憂い!主役!拳!(アスカ)
殴れ!熱く!滾って、ぶつけろ!
さて今回の稽古場ブログは小野愛寿香よりお届けいたします。
自分のことは棚に上げて怖い先輩ぽいことしちゃった。みんなに嫌われてないか心配、小心者のわたくしでございます。
本日は演出が外部の舞台より帰還し、稽古の進捗状況にピリピリしながらのスタートでございました。あと1か月切ったもんね。みんなギアを切り替えていくよ、な雰囲気になってきましたよ。
殺陣とダンスの復習を終え。
いよいよクライマックスへと盛り上がっていく、とても激重な、とある事件の起こるシーンの稽古に突入しました。
そこで精妙にして激情渦巻く高難度なブロックをみんなで寄ってたかって工夫し、
さらにそこを盛り上げるために、急遽他のメンバーたちの出番を増やして取り囲み…芯を取る鍋ちゃんにプレッシャーをかける!かける!かけ…
かかっとらんやないかーーーい!!!(ドカーーーン)
言ってしまいました。怖がられそうな一言を。
「ただ何もせんと立ってるだけやったら出てこん方がマシやから」
など。
ごめん。
初めはうろたえている「フリ」をしているだけの人や、出てきて「視線を向けている」だけの人が微妙に気になって動きのオーダーをしていただけなのですが、
面白いことに、少しずつみんなが良い動きをしてくれはじめると、「シーン全体として鍋ちゃんが受け取りやすいようにもっとノイズを入れてあげると良い」と見えてきたり、さらに「実際の現場でこのようになったとしたら全体の画はこう観えればよい」などが次から次へと見えてきました。
世界がみんなの動きによって浮かび上がって、どんどんクッキリ視えてきたというか。
初めからそりゃそうやん、なことが見えてきただけとも言えるんですけど、シーンが淀んでいると心も頭も体も固まっちゃって、中の人も、見てる側も、アイデアが出なくなっちゃうんですよね。
だから、たどり着くべきところになかなかいけなくなっちゃう。
そんな時に少しでもいいので全員がなにかひとつだけ踏み出してみると、面白いように積みあがるものが沸いてきて信じられないような素敵なものが組み上がって行く。
それにどんどん乗っかって進めていくと、天啓ともいえるようななんかめっちゃイイものが降りてくるんですよね。(インプロの「イエスアンド」メソッドにも通じますね)
だいたいわたしは(経験貯金も使いますし理論も使いますけど)そういう感じで天とセンスに任せて、ピーンとくるやつを信じてやってることが多い気がします。そういうのでひらめいたやつほど、いろんなものにピタッとはまる最高のピースになったりする。
そのためにはやっぱり、芝居全体のリズムに乗って、メロディとなるエネルギーのうねりを感じつつ、開かれた集中をしておく、そうすることで「なにか」が降りてこられるための準備をする、というのが私のやりやすいやり方かなぁと思います。
ただ全任せに丸投げするんじゃなくて、
『人事を尽くして天命を待つ』。
そして待つからには信頼する。
これこそが極意(のひとつ)かなぁなんて思います。
ま、言うて、全然、全然なんですけどね。まだ今回のわたし。
これからギア入れて(さらに)ちゃんとやってこうと思います。
そろそろチケットのご予約はおすみですか?
振込期限とかありますので、わたわたしないうちにゆっくりやってみてくださいね。
それでは、楽しんでいただけるよう、明日も研鑽する所存でございます。
我々も楽しもう。稽古を。しんどいけど。
だが、それがいいのです。いい深みとなるために。
削ってなんぼです。
お楽しみに。
また明日。
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