見出し画像

映画『インモータルズ -神々の戦い-』

2011年/製作国:アメリカ/上映時間:111分
原題
 IMMORTALS
監督 ターセム・シン
衣装 石岡瑛子




予告編(日本版)

予告編(海外版)



STORY

 人間が誕生する遥か昔、「光」と「闇」の神々の戦争が勃発。戦いは光の神が勝利し、闇の神は奈落の奥底に封印された……
 時は流れ、古代ギリシャの時代。イラクリオンの国王ハイペリオンが世界征服を成し遂げるべくギリシャの村々を破壊。そして、光の神が造った武器の一つであり、闇の神々である(タイタン族)を解放するための重要なカギ「エピロスの弓」を探し求める。
 ハイペリオンの野望を阻止すべく、光の神の頂点に立つ(ゼウス)が選び出したのは、自らが鍛え上げた人間、テセウスだった。真の勇者の資質を持つテセウスは、光の神(オリンポスの神々)の助力を得て、ハイペリオンの強大な軍隊に立ち向かう。

Blu-ray の解説より


レビュー

 ひとつの神話の生まれる過程を、ギリシャ神話を素材として描いた作品。
 
 まず石岡瑛子の衣装が抜群に素晴らしい。
 普段の神々には肉体美を活かしたシンプルなゴールドの装飾を、最小限に配し(ギリシャの思想を取り入れつつ、圧倒的な神の力をも表現しつつ)。神々同士の戦いの場面においては、最高にカッコ良い防具を纏わせる。
 またオラクルの衣装もとても×2素敵で……(と、衣装について話すと止まらなくなりますゆえ、以下略)。
 とにかくターセムと瑛子のコンビは、本作においても最高です。
 
 また、神々の戦闘シーンは残酷を極めていながら美しく、さらには神々のスピードを表現するためにスローモーションを駆使し、稀有な表現を達成していて見事です。
 ラストカットの戦闘シーンも斬新且つ壮大で、子どもの頃にシスティーナ礼拝堂の画を見上げた時に感じた高揚感を思い出し、ポッポしました。
 
 神話的要素や美術的要素の濃ゆい作品であるため、文学やドラマ系を好む方におすすめさせていただきたい作品となっております。
 なぜ、多くの人々は神々や英雄を欲するのか(現代では宗教やスーパーヒーロー等)。なぜ、人々は神々や英雄の物語を生み出し続け、それに群がるのか。なぜ、美しい衣装や装飾品を身につけた、特定の比率に当てはまる肉体(外観)を持つ人々を美しいと感じてしまうのか。等々、神話の構造や機能、及び成り立ちを想像しつつ、人間の脳味噌の癖に思いを馳せつつ、美術的な要素等も満喫&堪能しながら鑑賞するなら、本作は観る人によっては傑作となる可能性を秘めているように思います。
 
  と、記したものの、何も考えずにボ~ッと、石岡瑛子の衣装やイケメン&イケン(アテナやオラクル)の勇姿を観ているだけでも、眼福で最高な作品です。


神々の戦い(フル)&ラストカット




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?