超有料級【人間関係における無意識を意識化し悪循環を断ち切る理論】〜前編〜

昨日、女友達に恋愛の相談をされました。恋愛は本当に人間関係の縮図。その縮図の縮図が親子関係です。フラクタル。

残念ながら親子関係を精算することは並外れた努力をしないと不可能なので一旦脇に置いておく。毒親はどこまで行ってもなかなか自分が毒であることに気付きませんから。(親もまたその親の被害者だが)そのかわり恋愛で修行すればよい。人生の質を良くするためのものが恋愛には沢山詰まってます。

相談としてはまあ普通によくありがちなやつでしたが、

「付き合い始めと全然態度が違う。冷たいし23時になっても連絡こない(同棲中)。朝帰りもする。その時は4時くらいに連絡来た。」とのこと。

じゃあそれに対して貴女はどう対応しているの?と聞くと
「相手に「〜〜〜」と言った。」と彼女は言ってくれた。
「〜〜〜」の内容は書かないが、それを聞いて私が彼女に伝えたことを以下に示す。あ、もちろん自分にも当てはまること沢山あるのでめちゃくちゃ共感した上でですよw

「あなたに連絡を怠られると、私はこう感じるからそれはやめてほしい、そのかわりこうしてほしい、自分はこうするから。」のように自分の素直な感情を言うことをせず、「あなたはこうだ。これはありえない。」のように単に相手の言動の批判批評だけをしている。

だから相手は『自分の言動や態度をいつも批評されている』と感じて、保身に走り、さらに報連相を無意識に怠る。怒られるのを気にして事後報告を避けてしまうし、事前連絡さえ何か言われるんじゃないかと反射的にしなくなる。会いたくない人と約束したときになぜかスケジュール帳に入れずに忘れてしまうのと一緒で無意識レベル。

だから、「何故夜遅くなる連絡が出来ないの10秒で終わるのに。」と彼女に聞かれても、自分でもはっきりと何故か分からない。しかも「また批判された」と感じるのでもっと保身に走り、何も話したくなくなる。自分の気持ちも言えず「君の言っていることは理解ができない」とだけ言い、平行線。

人間関係は、いかに「自分は今安全である」と思える状態でコミュニケーションができているかが鍵。100%安全だと思えないと交感神経が活性化し「危険」の合図を相手に送る。無意識。

交感神経が活性化すると、戦うか逃げるかの反応、つまり「闘争or逃走」反応をしてしまう。これも無意識。具体的には、「嫌われるんじゃないか、こう言ったらこう思われるんじゃないか」と自分の保身に走った言動か、攻撃や遠回しに罪悪感を持たせるような言動をする。結構当てはまる人いると思う。特に恋愛においてはIQ3になるから、分かっていてもやってしまう。自分も同じく。

そうすると、どうなる?人間も動物なので、自分が発した「危険」という合図(=保身o相手に攻撃を感じさせる言動)を相手は受け取り、相手も「危険」という合図をこちら側に送る。相手もまた保身or攻撃という形をとって。はい、悪循環。
そりゃそうでしょうね。動物を考えれば、相手に襲われそうになってもなお、のほほんと草を食べる動物はいないだろう。

鶏が先か卵が先かはもう分からないが、ちょっとしたほころびが、どちらかの交感神経を刺激し相手の言動を「危険」という目で見るようになるのだ。だから、こちら側も「危険」の合図を相手に言動で示してしまう。

お互いにこの状況を作り出しているから、どちらのせいでもあるが、この悪循環を断ち切るには先に悪循環やってんなーと気づいたほうが自分を変えるしかない。彼女の場合は、幸い私に連絡をくれたので、もしこの状況を諦めないのであれば彼女が先に変わる役割を受け持つしかない。
でも、もう傷つきたくないなら早めに退散するのもあり。縁があるならまた再会するものだ。そして人間関係は崩壊と修復を繰り返していくものだ。まあ退散すればまた別の人で同じことを繰り返す結果になると思うが。

よく、「自分が変わっても相手は変わらなかった」と聞くが、多分それ自分の変え方間違っている。顕在的な意識、行動を変えても意味がない!無意識レベルで行動を変えないと本当の意味で行動は変わらない。だって、「危険」を察知する交感神経や、「安全」だと感じる腹側迷走神経(副交感神経の一種)は無意識レベルで反射的に反応しちゃうから。

一度崩壊した人間関係を修復するには、コミュニケーションを円滑に進めるには、「いかに自分が今、安全な状態であるか」と感じられることが大切。
安全だと感じることが出来れば、保身に走った言動をしようとも思わないし、相手に遠回しにor無意識に罪悪感を持たせる攻撃的な言動もしなくなる。なんの努力もなしに。

そしてそれは何にも囚われていない状態でもある。だから、素直な言葉が言える。「相手をコントロールしようとしていない」、「相手に価値観を押し付け変わらせようとしていない」という意図が相手にも伝わるから、相手も安全だと思える。はい、良循環きたねこれね。


じゃあ冒頭の彼女の場合どうする?

まず貴女は、幸せな状態になりたいのか、それとも苦しみの状態を続けたいのか?前者だね。
逆に苦しみとは苦しんでいる状態のこと。何が苦しい?

A:「彼が浮気をしている(現時点で妄想か現実か不明)という結果が苦しい」のか。
B:「浮気をしているかもしれないと彼を疑い続けている毎日が苦しい」のか。

よく考えてみたほうがいい。そしてA,Bどちらの苦しみの状態が事態を悪循環に招くのかもよく考える。

と考えると、私はBの後者なのではと思う。苦しみ=囚われ。囚われ=不安。不安=危険の合図。危険の合図は相手に伝わる。はい、悪循環の始まり。じゃあ、簡単。囚われなければ良い!!!

どうやって囚われないようにするか?
さっき申した通り、「いかに自分が今、安全な状態であるか」と感じられることが大切

長くなりそうなので、次回に↑回す。では。

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*ちなみに上に書いた、腹側迷走神経について。
ポリヴェーガル理論という理論では自律神経を交感神経、副交感神経の2種類ではなく、3種類に分けて人間の行動を説明している。

ポージェス博士は副交感神経を
腹側迷走神経
背側迷走神経
の2種類に分けた。
私たちは、自信がなくなったり出てきたり自分のセルフイメージとかコロコロ変わったりする時があると思う。人間関係もうまくいかなかったり。
それはこの3種類の自律神経がそれぞれに対応する合図を、常に外界や自分の状況・環境から受け取っているからだ。無意識に。

3種類の自律神経はそれぞれに対応した合図を受け取ると、それを脳に伝え、脳は合図を信念に変換する。信念とは、セルフイメージや世界の捉え方、相手の捉え方など。そしてその信念やセルフイメージ通りに人間は無意識に行動する。

「私はダメだ」と思っていたらダメな人間のように無意識に振る舞うし、「私は出来る」「私は彼に愛されている」と思っていたら、勝手にそのように振る舞う。振り返ったらそういう経験、沢山ありませんか?

そして、

・腹側迷走神経は「安全」の合図を
・交感神経は「危険」の合図を
・背側迷走神経は「生命の危機」の合図を受け取る。
ちなみに生命の危機とは、動物で言うと天敵に襲われて死んだふり状態するレベルの危機だが、人間社会で言うと「恥、否定、非難、孤立、阻害、排除、支配されること」

これらの合図を受け取ると、脳が合図をその人独自の信念に変換し、それが言動に現れる。
それが認知行動療法でいうスキーマってやつ。

では周囲や自分の状況からどんな合図を受け取るとどんな言動として現れるか?

安全 →何にも囚われずに素直な言葉や行動が素直に出来る。本当の自分を出しながら人とのコミュニケーションが円滑に進む。
危険 →闘争/逃走反応。つまり、保身か攻撃かの行動を取る。
生命の危機 →シャットダウン、不動化、凍りつき。頭が真っ白になって何も言えなく、動けなくなる。レイプされたときに固まってしまうのもこの神経。私は昔、布団の中で1mmでも動いたら公安が私を捕まえにくるかもしれないと考えて動けなくなったことがある。呼吸も聞かれたら終わりと思っていた。そのときは確実に背側迷走神経が働いていたと思う。


このように我々の反応は本当に秒単位で自律神経に支配されていると言うことがよく分かる。自律神経は無意識に働く神経。だからこそ、無意識を意識化することが同じパターンを繰り返さないために大切なのだ。

自分で自分は安全だと思えるように自分を持っていくことで周りの反応も変わり、自分がさらに安全と思えるようになる→相手も幸せになる。

ちなみに、幼い頃から親の態度がコロコロかわったり、親が自分の機嫌を自分で取れないなど危険の合図を沢山受けていた人は、本当は安全な状況でも危険・生命の危機と判断してしまうようになる。とても本当に辛かったと思う。よく耐えた。この理論を学べば、自分に対して慈しみを持てるようになり自分を本当の意味で大切にしようと思えるようになる。

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自分は安全だと思えるように自分を持っていくやり方は次説明する。

人間の行動って、悪循環か良循環しているもんなので、悪循環に気づいてどこで断ち切れば良循環に変えていけるかを意識すると良いです。
だから人間関係の悩みは、まず自分が変わる。自分の信念からごそっと変える。

彼が浮気しているかどうかを「確かめる」より、自分の自律神経がどう悪循環を引き起こしているか「観察」した方が一気に苦しみなくなります。それは現実をありのままにみることでもあるから。

まあこんなこと言ってますけど、自分にも言い聞かせてます。

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