見出し画像

「テメェらの血は何色だ!」南斗水鳥拳!

こんばんは、雲州はとむです。GWまでのカウンドダウンがスタートしましたが、
何やら天候が……、「10年に一度の暑さ」ってなんだろう……。4月27日の今日は肌寒くて、夜にはホットカーペット入れているんですが。

さて、今日は数年前にインスタに上げていた記事を、noteにて再掲載します。
伝説的な作品、「北斗の拳」の初期メインキャラクター!私の愛する「南斗水鳥拳のレイ」について。長くなりますので、お茶やコーヒーを飲みつつどうぞ!



アニマックスにて、第1話から「北斗の拳」再放送を毎週楽しみに録画していましたが、今夜ついに、「伝説の北斗の拳の影の主役レイ(cv塩沢兼人)」が死んでしまいました。(2020年の再放送にて)

レイというキャラクターは、主人公ケンシロウが継承した北斗神拳…敵を内蔵から破壊する技とは対極にある、南斗聖拳の一つで最も美しい「南斗水鳥拳」の使い手。

果たして彼がどこで、誰にその奥義を学んだのか……、彼の死後既に30年以上経過した今でも謎ですが、とにかく、この人は「美学」を重んじ「仁義」を貫き生きて、そして生涯唯一の愛の為に死んでいった戦士なのです。

特に、「天才声優」と賞賛されながらも早くに亡くなった塩沢兼人さんの代表的なキャラクターだった事も、彼を「私の中の少年ジャンプ史上、最も名前を刻んだ相棒役トップ10」に入る登場人物にさせた大きな要因だと思います。

「北斗の拳」は原作連載がほぼ30年近く続いていて、アニメも数年に渡り放送され続けていました。

レイは僅かアニメ57話で亡くなってしまう、本当に序盤で消えてしまう人なのですが、その後も様々な敵役、イケメン戦士が現れてもなお、彼の人気を超えられる人物はいなかった!



レイが、主役のケンシロウや彼が可愛がっている弟妹分のバットやリンと行動を共にするようになるのは、結婚を間近に控えた妹アイリが、自分の不在に村を襲った「胸に七つの傷を持つ男」に攫われ、虐殺された両親の血で真紅に染まったウェディングケープを胸に抱きながら、ひたすら旅を続けていた途中。ケンシロウ達が逗留していた「平和の村」に辿り着いた時からです。

その村は、原爆や水爆で世界大戦後に崩壊し砂漠化してしまった世界で、数少なく泉を持ち自給自足で村民達が結束し、略奪者達から村を守っている数少ない聖地で、なんとリーダーは二十歳程の美女マミヤという女性戦士。


ケンシロウが食料を略奪しに来た愚連隊から村を守った事から、マミヤの恩義で暮らしていた時に、レイが「胸に七つの傷を持つ男」を探しながら、行く所々で暴漢達を片っ端から成敗していく……。


彼は登場当初は、捻くれて冷徹な流れ者の男でした。


レイという人は、実は猛烈なシスコンなんです。だから、村の為にたった1人の家族だった弟を見殺しにせざる得なかった、女性としての生き方を捨ててひたすら村のリーダーとして戦い続ける美しいマミヤに、たおやかな妹のアイリと余りにも対照的な哀しさを感じて、いつしかケンシロウに片想いするマミヤを、愛するようになってしまう。

彼はケンシロウが背中を任す実に頼もしい相棒であり、無口で朴訥な主役とは相反する、気障な決め台詞を多々語ります。
伝説的な「テメェらの血は何色だぁ!!」も、レイの残した言葉です。

これは後に大量のアニメや漫画にてリスペクトされ、オマージュリメイクされている名台詞! 「ケロロ軍曹」の「テメェらの血は何味だ!!」とか!

剛であるケンシロウと柔であるレイのコンビが、アニメでも実にいい味を出していて、マミヤへの「生涯最初で最後の愛」を知り、リンやバットに仲間と協力し合える幸せを知る。彼は元々持っていた優しさ包容力を覚醒させていきます。

北斗七星の隣に、小さく輝く「死を告げる死兆星」が見えるようになってレイの行き先に影が落ちていきますが、なんと、マミヤにも死兆星が見えるようになってしまう。

探していたアイリをも取り戻して妹も精神的に自立し、やっと幸せになれる……といった矢先に、ついに……、ついに「北斗の拳」最大の敵キャラクター、ケンシロウの義兄ラオウが登場!

ここから、物語は急激な展開を早めていきます。とにかくラオウの存在感が半端ないので、以降、「北斗の拳」のドラマ全体にラオウが大きなプレッシャーをかけてくるんですね。

レイはラオウの究極の北斗神拳奥義を喰らい、死を待つ身体になってしまいながらも最期の一瞬まで、マミヤの幸せを願い、そしてついにはマミヤの死兆星をも道連れに天に召されていきます。



早くに亡くなってしまった塩沢兼人さんの演技がとにかく素晴らしく、古いアニメでも全くその情熱が薄れる事がありません。 

声優として自分にも他人にも厳しかったという塩沢さんが、まるで乗り移ったかのような男、それが「北斗の拳」の「南斗水鳥拳のレイ」という登場人物だったと私は思います。

「南斗水鳥拳」のレイについては、後々にたくさんのファンによる彼への解説や、愛溢れる考察が残っているんですけど、私が一番心を抉られたレポートは以下です。

「最初はキザで冷淡だったレイが、ケンシロウとの友情やマミヤへの愛で変わっていくが、彼の変貌をよく描写していたのが、荒くれ者達に痛ぶられた幼いリンを抱き抱え、「こんな幼い少女が……、自分よりもアイリを心配して戦っている……!こんな非情な残酷なる世界で、まるで凛と咲き続ける一輪の花のように……」と、男泣きに咽ぶ。

このシーン、原作者先生がどこまで伏線を張っていたかは分からない。しかし最終章にて、実はリンが「南斗の王女」だったと明らかになった。その彼女の覇気を肌で感じて、もしかしたらあの時に南斗水鳥拳の使い手であるレイには、彼女が自らの忠誠を誓う女帝なのだと生理的に理解していたのでは。

塩沢兼人さんがまだ生きていたら、きっと「刀剣乱舞」や「機動戦士ガンダム」「鬼滅の刃」にも出演していただろうし、「名探偵コナン」の白鳥警視も長く演じられていただろうと思います。実際に、塩沢さんが演じる為にデザインされたキャラクターが、世に出ないままという漫画家さんもいらっしゃるので。


ケン
生きつづけろ
死ぬなよ

今の時代
おまえの北斗神拳が
必要なんだ!

涙を笑顔にかえるために


スキやコメントをいつもありがとうございます。偶然ここに辿り着いた貴方も、是非ごゆっくりお過ごし下さい。そしてお気に召したらフォローやオススメ、またはそちらのnoteにてご紹介などをよろしくお願いします。



この記事が参加している募集

#マンガ感想文

20,390件

#アニメ感想文

12,833件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。