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人(虎本)

虎本です。

熱海殺人事件。
通し稽古を終え、今日の稽古はあぶり出された弱点の修正作業。

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物語に緩急を、メリハリを。
分かりやすくいうと、アクセルを吹かす箇所と、ブレーキをかける箇所の確認と反復作業をしました。

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膨大な量のセリフですがだんだんと俳優の口と身体に馴染み、何度もシーンを返すことでさらに強く、さながら鉄を打つかのように鍛え上げられていきました。

思わず僕も新たな演出を加えてみたくなり、3曲ほど音楽を追加してみました。
よき。

これが演劇の醍醐味だと思うのです。お互いが最高に高めたものを稽古場に持ってきてセッション。そこで生まれる熱と奇跡の可能性を発見して、さらに余白を埋める、高みを目指す、それは実にクリエイティブな時間です。

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ですが、そうでない箇所もまだあって。

明らかに俳優努力が足りていないな、戯曲に追いつく誠意が感じられないな、と感じられる箇所があり、きつめの叱咤激励を行いました。
稽古に臨む姿勢・スタンス・矜持のようなものについてドスン!といわせてもらいました。
その人が憎いのではない。ただ素晴らしき演劇作品を作るために必要だから厳しい言葉も出るのです。

なんだか、僕も木村伝兵衛のようになってきました。

つかさんの作品は「俳優を丸裸にする」といわれます。
それは演出家も同じです。
僕の弱さも苦手箇所もすごく明らかになっている気がします。同時に、僕が得意とする所もハッキリしてきました。

2回めの通しに向けて準備は整いました。
さあ、あと1週間!


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