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アートなのかデザインなのかそれが問題だ(仮)

アートとデザインとはなんぞや?

ぼくの結論から言うと、

アートは枠組みを超えた先を想像させるもしくは表現する、
デザインは目的に至るために枠組み捉えて設計する
ざっくり言うと、
「枠からハミ出るか」「枠に収めるか」の違い

なのではないかと考えてます。

ぼくが毎回オンラインでのLIVEグラフィック制作のヒアリングの際に「なるほど」と言われる話があるので、ちょっと書き出してみようかと思います。まずデザインと聞いてほとんどの人が真っ先に思い浮かべるのが「視覚的表現」のことを指しているんじゃないですかね?

もちろん、それもデザインの一部で間違いはないのだけれど、ぼくが思うにデザインとは「枠の中に収めて理解と行動の導線を設計する」という視覚も含め、ありとあらゆることに応用の利く思考法の一種で、特別なスキルではなく誰でも日常的に行っている行為であると考えます。

よくたとえ話で挙げるのが、お弁当や料理、ファッションのコーディネート、部屋の模様替え、あなたの一日の話なんかがあります。

〇お弁当や料理
「ただ食えばいい」それだけであればきれいな盛付けをする必要がないし、ただ口に運んで咀嚼するという生命維持に必要な栄養素の摂取作業をするだけでいいので、わざわざ「おいしそう」に盛付けなくてもいいはずですよね?

ではなんで「おいしそうに盛る」必要があるのか?という事になるんですけど、摂取するための順序としては、まず「香り」「見た目」「味」という感じで五感を刺激する必要があり、飽食化する現代社会においては食事のあとの満足感という「人間特有の幸福感への欲求」を刺激する必要があるのだと思います。

いかにいい香りがしようとも見た目がゲロみたいだと食欲が失せますよね?
ではなんで「食欲が失せる」のかというと、見た目によっては食べるという行為に対する期待値が低くなるわけです。

つまるところ「たいして幸福感が得られない」と食べる前に判断しちゃうんですね。あぁなんて贅沢な現代人でしょう。。。

なので自分、もしくは提供する相手が幸福になるように食事という枠内で皿の上デザインをしていると言えないでしょうか?

世の中のお弁当作ってる方、飲食店を経営している方いつもありがとうございます。

〇ファッションのコーディネート
お気に入りのファッションに身を包む行為はなぜ行うのか?それは異性に対してのアプローチの手段としてだったり、気に入ったモノを身に着けるという行為で自分のモチベーションを上げたりするのだと思います。

別にダサい恰好をしてたってシュミやセンスなんかは人それぞれだし、気持ち次第だと思うんですが、この気持ち次第っていうのがクセモノでメンタルが常人離れでもしない限り、気持ちがノらなければやる気が起きないっていうのが人情なんじゃないでしょうか?

なので自分のセルフイメージや他人からどう見られたい等の欲求を満たすことで、自分の行動に影響を与えるためのデザインと言い換えてもいいと考えます。

色彩が与える印象って意外とわかりやすいもんで、元気な時なんかは明るい色だとか発色が強めのカラーを選んだり、気分が落ち込んでいるときなんかは暗い色を選びがちとかありません?

この辺りは「表現」にあたる部分でもあるので部類的にはアート寄りな気がします。

〇部屋の模様替え
もう超ざっくり言うと環境デザインの縮小版で(そろそろ書くのに飽きてきたので端折りたい)機能的な配置と景観を整えることによって、自分のモチベーションアップを図ったり、ストレスフリーな空間をレイアウトする作業だったりします。

自分のセルフイメージから居心地のいい空間を、インテリアというアートワークの選択で表現をして、それを限られた空間内に機能的に配置・デザインをする行為なのだとぼくは考えています。

片付けが得意な方や、部屋がきれいな方なんかはレイアウトの能力が高かったり、物事の要点を見極めて取捨選択できる方が多いと思われます。

〇あなたの一日の話
目が覚めてから寝るまでという枠組みの中で、その日一日をどう過ごすか。
ほとんどの人がやっているであろうその日の計画も、ぼくは無意識の中のデザインという捉え方をします。

一日が24時間という概念は人間くらいで、他の生物なんかは明るいか暗いか、眠いか目が覚めてるのかくらいで一日という概念があるかすらちょっとわからないんですが、人間は一日24時間というある種暗黙の了解的な枠組みの中でどう過ごすのか?を考えるちょっと変わった生物なのだと思います。

目には見えないけれど24時間という限られた枠組みの中に、どんな人でもスケジューリングっていうレイアウトをしています。よほど社会という枠組みからハミ出ない限りは。。。


こんな感じで日常的にほとんどの人が行っている行為なんかはデザインといってもいいんじゃないでしょうかね。


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