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私、HOKURIKU 仕込み

週末の京都は雨でした。
気温は少しだけ上がってきたように感じます。
シトシト降る雨は、ちょっと心寂しくなる。
そんなお年頃になってきた私です。

京都生まれの私は、北陸で育ちました。
北陸仕込みって感じかなぁ。

実父が北陸の人。北陸の京都と言われている(らしい)金沢の人。

そして私は、京都で生まれ北アルプスを眺めながら育ちました。
幼少の頃、市内でも雪は沢山降ってました。
今年は年明け早々、スゴイ大変な状態になってましたね(><)

お知り合いの方や、実父との連絡を取りながら、ただただ一刻も早く良い方向へ状態が向かうように祈ることしかできませんでした。

京都市内も一部、雪が降っておりましたが、そんなに積もるというわけではありません。
情緒ある程度です。雪の京都は趣があります。
楽しめる範囲。愛でる余裕がある範囲。

北陸の雪、なめたらアカン!って鬼級の雪です。水分が多いというか
重い雪なのです。

JSの頃、冬の定番、通学のスタイルといえば

アノラック(スキーウエアー)、グローブ、スノーブーツが基本で
オプションは、帽子、マフラー、ミニスキー、スコップ、ソリw

屋外での体育の授業は、雪合戦、スキー山でスキー。
屋内では、バスケ、バドミントン、卓球。

かるた大会。

教室にはストーブが設置され、
お弁当をストーブで温める。←アルミのお弁当箱の子だけw
濡れた靴下を乾かす。←これ、臭い時があるので危険ですw

雪が降る季節、友達同士の約束は

「××行こうか?」「××しようよー」
「春になったらねー」でした。
何をするにも、春になったらということ。

閉ざされる土地での生活は、息が詰まるほど退屈で
空を見上げては、どんよりした気持ちになってました。
某V系バンドのGさんに「開けてない土地」とライブのMCで言われちゃいましたよ。でも当時、すごく納得しちゃいました。

春、夏は祖母や大祖母の住む京都にいる時間が長くて
蒸し暑い京都のほうが、数倍も快適。なぜ北陸へ帰らなきゃならないのだろうか?と憂鬱になってました。

心の底から、大っ嫌いな北陸。
寒くて、足元のおしゃれも出来ない大っ嫌いな雪

京都に戻ってきてから、
やっと脱出できた喜びで
二度と足を向けたくないって

そう思っていたのに。

先日、零下になった夜
どうしても用事があって外出しておりました。
用事も無事済ませホッとしながらの
そんな帰り道。
星が瞬く空を見ながら
そっとマスクを外した時。

鼻にキーンとくる。空気。
無性に深く息を吸いたくなって

大きく深呼吸をして
はぁーーーっと息を吐く
息を吐くと同時に
心の底から湧き上がってくる懐かしいという思い

このツンと痛い感じ。
冷たくて痛い
雪を思い出す空気。

痛いはずなのに
ホッとする気持ち。

思わず呟いてしまった。
「あぁ・・・
     このキーンとくる
      痛さ、寒さ。
       雪が降る時の空気
        スキだな・・・・

あれ???北陸が懐かしい。
雪が、あの雄大な北アルプスが懐かしい。
シンシンと降り積もる雪の音が、懐かしい。

あぁ・・・・
しっかり仕込まれているのだなーって
ちょっと、苦笑い。

私、HOKURIKU仕込みだな。

大学時代、スキー場でよく流れていた曲が脳内に流れきた。

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