《元先生→教育企業》1年半で変えてきた組織のこと
こんにちは!タノ🦒です。
寒暖差が大きいこの頃です。
今日のテーマは【組織改革】についてです。
小学校教師時代に
〈学校組織〉の土台を変えたい🏫
と思って退職しました。
向かった先は17の保育園を運営する会社。
公的機関ではなく企業なので、意思決定が早い。
そう思って入社しました。
しかし想像よりも組織のしがらみはあり、
【もっと、こうできないのかな、、、】
と思いがからも、上手くいかないことばかり。
得意分野があっても新入社員の若造です。
【もう目の前の仕事だけやれば良いや】と
思うこともありました。
ですが、同じく組織改革を行う人達との出会いや
新会社の代表、業務提携先の方との出会いがあり、
【もう少し頑張ろう】と場所を超えて動きました。
そこから1年半経った今。
ようやく改革のための【土台】が整いました。
ビジネスなんて分からなかった元小学校教師が、
・複数のITシステムの導入や運営管理
・新会社や新規事業の立ち上げ
・部署を超えた会議への参加
などを通して、組織改革を行ってきました。
成果が出てきた今だからこそ、
この1年半をまとめてみようと思いました。
同じように組織改革を行う方々への、
少しのヒントになれば嬉しいです。
もちろん、1人でできたことなんてほとんどなく、
自分一人で作ったものも誰かと繋がっています。
でも、【1人でできない組織改革】ですが、
【1人がいないとできない】のが組織改革です。
それでは、記事に進みます💡
1.変化のまとめ
(1)変わったこと
結論から書きます。入社時と今の比較です。
【入社時】
・正確な組織図がなく役職テーブルが不完全
・データを保管する場所が点在していた
・会議体や文書管理規程がなく情報共有が困難
・収益事業と公益事業が同一会社にあった
・ワークフローが整っておらず1人に業務が集中
・使いづらいICTがそのままで不満が多い
・研修の年間スケジュールがなく積み上がらない
・各園で評価や個人面談のやり方が異なる
【現在】
・組織図完成と対応する役職テーブルを修正
・システムを導入し、保管場所を一元化
・会議体を設定し定期的な共有の場を作る
・新会社を設立し事業を分けて運営
・社内ポータルの導入でワークフローを設定
・業界No. 1の新しいICTへ切り替え
・年間スケジュール作成と研修サイトの立ち上げ
・全園スケジュールを作成し人事評価と連動
大枠ですと、このような形で変化が起こりました。
運営の土台を変えていきました。
(2)システムとフロー
変化をカテゴリに分けると大きく2つでした。
①ICTによるデータ管理とフローを整える
②組織図やスケジュールなどの見える化
この2つです。
まず「人」に依存している業務が多い。
すると「その人しか分からない」状態になります。
結果、役職ではなく「人」が権限を持ちます。
権限が偏り、決定が人の感情で動くようになります。
また「あの人に伝えないと」「伝え忘れていた」
という調整役の負担と共有漏れが起きます。
すると調整役が疲弊していきます
これを「ICT」などの【システム】に置き換えます。
「ここを見ると分かる」
「通知がくるし履歴が残るから漏れがなくなる」
というようになります。
一例ですが、このようなシステムを入れました。
なにより情報の流れが見えるようになり、
組織の仕組みが見えてきます。
他にも経理システムや連絡システムなど導入しましたが、
定着までは時間がかかりました。
システムは入れただけでは不十分で、
使いこなすまでは半年〜1年は覚悟する必要があります。
忘れてはいけないのが【システム】を【人】が使います。
だからこそ、②の組織図とスケジュールが必要になります。
「この人がここにいて、この流れはこうなって・・・」
という流れをそもそも整えないと、システムが組めません。
組織の形をヒアリングし、
会議体を設けて定期的に話す場を設ける。
でも、これが一筋縄ではいきませんでした。
(3)「それ、いる?」という言葉
新しいシステムや取り組みをする時の言葉です。
「それ、いる?」
組織の中では「今のやり方に慣れた方」が多くいます。
その場合、導入の必要性を感じていない人が必ずいます。
自治体で「未だにフロッピーディスクを使っている」
などは最たる例だと思います。
必要に感じなければ導入できない。
でも、必要を実感するのは大抵の場合導入後です。
それまでは逆風の中で、コツコツ整えることもあります。
導入は一人では難しいと感じました。
決定権のある方やキーマンと話をしてチームを組む。
その上で、
・「まずは無料で」
・「これだけの経費削減ができます」
・「今の課題を解決できます」
・「時間短縮によって人件費削減できます」
・「これだけ割引してもらいました」
などの見積もり・メリット・運営フローを提示します。
他社の比較なども合わせて伝えることで導入しやすくなります。
そして導入してからも、チームを持続させます。
別の部署のキーマンとチームを組みます。
現場の価値観、運営の価値観を聞きながら、
最適な形になるように構築をコツコツ整えます。
時には業者側に要望を伝えて、改修してもらうこともあります。
こうしていくうちに、
①関わる人数が増える
②社内文化として定着する
③改善の要望が集まってより良くなる
という風に動いていきます。
でもとっても時間がかかります。
2.チームで動く
(1)逆風びゅんびゅん
ここまでの印象はいかがでしょうか?
ちなみに1年半かかりましたが、逆風も多かったです。
#びゅんびゅんでした 🌪
そもそもチームにアサインされる際に、
「なんで、あなたがいるの?」という反応もありました。
#入社したての若造が私
作った資料に対して、一言
「全く意味がわかりません」と
言われたこともあります。
それぞれの方に、それまでの思いがあります。
また、前述の通り慣れてきたやり方もあります。
新しいことをやる時には必ず対立構造ができます。
ですが、1対1の構図で戦いになると終わりが見えません。
そこで
・「チーム」を作ること
・「キーマン」に個別で話をすること
を心がけてきました。
(2)チームの力
チームには”キーマン”を誘います。
それも別の部署の方がいてほしい。
その方々と価値観をすり合わせると、
「同じ思いを持っているところ」が見えてきます。
すると「価値観」が同じチームになっていきます。
そこで私がすることは、
「その方々の思いを、仕組みで解決する」
という仕事をしていきます。
つまり方向性を示す旗振り役はキーマンの方。
それを叶えるのをチームであり、私が担う。
そうすると私の行動は、
「キーマンの方の意向に沿って動いています」
となるので、対立構造を生みづらくなります。
実際に動いているのは私なので、関係者との間で
自分自身がクッション材になりますし、
自分ではどうしようもない時は助けていただけます。
段々と導入がうまくいき、定着してくると、
今後は私の存在がなくても回るようになってきます。
何かあった時だけ動くピンチヒッター的な動きになります。
そこで私は「マニュアル」と「データ」を託して、
次の新しい仕事に向かっていきます。
導入時は”莫大なエネルギー”が必要です。
でも、それを超えると楽になります。
(3)マニュアル作り
チームを動かすためには共通認識が必要です。
・「なんでそれをやるの?」
・「どうやってやるの?」
・「スケジュールは?」
・「何が必要なの?」
それをまとめていく必要があります。
そのために作っているのがマニュアルです。
といっても、
長文の文字だらけのマニュアルではありません。
写真やイラストを使って、パワポなどで作成します。
「目で見てパッと分かるマニュアル」
それをいつも使って情報を共有して進めています。
チーム運営から使っていれば、
それは導入後のマニュアルの土台にもなります。
情報をパッと見て分かりやすくすることで、
①対立を防ぐ
②レクチャーにかける時間を短縮する
③人が変わっても引き継がれていく
という良さがあります。
このあたりの動画で紹介しています。
社内の「情報共有」「チームづくり」は、
組織改革に欠かせない要素だと思います。
また、臨機応変に会議を行うのではなく、
定期的に行うことが重要です。
業務を抱えていると「みんな忙しい」です。
すごに予定は埋まっていきます。
するとチームが集まれなくなり、
プロジェクトが立ち行かなくなります。
先にスケジュールを固定で確保し、
それを繰り返すことで習慣化されます。
人は習慣化すると気持ちも安定し、
変化や成果に気づきやすくなります。
「チームを作り」
「固定のスケジュールを設定」
「情報共有方法を明確にする」
こうしてチームの力を発揮していきます。
3.見える化の力
(1)見える化の力
最後にこれらの活動を支える
「見える化」の力についてです。
マニュアルもそうですが、
・フローの見える化
・組織図の見える化
・対話や話し合いの見える化
・会議の見える化
・手順の見える化
など、極端に言えば
「見える化」が「組織の土台」を作ります。
日本中で組織の土台が整えば、
私の目標である
「日本中の公立学校の組織改革」につながると思っています。
社会は会社や組織でできています。
それを変えるのは大人です。
そして子どもを教育するのが大人です。
大人が「見える化」を身につけ、組織改革をしたら、
社会や学校が変わっていくと思っています。
そんための方法をこれからも進めていきたいと思います。
ただ、繰り返すように、
1人だけの活動が『独りよがり』になることもあります。
たくさんの方に助けてもらい、私も力になって、
少しずつ少しずつ進んできました。
自分ができることと、組織でできることを繋げて、
これからもがんばりたいと思います!
(2)発進媒体
▼Youtube▼(動画で伝えてます)
▼ホームページ▼(色々な方法で伝えています)
▼Udemy▼(90分の講座で伝えています)
「見える化」の力で、変えていきたいと思っています。
この長い記事を読んでくださった方の活動を、
心よりお応援しております📣
ーおすすめ書籍ー
チームづくりのためには「プロジェクトマネジメント」
おすすめの本です。