編集者はMacBookを捨て、iPad Proのみで生きのびれるか:0日目
MacBookからずっと離れたかった
Web、紙問わず仕事をしている自分にとって、以前からiPad Proはかなり魅力的なデバイスに見えた。これまでMacBookをメインで使ってきて、自宅や事務所ではその相棒をスタンドに起き、27inchのモニターを使って仕事をしてきた。
でもそんな作業環境の中で、もっとも非効率的なのが紙媒体ならレイアウトのラフ、Webならワイヤーフレームを組む、というもの。
ノートやそこらへんにある紙をひろって、それにラフを書いていく。その作業はわりと好きなものの、そのあとスキャンして相手に送って、という工程を踏まないといけない。そしてその工程のことを考えると気が重く、つい作業を後回しにしてしまう、という悪循環があった。
我々はこういうものを日々描いている。これをアートディレクターに渡して、紙面のイメージを伝えるのだ。ぼくは「構造がわかればいいよねいいよね〜」とかなりラフなものですませるが、中には人物の顔まで書き込む「それってもうイラストレーションじゃん!」という人もいる。
それになんといっても、ボールペンで描いていくので、細かな書き直しができないのだ。
もっと気楽にラフを描きたい、 一気通貫で仕事をしたいなーと思っていたので、iPadを導入するならもはやMacBookの代わりになるような使い方をしたいと思っていた。
MacBookでないとできないこと
そこでMacBookでないとできない作業があるのか、ということを考えてみる。
まずドキュメント系はOfficeもiOSで出ているし、最近はGsuiteで済ませているものも多いからここは問題ない。もともとwordが嫌いで、最近は使う機会を減らしていたくらいだから、これはなんというかちょうどいい。
執筆は、といえばメインで使っているテキストエディタは、「Ulysses」という名前も機能も最高なもので(ジェイムズ・ジョイスの代表作が名前に採用されていることから、ぼくは勝手に、「意識の流れ」まで記述できるエディタ、だと思っている)、これはiOSでも出ているので大丈夫。
レイアウトもきれい。必要にして十分。markdownも使え、WordPressにそのままぶちこめる「Ulysses」。
仕事でも関わっているエディタ「stone」は残念ながらMacのみだけど、これはいずれiOSでも展開してくれるんじゃないかな、というあわい期待を持つことにした。
キーボードについては、あのケース一体型になっているものにそもそも憧れがあって、たわむれに Apple Storeで触ったときには「あれ、ふつーに打ちやすいぞ……。MacBookのバタフライキーボードよりも好きかも…」となったくらいだから、これも心配する必要はないだろう。
それでもiPadが苦手そうなこととして思い当たったのが
・ファイル管理
・日本語変換
の2つだった。
でもそれくらいどうにかなるだろう。
とにかくApple Storeに行こう!
そして思い立ったら吉日!
と思い、事務所を飛び出して、先日iPad Pro(2018、12.9inch)を買ったばかりのたかくらかずきにつきそってもらって、Apple Storeにでかけた。
ぼくが選んだのは
・iPad Pro(2018、11inch、512GB、セルラーモデル)
・Smart Keyboard Folio(11inch、US)
・Apple Pencil Ⅱ
の3点。
サイズについては購入時、ほぼ迷わなかった。
自分の用途においては、11inchで十分に思えたし、このサイズはなかなかかわいらしく手にもすぐ馴染みそうだった。課題は小さなキーボードだけど、まあこれもすぐ慣れるだろう。
セルラーモデルにしたのは、iPhoneでLINEモバイルのSIMを使っているから、追加でデータ通信SIMを申し込んで入れてあげれば、もはや無敵の端末になるんじゃないか、と思ったからだ。
WiMAXのルーターを持ち歩くのがきらいで、なんなら使いたいときに電源が落ちていること多々…。テザリングでいいんじゃない、ってのは確かに真理なんだけど、iPhoneの電源が激減するのはいやだ。
カフェなどの公衆LANはつながるまでに、何度も面倒な手間を踏むのがいやで、いっそと思ってセルラーとした。
さてこれが吉とでるか、凶とでるか。
事務所に戻ってきて、開封の儀をとり行い、早速セットアップし使い始めてみた。
(レポートは毎日使いながら、その日の気づきをまとめて都度アップしようと思います)