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読んだ本、お休みの日

あたしも、わらう。わらいながら、なんでだろう、馬鹿にされてるわけじゃないけど、なんでだろう、楽しいは楽しいんだけど、なんでだろう、ちょっと、哀しい。

『ミシンと金魚』



朝、読めてなかった本をやっと読み終わる。
永井みみさんの『ミシンと金魚』



認知症を患う「カケイさん」が思っていること、見えている世界が描かれた物語。



冒頭、語られることがあまりに重かったから、これは全部読めないかもしれないと最初は思ったけれど、読んでいくうちにどんどん引きこまれていった。


カケイさんは介護してくれる人々を、
みんなまとめて「みっちゃん」と呼んでいる。

描かれる現実も過去も、とても過酷で哀しい。
すべて「カケイさん」の独白で、だからこそ後悔や哀しみが身に迫ってくるような小説だった。
時には一緒に泣きたくなるような。
それでも愛しい瞬間はあったと思えるのならいい。



カケイさんが「本当のみっちゃんに会えた」と思うくだりや、過去が明らかになる場面はとても読ませると思った。

全部分かってからもう一度読み直せば、また違う印象で読めるのだと思う。


超高齢化社会の一端や、認知症を患う人が人間扱いされない闇を垣間見るようでもあった。
読むのがしんどくなる場面も色々あったけど、その分、カケイさんの独白がだんだん少女のように澄んでいく。

とても重いのに、どうしようもなく過酷なのに目が離せない。
壮絶な過去を背負って生きてきたからこそ、
カケイさんはとても優しい。
その対比に泣きたい小説だった。
一番最後の一文も好き。



今日は雨。
数日前、やっと涼しくなったと思ったら一気に寒くなってちょっとビックリしてる。
気温の低下が急すぎるな、と……

風邪をひかないように注意しなきゃね。


今日はやっと地元の図書館に行けて、
(図書館にしか行ってないな、と我ながら思ったりする……) 
本を数冊借りた。エッセイと小説と詩集。

雨だからか人も少なかった。
本が濡れないように気をつけつつ、本屋さんを見てまわって書く時間もとれた。


雨だと家で過ごすのも良いなと思う。
雨音を聴きながら読書するのも素敵。


先輩の司書さんが、新しくなった石川県立図書館に行く話をしてて、とても羨ましくて、
私も行きたいなぁと思っているところ。

日帰りで行けるのかな…… 
(できれば泊まりたい)
まとまった連休があるといいなと思う。

書くことも読むことも美術館に行くことも、
図書館に行くこともすべて仕事に活かせるし、創作にも活かせると思うと素敵。



そういえば少し前に知ったけど、
司書がエプロンを付けてるのは日本くらいで、欧米の図書館司書は付けていないらしい……
そういう格好の差も欧米と日本の違いなのかも、なんて。

図書館は大切な文化的拠点だから、そこで働く人々の待遇ももっと改善していったらいいな。


そしていつか、
海外の図書館にも行ける機会があればいいなと思う。



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