3分読了！カンゲキレビュー！～劇団5454『ト音』（再々演）2019～

ステージチャンネルの仲 俊光（なか としみつ）です。

ステージチャンネルにご登録いただいた劇団5454（ランドリー）さんの『ト音』の2019年の再々演版のレビューを書かせて頂きます。

レビュアーの趣味嗜好（不要な方は飛ばしてくださいまし）

カンゲキレビューでは、参考までに少しだけ私の趣味嗜好をお伝えしております。

「やめた方がいい」の声にも負けず。ま、飛ばせますしいいですよね。

「カンゲキ人口の拡大」をミッションに掲げておりますため、演劇ではなく別のエンタメ作品を挙げさせていただきまっす。

好きな映画：『バック・トゥザ・フューチャー』『トイストーリーシリーズ』『幕末太陽傳』『500日のサマー』『少年と自転車』あと黒澤映画など挙げればキリがありません。

今クールの好きなドラマ：『スカーレット』『麒麟が来る』『テセウスの船』

好きなアニメ：『映像研には手を出すな！』『スラムダンク』（最近見直してどハマり！全国大会もアニメ化してほしい！！）

好きな漫画：『スラムダンク』『シュート』『マスターキートン』『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』『天使なんかじゃない』『ピンポン』

好きな落語：立川談志『芝浜』立川談春『文七元結』桂南光『火焔太鼓』橘家文蔵『猫の皿』桂枝雀『まんじゅうこわい』春風亭一之輔『初天神』などなど、これまたキリなし。

最近の人生の感想：花粉がもう来るとか早くない？

劇団5454『ト音』（再々演）レビュー

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【あらすじ】#君は #僕の ♭嘘
東京都内の公立高校に通う、新聞部の藤と秋生。
教師たちしか読まない校内新聞に嘆いている二人は、生徒たちの足を止めるべく、教師たちの「嘘」を記事にし始める。一方で、保健室通いの秀才長谷川は、音への興味から、固有振動数と共鳴で物体の破壊を試みていた。
ある日、秋生は嘘がまとわりつく教師坂内から先制攻撃を食らってしまう。それをキッカケに意気投合する三人は、「嘘の破壊」に乗り出すが、その先に待っているのは、嘘と願うような真実だった。
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『ト音』の初演作は、第19回新人戯曲賞の最終選考に選ばれています。初演も再演もステージチャンネルにご登録いただいてます！！うれしい！！！

この再々演もCoRich舞台芸術まつり！2019春にて
制作賞、最多クチコミ賞、演技賞（板橋廉平さん）を受賞した作品です！

で、カンゲキしましたが、これは泣けます。

青春時代の葛藤を描いた作品で、新聞部にすることでゴシップの観点がミックスされ、人間の表と裏を描く上でも効果的な視点をもたらしている。30分過ぎに出てくる記事の戦略を話すシーンはヒトの心理を解き明かす主人公の秋生と藤の興奮と同時にこちらの興奮も高まっていく名シーン。

「自分が一体何なのか」
これは多くの人が直面する問題かもしれない。自分の人生を振り返らせてくれる作品だ。嘘を視覚化することで物語にもう一段階深みを与えるが、
それはこの作品のどこから表現されていたのか、、、

脳内会議のような魂のぶつけあいに泣きました。

笑えて泣ける今作（月並みな表現すぎて自分がイヤになります）は、初演再演と見比べたい作品。

ステージチャンネルで見比べられることに、この上なく贅沢さを感じます！

脚本の巧みさ、美術、照明、演技と、どれをとっても完成度が高い。

カンゲキ初心者へのオススメ度：５（５段階評価）

作中にさまざまなキーワードが出てきます。何をキャッチするかは、その時の自分の状況次第なのではないでしょうか。
逆に言うと、いつ観てもキャッチできることがあるということ。

韻を踏みながらの登場人物紹介から始まり、楽しませる演出が随所にある作品ですし、関係性によって変わる人と人の距離感など魅力は随所にありますが、個人的に感じる劇団5454さんの魅力は、時間やシーンの飛ばし方です！これは見事です！！演劇ならでは！！！

昨年末の『カタロゴス〜「青」についての短編集〜』の公演の際に主宰の春陽漁介（しゅんようりょうすけ）さんとお話して、時間の飛ばし方についての感動を伝えずにはいられませんでした。

劇団5454：次回公演のお知らせ。

次回公演は今年5月の『嫌い』という作品だそうです。過去に『好き』という作品があったのですが、対になるような作品なんですかね？

https://5454.tokyo/stage/kirai.html

他にも、榊木並さん（ト音では保健室の先生江角役）が音楽劇『黒と白-purgatorium-』に出演されたり

春陽漁介さん脚本演出の、山崎裕太35周年記念ヒトリシバイ『赤ずきんちゃんのオオカミ』

村尾俊明さん（ト音では嘘でムキムキの教師坂内役）が東京マハロ 第23回公演 『あるいは真ん中に座るのが俺』に出演と

みなさん大活躍です！ぜひ劇場でご覧ください！！