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真似ることパクることに抵抗がある人に告ぐ

上行下効(じょうこうかこう)
→ 上の者がすることを、下のものが見習い真似ること。

真似することに抵抗がある人がいる。

パクるという表現を用いると、もっと抵抗があるという人が増える。

結論から言おう。

真似することやパクることは決して悪いことではなく、むしろ全てはここから始まる。

現代という時代

冒頭から少々荒い感じで書き始めたが、現代という時代を間違って捉えている人がいる。

というのも、現代社会において、ゼロから全てを生み出すことは困難を極める。

というよりは、限りなく不可能に近いと思った方がいい。

なにが言いたいのかというと、あなたが初めて考えたというものはないということだ。

世の中には80億人という人で溢れかえっている。

そして、テクノロジーの進化は日に日にスピードを上げている。

そんな中で、初めてなどよっぽどの専門家でもない限り起こり得ないということをしっかりと把握すべきなのである。

現代社会において、あらゆるものは組み合わせでしかないと思った方がいい。

つまり、アイデアに価値など全くないということだ。

ゼロからイチをつくる意味

私はよく、ゼロからイチになれる希少価値の高い人になることを目指すべきだと主張している。

イチからヒャクやセンに膨らませることができる能力があるという人は、比較的世の中にはいるけれども、ゼロからイチを生み出すことができる人は稀有な存在だからだ。

このように書いていくと、ゼロから全てを生み出すことはできないと冒頭で書いてきたことと矛盾していると指摘される場合がある。

勘の鋭い人にはわざわざ説明するまでもないのだが、前提が全く異なることを改めて書いておこう。

ゼロからイチを生み出すことができる人は、世の中のほとんどが組み合わせでできていることを知っていて、アイデアが無価値だと理解している人のみだ。

要するに、大量に情報をインプットして、その中で必要なものだけを抽出して、徹底してアウトプットができる人のことだ。

その大前提があって、初めてビジネスモデルとしてゼロからイチを生み出すことができる人になれるのである。

特許という存在の変化

これも何度か書いたことがあるのだが、せっかくなので通ずる部分を書いておこう。

特許という存在は世の中のほとんどの人が知っているだろう。

その上で、あえてその存在意義や定義を書くとすると下記のとおりだ。

特許は、発明や技術的な創造物に対して与えられる一種の権利だ。

特許権は発明者にその発明を独占的に使用、製造、販売する権利を与える。

そして、特許制度は、発明の奨励と保護を目的としており、発明者が自身の創造物に対して経済的な利益を得ることができるようにすることを前提としている。

また、特許に関する重要な要点をいくつか解説すると下記のとおりだ。

発明の要件

特許を取得するためには、発明が新規であること、進歩的な活用が可能であること、産業上の適用可能性があることが求められる。

つまり、既存の技術や知識に対して新たなものであり、実用的な価値を持つものでなければいけない。

特許の申請

特許を取得するためには、発明者は特許庁に特許の申請を行う必要がある。

申請には特許出願書や発明の詳細な説明、図面などが含まれる。

また、特許庁は審査プロセスを経て、発明が特許要件を満たしているかどうかを評価される。

特許の有効期間

特許の有効期間は国や地域によって異なるが、一般的には20年間とされている。

有効期間中、発明者は独占的な利用権を持ち、他の人々がその発明を無断で使用することを制限することができる。

特許の権利と制約

特許権は、発明者に独占的な権利を与えるが、特許の取得は一定の制約も伴う。

特許の主張範囲に違反する他の発明や技術が存在する場合、特許権の侵害として法的な争いが生じることがある。

それから、特許情報は一般に公開されるため、他の研究者や技術者がその情報を利用して新たな発明や技術を開発することができる。

とどのつまり、特許制度は技術の進歩と共有を促進し、産業全体の発展に貢献するために独占権という非常に強い権利を与えるというものだ。

ただし、この特許制度に変化が訪れているというのが、個人的な主張だ。

特許という独占権の考え方

その変化がまさに時代背景によるというもので、テクノロジーの進化や進歩のスピードが日に日に増していて、法律が追いつかないことにある。

そもそも、特許査定をする専門家たちがテクノロジーの理解に追いついていないという皮肉な結果になっているという事実もある。

特許制度は、日本でいうところの高度成長期には非常に理に適った制度だったと思う。

それが明らかに変化しているのは、私がstakを開発したことでより明確になった。

こちらも結論から言うと、特許はもはや攻めるための独占権ではなく、守るための権利だということだ。

なにが言いたいのかというと、特許を取得して、そのライセンスでビジネスをしようという時代はとっくに終わった。

現代社会においての特許は、自分たちが生み出した商品やサービスを他社が前時代的な思考を持っている人たちに勝手に特許を取得されて身動きができなくなるのを防ぐためにある。

少なからず、前衛的な思考を持っている人たちはこう考えていると思っている。

勘違いしてもらいたくないのだが、クリエイティブなものに対しては著作権などの権利が生じる。

このあたりの倫理をなくせと主張しているわけではない。

真似ることとパクること

著作権の話が出てきたので、ついでに書いておくと、料理のレシピには著作権はない。

よく言われることなので、知っている人も多い事実だと思うが、それをいいことに流行っている飲食店は軒並み真似される実態がある。

つまり、パクられることが最も横行しているのが飲食業界かもしれない。

けれども、デメリットだけではなくメリットも当然あることを見落としている人も多い。

それは、切磋琢磨するというカルチャーが自然と生まれるということだ。

権利というのはそれだけ構造を根本から変えてしまう、強大な力を持ってしまうということだ。

守るべきものを間違えて独占権など与えてしまうと、そのカテゴリでは全く進化や進歩が起こらなくなるという諸刃の剣なのである。

日本という国の飲食店のレベルは本当に高い。

その要因となっているのは、参入障壁が低いことから多くのプレイヤーが参入し、そこでまさに切磋琢磨が生まれているからであるといっても過言ではない。

その背景には、真似ることやパクることが頻繁に行われているということだ。

よくよく考えてほしい。

そんな飲食業界でも修行というので、師匠や先輩の技を盗むということが頻繁に行われてきたはずだ。

盗むという表現に抵抗がある人も多いのだろうが、真似ることやパクることと同義と捉えて問題ないと私は考えている。

思考停止していない人の特徴

これも私が常々発言していることなのだが、思考停止した人に面白いと思わせてくれる人は皆無だ。

そもそも、思考停止という概念は意識するものではなく、自発的に行動しているかいないのかに尽きる。

当然、思考停止していない人は言われなくても活発に動いている。

活発に動く場合には、人の真似をしたりパクったりすることだって多々あるし、それを悪いことなど微塵も思っていない。

むしろ、情報交換をしていいものはお互いが取り入れるということをしている。

それが思考停止しないための唯一無二の方法かもしれないが、思考停止していない人は自然とそういう言動をしているわけだ。

くり返しになるが、真似をすることやパクることに抵抗がない人が思考停止していない人の特徴だ。

まとめ

ここまで読んでもらえた人には理解してもらえたと思うが、まさにタイトルにした、真似ることパクることに抵抗がある人に告ぐとは、むしろ真逆だということだ。

かつての日本は世界一だったとか、未だにのたうち回っている人を見かけるが、片腹痛しとはまさにこのことだ。

過去の栄光などなんの役にも立たないし、大切なことは現在地だ。

現在地が上手くいっていない人が、どこでなにを主張してもだたの言い訳だし、少なからず私はそういう人たちに魅力を感じることは一切ない。


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植田 振一郎 Twitter

株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。