シリコンバレーにあった先進的なITベンチャーの商材をいち早く日本にマーケットに持ち込み、販売することでした。また1980年代後半にアメリカの東海岸でメインフレームが流行しており、メインフレームの対抗軸として、西海岸でネットワークコンピューティングという概念が流行し始め、サン・マイクロシステムズやCiscoなどの多くの会社が立ち上がり始めていました。
情報産業ビジネス部の成功のきっかけはネットワークコンピューティングの波が来ていることに気づき、商材を日本に取り入れたことでした。その後サン・マイクロシステムズやCiscoのバックにVCが存在する事が判明し、VCについて調査を行ったそうです。

その結果VCはスタートアップに対して金融投資だけでなく様々なサポートを行い、一緒に事業をプロデュースする側面もあるという、VCの重要性に気づき、商社としてVCを設立するべきだという結論に至り、ITVを立ち上げたそうです。

当初からの方針

1号ファンドの規模は約80億円強から始まりました。
また1号ファンドの設立にあたり、出資は伊藤忠グループだけの資金ではなく、外部の資金も交えて設立されています。
その理由として、当時はアメリカのVCを参考にしていたため、VCはLPの方達に出資をしてもらいファンドを設立後、10年間ファンドを運用してLPの期待値を満たすために運用活動を行う所という認識だったためです。
そこから2号ファンド、3号ファンド、4号ファンドと続き、現在は5号ファンドも設立され、運用されています。

5号ファンドからの方針

ラウンドはこれまでのファンドに引き続きシリーズA前後が中心になるそうです。投資額の規模としては1社あたり、約1億円から5億円の範囲で収まることが多いそうです。主にリードが取れる場合はリードを取りにいくそうですが、フォローでも関われるところがあるようでしたら、フォローでも入られるそうです。
投資方針として、B向け、C向け幅広く投資はされていらっしゃるそうですが、ITV発足の起源はITであるため、基本的にはITに関連するものが望ましいそうです。

伊藤忠グループの強みを活かしサポートした事例

宮内さんがITVに参画される前のラクスルへの支援が、伊藤忠グループの強みを活かしたサポートだったそうです。

ラクスルは印刷のシェアリングを行うにあたり、印刷工場のリソースを集約していたところ、印刷の紙自体のリソースも集約する方がより利益を上げることができるという話になりました。
しかしラクスルとして紙のリソースを好条件で引っ張ってくることは難しいだろうと考えられていました。
そこで伊藤忠グループの伊藤忠紙パルプという紙の卸商社に掛け合ってみたそうです。伊藤忠紙パルプにとってはベンチャー企業との取引という珍しいケースであったため、ラクスルの将来性などをしっかり説明をされ、
取引が始まり、ラクスルにとっては好条件での紙の取引ができ、伊藤忠紙パルプにとってラクスルは将来的に重要な取引先の一つになり、ラクスルへの支援は伊藤忠グループとしても投資先としてもwin-winの関係であったそうです。

またITVの支援スタイルはリード、フォロー関係なく、投資先へは満遍なく支援機会を提供されており、資金だけでなく、他にも必要な備品なども求められればグループ会社も繋いでサポートを行っているそうです!

また宮内さんは産業の構造を変えていきながら、一般ユーザーも含めた社会としてプラスに向くようなことに挑戦されている会社と一緒に何かをやりたいなという気持ちが強いと仰られていました。

その他、宮内さんにはITVの他のメンバーの連携などについてもお話いただいております。

ぜひご覧ください!!!

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CVC・事業会社との接し方 & ITV独自の投資先支援スタイル

CVCの投資目的

CVCが投資を行うポイントとして本体の会社の次の事業の種になるかが重要だと仰られていました。そのため、どのような利益が投資を行うことで生まれるかを本体の会社に伝え、納得してもらい初めて投資が始まるそうです。
大事なのはCVCや事業会社の投資を通じて自社の利益にどのように発展していくかという手段であるため、起業家の方達は投資していただくCVC、事業会社とwin-winの関係を築くことを意識することだと仰られていました。

CVCから投資をして頂こうと考えている起業家の方達は事業案+その事業案が投資をしていただくCVCの本体の会社にどのような利益を産むことができるのかも考える必要があるのかもしれませんね!

ITVの投資先支援事例

ITVは本体の会社の戦略に沿ったベンチャー投資を行うファンドではなく、出資していただいた資金を増やし、投資家の方達にお返しし、報酬をいただくファンドであるため、投資先の企業価値が上がることにフォーカスされているそうです。そのため、できることはなんでもやるし、使い倒せるものは使い倒すと仰られていました。

ITVの投資先の、InstaVR株式会社というVRを使用した社員の教育研修の効率を飛躍的に挙げるソリューションを提供している会社があり、そのソリューションをどこに適用するかのディスカッションが行われた時に、伊藤忠グループのコンビニで適用するのはどうかという案が出たそうです。
なぜコンビニでの適用の案が出たのかというと、コンビニ側も社員の教育研修に課題を抱えており、課題を解決するソリューションが求められていることを把握していたからだそうです。

そのため、InstaVR株式会社側と伊藤忠グループのコンビニ側がお互いに求めているものが合致していたため、スムーズに繋げることができたと仰られていました。

支援時に気をつけている事

宮内さんのこれまでの営業経験を活かし、誰にどのような提案をすればいいのかを考えられているそうです。同じ提案をしても刺さる時と刺さらない時があるため、どのようなタイミングで、どのような伝え方をして相手に刺さる提案ができるかを気をつけていられるそうです。

伊藤忠グループとの連携事例

ITVの投資先の株式会社センシンロボティックスは産業用のドローンを活用して設備保守運用業務の効率化、自動化のソリューションを提供されているスタートアップですが顧客の業界が重厚長大で、○○電気、〇〇鉄鋼などスタートアップが入りづらい業界だったそうです。そのため伊藤忠の金属カンパニーやエネルギー、化学品カンパニーなどを通じて、伊藤忠の金属カンパニーやエネルギー、化学品カンパニーの顧客につなげてもらうそうです。伊藤忠のこれまでの信頼を活かすことで、スタートアップとその顧客を繋げることができるそうです。

伊藤忠にとってスタートアップと連携するメリットとは

伊藤忠がスタートアップと連携するメリットとして次の大きいビジネスを伊藤忠が取るために伊藤忠として、より価値のあるものを提供できるということを感じてもらうことだと仰られていました。

CVCの見極め方

本体の会社とCVCのつながりがしっかりスキームかされていることが重要だと仰られていました。CVCを通じて投資をする目的というのがその時の経営者によって変わるのではなく、目的や支援の仕方が明確になっているCVCを選ぶことで、誤解も招かず、お互いの期待値も揃っているので、win-winの関係を築けるため、CVCを選ぶ際には上記の所も踏まえて選んでみると良いのではないでしょうか。

その他、宮内さんには今後会っていきたい起業家についてもお花強いて抱いております。

ぜひご覧ください!!!

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最後までお読み頂き、ありがとうございました!!

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