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まちづくり会社における「選択と集中」とは

ご無沙汰してしまいましたが、久々に文章が書きたくなったので書いてみます。夜中のテンションです。笑
案外、取材に来てくださる記者さんとか初めて会いに来てくれる方が「Note読みました」と言ってくださるのですが、最近は採用の時くらいしか書けてないので、恥ずかしくなって、しっかりと考えを述べていこうと思った次第でございます。笑

選択と集中

経営資源が限られている中小企業においては、「選択と集中」が、競合に打ち勝つために必要不可欠であるという言葉を、最近特によく耳にします。

私は、社会人経験ゼロ、さらには地域おこし協力隊あがりのため、今までは1つを極めるにもその1つ、「コレ!」といったものが見つからず、それは「双海」でいいのでは?なんて思って、双海という土地をベースに、本当にさまざまな事業やプロジェクトを種蒔きしてきました。

しかしどれも確かに中途半端で、売り上げがどーんと伸びているわけでもなければ、メンバーが増やせる状況でもないが故、一人でいろんなタスクだけが山積みとなり、手に負えず、もはやパンク状態となっている、というのが現状でした。汗

”収益の柱"という言い方もよくされますが、やはり、1本軸となる「まんなか」を決めて、それを武器に戦っていく。その中で、利益を生み出し、仲間を増やし、戦闘力をつけてから、次の課題を解決するといった順序が、世の中の風説であるそうです。。。

さて、これまでの5年間、常にいろんな大人からそんなアドバイスをいただきながらも、「まんなかってなんやろう……」って、タジタジして何もわからない状態が続いていましたが、最近は、わからないながらに候補が大きく3つ?ほど見つかりましたので、ここで整理したいと思います。

① お菓子

例としては、「バターのいとこ」などを生み出し羽田空港や品川駅をはじめ、主要各所でショップ展開し、黒磯に数億円かけて加工場を設立している株式会社GOOD NEWSさんや、「ひがしやま」という主力商品だけで年商億超、地域商社の先駆けとして名声高く、こちらも巨大工場の設立もしている株式会社四万十ドラマさんなどが挙げられます。

どちらも何度か訪問させていただき、代表の吾一さんや畦地さんとも何度もお話しさせていただいていますが、本当にかっこいい仕事だなあと尊敬しています。

みんなが買いやすい場所に、自分たちの作ったプロダクトがしっかりと売られている、って、とっても憧れますよね。関東時代の友達が毎日通る駅に、弊社の、双海の商品が普通に並ぶ未来が作れたら、かっこいいな、嬉しいな、って思います。友達も喜んでくれるはずだし、双海の農家さんにも喜んでもらえるはず。でもこれって、とっても難しいこと。

2020年から、いろんな失敗を一通り経験し続けながらも、いくつかの商品を開発してきました。でも、小ロットで作るため、ほとんどが瓶詰めの商品。
価格は高めの嗜好品になるし、重くて持ち運びづらいとか、配れないとかで、あまりマルシェとかでも売れないし、卸も継続的においていただくのはなかなか難しかったです。
この要因自体も、いくつか考えられることがあるのですが、商品を伝えられてもなかったというマーケティングの力不足もあることながら、商品力として、ありきたりなジュースやジャムだけでなく、もっと「市場をつくる」ようなお菓子があったらいいのではないか?という仮説がどんどん膨らんできたのです。

だって、バターのいとこって、ワッフルみたいな生地に、無脂肪乳から作ったミルク感たっぷりのジャムを挟んでいるんですよ、こんなお菓子他に見たことありますか?ひがしやまもそう。高知県の山村で昔から作られている干し芋をイメージして、スイートポテト風の焼き菓子を開発してるんです。こんな商品、他に見たことない。
バタークッキーとか、ドーナツとか、そういうカテゴリ分けができないような新たな市場を作っている。それって、本当にすごいこと。

このレベルまで達せた時、これが私たちの「まんなか」になるんじゃないかなって思ったんです。

それで、パティシエさんやデザイナーさんらとチームを作って開発したのが、「夕日のジャムサンドクッキー」(新作!)です。

この開発チームが本当にすごくて。売れるまで付き合ってくれるっていう契約で、ただレシピを作るとか、デザインをするだけじゃなくて、売り場でしっかりと目立つためには?手にとっていただくには?しっかりと売り上げを上げていくためには?ってところまでとことん教えてくれるので、今まで商品が売れなかった要因も少しずつわかりはじめました。

まさに成長の嵐。社会人経験ないって、こんなにもハンデなのか?いや、社会人3年やってる子がこれ知ってるわけでもないか?なんて思いながら、日々学びに刺激を受けながら、チームでの週次MTGの時間が幸せて、このプロダクトを絶対に次こそ成功させたい…させるまで粘るぞ、という意気込みなのです。

ポパイって、喫茶も宿も、キャパシティ(上限)があるので、売り上げのアッパーが見えます。が、お菓子って、外販なので、たくさん作って、どんどん販売個数や売り上げを伸ばしていくことができる。その面で言うと、収益の柱になりうるな、と言うことです。
今は弊社に製造能力はないので委託製造で作ってもらっていますが、まずは自分たちが営業活動などソフトを頑張って売れる商品に育てられれば、いずれ製造を内製化し、加工場を設立できる、そして農業や福祉などの分野とも連携していける、そんな未来が描けます。
10年以上かかると思いますが、そんな未来もとってもかっこいいな〜、っていつも妄想しています。

その一方で、今まで売れなかった負けの経験が大きく、なかなかそんな上手くいかんやろ〜っていう思考が大きくなってしまっているのも現実。
まずはジャムサンドで小さな成功体験いっぱい積んでいきたいと思います。
8月9日(金)、10日(土)は喫茶ポパイにて、新商品リリースフェアを開催しますので、ぜひお越しくださいね♡

② 建築・不動産

この例は、鎌倉を中心に、不動産分野を柱としてまちづくりを行なっている株式会社エンジョイワークス さんや、熱海銀座商店街を中心に空き家再生等エリアブランディングを行う株式会社machimori さんなどがあげられます。

関わりの階段ってよく言われるのでいうと、割と上流の「移住定住」部分を支える事業だと思っていているのですが、双海町も"海すぐ山"の地形で、土地がほとんどなく、空き家や空き地を活用していかないと新たな住居や店舗を作れないような状況なのですが、なかなか空き家活用も進みません。

引用

でも、たとえば、「東京駅に毎朝満員電車でスーツ着て汗だくで大変な思いして行かなくても、ビーサン短パンでサーフボード乗って豊かに暮らそうぜ!」みたいなライフスタイルの提案をするようなことがしたいなって思っていて。
そのために、家って必要最低限のものであって、その家づくりを、暮らし方も含めて提案していくみたいなスタイルってとってもいいなって思うのです。
そうすることで、町に関心を持ち、まちづくりにおいても自分たちが当事者意識を持てる。

海が好きな人、いつか自分でお店してみたいって人、理想のライフスタイルは田舎にあると思いつつも、仕事の面で、若いうちはバリバリ負荷かけたいと東京をつい選んでいる若者って多いですが、私はその道を捨てて田舎を選んで、豊かだなあって満足しているし、この豊かさをみんなにも提案していきたいなっていつも思います。
言葉だけじゃなかなか理解してもらえないけど、その手段として、不動産建築分野ってすごく相性がいいというか、不可欠だなって思うのです。

空き家を活用して素敵なカフェしてもらったり、その起業支援から伴走したり、事業開発したり、転貸したり。キャッシュの生み方は色々あるんだろうなとまだまだ勉強不足ですが、自社でも本店ポパイと、2号店の一軒貸し宿オリーブや3号店シェアハウススピナッチなど、空き家を借り受けてリノベしたり大工さんに発注したりそのやりとりしたりインテリア決めたり免許申請等したり…と、少しずつ空き家再生のノウハウも溜まってきたので、こういうことを、自社運営に限らずテンポよくやっていけたら、町にはもっとお店やコンテンツが増えて、点が打っていけて、それらが面となって双海エリアの価値が上がっていく、みたいな構図が、これまた想像できます。

今の所、上灘駅→ポパイ→自社加工場(構想)→サウナ(構想)→一軒貸し宿オリーブ→コーヒースタンドかレンタルスペース(構想/オリーブ2F)→道の駅ふたみ と、数百メートルの範囲の上灘駅前から着手できればと思って構想が少しずつ進んでいます。

これでいくなら、志同じくした建築士や工務店、不動産会社等と連携する必要がありますが、1つ1つの仕事の単価も大きく、1つ数百円のお菓子を売っていくのとはまた全然違う戦い方になるなあと思っています。

③ 旅行業

これに関しては、あまりまだ具体的なベンチマークもなく、イメージもぼんやりとしているのですが…
免許をとって地域限定旅行業取扱業者となっているため、宿+交通や体験などもセットにしたプランの仕入れ・販売ができるのですが、
それで双海をもっと滞在していただくような取り組みを事業として成り立たせられないかな?という構想です。
現在はポパイの宿として、宿泊のサービスしか提供できていないがゆえ、来られるゲストはみな青島🐈や下灘駅、もしくは道後や大分などにいくのみ。双海町内でゆっくりするというゲストは非常に少なく、予約確定時にメッセージで少し町の情報サイトを送るだけでは全然双海に滞在していただくことはできないなあと痛感している日々です。
実際に来てもらったゲストと話しながら、町内のおすすめを紹介すると、みな1泊じゃ足りなかったな〜また来るよ、となるので、事前にそう思ってもらって数日間滞在して、いろんな体験をしていただくにはどうすればいいのかと言う中で、旅行業者として旅行商品を作って販売するというのがあり得るのかなと思っているのです。
でも、双海ロマンきっぷ構想とかもモニターツアーしたりしてずっと語ってますが、なかなか町のコンテンツはまだまだ選ぶほどないのも現状で。
列挙するとたくさんありますが、みなさんこだわりの個人店ばかりなので、営業時間が限られていたり予約制だったりで、ふらっときていつでも楽しめるものがなかったり、大人数の受け入れが不可能だったりします。それぞれのお店にファンは充分ついているのもあって、下灘に多く訪れている観光客は、それらの魅力に気づくことなく通り過ぎているという課題をなかなか回避できていません。
先日の東京出張時に、愛媛県観光物産協会主催の商談会に参加し、大手旅行会社さん十数社と話させていただきましたが、旅行会社としての稼ぎ方のセオリーは「大型バスツアー」か、「OTA機能」の2択かなと言う印象で、どちらも現状の双海のコンテンツでは対応しかねるなと…
もちろん分散型で特別な体験を好んでくれるようなニーズもなくはないですが、まだまだ実験していかないといけなくて。
うーん双海でどうすれば消費金額が伸びるのだろうか、みたいな文脈で言うと、なかなか町内他事業者も巻き込まないと進まない話がゆえ、今すぐに何かできると言うよりは、②でコンテンツを数十店舗程度増やせてからの話かなあと、今のところは思っています。

と言うことで、大きく3つの候補について、自分の今の所の考えを書いてみました。
最近の飲み会の話題はもっぱらこれで、笑
先週は関東に10日間ほど出張し、三島や黒磯や鎌倉や、色々とベンチマークかねて現地のプレイヤーさんたちと呑ませていただきましたが、こんなような議論をしながら、それぞれの話を聞いて、①も②もいいな〜なんて、まだまだ定まっていないし、同時にやろうとしてるやんけ〜って話なのでした。苦笑

まあ、こうやってやりながら、失敗しながら、学んでいきながら、
出会いや流れに身を任せて、少しずつ、何かの種がポンっと実を咲かせた時に、一気に"収益の柱""まんなか"が決まるのかな〜なんてゆるく思う自分と、

早く優秀な仲間を採用したいから、一刻も早く収益を増大させたい!早く成功させないと!と言う自分がいて、
日々もがきながら、目の前の申請書やレシートや現場スタッフさんたちと向き合っている
と言う日々を過ごしている、2024年夏。

でした。

まだまだ考えが浅いのかもしれないので、ご知見ある方壁打ちよろしくお願いいたします!!!興味持ってくれた方はぜひ一緒にまちづくりやっていきましょう!

スタッフさん随時募集しております!
ゲストハウスのヘルパー2ヶ月程度からでもOK!喫茶店ホールスタッフでもOK!建築士大歓迎!😆

さて大繁忙期の夏!
海入って遊びながらも、日々バタバタと大汗かいて頑張るぞ〜〜〜〜

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