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【童話】 そら の つばさ (第1話)


ある 晴れた日

それもとても青の綺麗な 大空の日、

僕は散歩に出かけていた 。



空を見上げる。

青い空に、 白い雲が ほんの少しあり、 動いている。

あっ、鳥だ。

カモだ。

あんな高いところを カモが3羽、 飛んでいる 。

僕は ちょっぴり おどけながらそしてあんまり聞こえないように

その3羽のカモに 向かって、カモンと小さく叫んだ 。

ちょっぴり恥ずかしながらの 僕のカモンだったのに、 なぜだろう 。

3羽のカモが 僕の目の前の川に 降り立った。



そして、3羽のカモたちが、 なんと僕に近づいてくるではないか。


カモンって叫んでカモがやってきたんだ 。

嘘じゃない。本当なんだ。

一番びっくりしたのは、この僕。

僕は思わず、聞いてしまった。

はじめまして、3羽のかもさん。

皆さんにとって、大事なことって何ですか?

すると、3羽のカモが答えはじめた。

まず、1羽目のカモが  風 と言った。

そして、2羽目のカモが  光  と言った。

最後に、3羽目のカモが  力  と言った 。

本当に不思議なことなのだが、 本当にそう言ったのだ。

風、 光、力、 僕は 口に出して 繰り返した。 風、光 、力 。
風、光、力。

カモは、そのあと、 そうさ、その三つ、 それが僕たちにとって 、とても大切なことなんだ 。風、光、 力 。

風、光、力。風、光、力。風、光、力。

僕は心の中で どうしてそんな大切なことを、簡単に教えてくれたんだろうと思った。

するとカモが、まるで僕の心を読み取ったかのように、 あははは 、君は今どうしてそんな大事なことを簡単に教えてくれるのかなって思ってるよね。どうしてだと思う?

君が 大事なことは何って 聞いたからだよ 。もちろん、きちんとあいさつしたあとにね。

そう言って3羽のかもは 笑った 。

この三つは、僕たちにとって、本当に、本当に、大切なことなんだ。

だから、君も、もしよかったら 、この三つを、大切に、大切に、守っておいてほしいんだ。

そう言ったら、 カモたちは、羽ばたき始め、 空高く舞い上がり、飛んでいった。

僕は心の中で、 風、光、 力、 この 三つの 言葉を 大切にしようと思った。

そして、風、光、力。風、光、力、と繰り返し何度も口に出しながら、僕は、歩きはじめた。

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