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組織風土改革日報№.20_正解は皆の答えで作ろう。(心理的安全性ウェビナー)

①前回のあらすじ

2022年1月から人材エンジニアとして、製造企画管理係へ異動した私(キタ)。
新たな期を迎え、計画を立てつつ、方針浸透や、サーベイ取組にどうサポートしていくかを、事務局メンバーと検討中。
と同時に、挑戦案件も進めたい。

そういえば、直近でタイムリミットが迫っている企画が1個あったな。。


〜登場人物〜
鳥山さん:キタの上司(部長)

②0にはならないプラスマイナスの中で

新緑の力強いプラスエネルギーと、若干鬱々とした人間のマイナスエネルギーを、あちこちで感じる4~5月。
混ざる事のないプラスマイナスは、絶妙な違和感として、毎年私の胸をざわつかせる。
(翌月には、連日の雨が、そのざわつきを洗い流してくれるのだが。)

「あ、アレ段取りしなきゃ・・・」
テレビを見ていて、暫く忘れていた税金の支払いを思い出す様に、私は一つのアイデアをにわかに振り返った。

前期の3月末に開催した、社内セミナー。

1回目は10名強ほどの方に参加頂く中、自律分散型組織とは何か?について、1時間ほど語らせて頂いた。
参照:日報№.17_成長実感は夕日に伸びた影の様だった|

参加者には、案外楽しんで頂けた様で、第2回も開催を予定していた。
5月末かな。という事は、1カ月前の4月末には、案内連絡しとかなきゃな。
今はもう4月末だ。。。

とは言え、さほど焦りはない。
2回目のタイトルは既に心にあるのだ。


”心理的安全性について”

何度か、このテーマについて、シンポジウムやらウェビナーやらに参加させて頂いたが、私のロジックでは、自律分散型組織には、どうやらこの概念が外せない。

巷で既に一般化している概念だが、何故か製造現場には浸透していない、このアイデアについて、共有してみよう。

という訳で、自分の中にある言葉の概論を整理しつつ、5月直前に電子掲示板を利用して、全部門メンバーに向け案内をサクッと飛ばし、ひとまず資料作りに集中した。

組織風土改革を、心理的安全性というフィルターに通し、未来への希望というプラスと、現在の悩みというマイナスをぶつけながら。


③心理的安全性の高い対話が主体的なワークを生む

せっせかと資料作りに勤しむ私の元へ、一人の男性が訪ねてきた。
鳥山部長だ。

『こんにちわ。』(鳥山さん)

「こんにちわ。」(キタ)

まるで、近所のゴミ捨て場で出会った、夫同士の簡素なコミュニケーションだ。
と、緩みかけた私に、鋭いボディーブローが繰り出される。

『今の従業員教育ってどう思う?』

「教育、、、つまり?」

『私はもっと教育を充実させたいんですよ。皆が活躍しようと思ったら、学んでおくべき事ってあるでしょう?』

ゴミ捨て場で、急に内省に入った私は、片手に心理的安全性を持ったまま、少しだけ立ち止まった。

「・・・うん。絶対に必要ですね。」

『でしょ?リーダーシップとか、コミュニケーションとか、ロジカルシンキングとか。もっと学びたい人が直ぐに学べる環境って、必要だと思うんですよ。』

鳥山さんの強い想いを感じた私は、心理的安全性を一旦地面に置き、
コーチの顔をニョッキリのぞかせた。
「なるほど。もう少し聴かせて頂いても宜しいですか?」

暫く、我が部の新しい教育体制について対話をし、ある純粋な結論を導く。

従業員が自ら活躍したい時に、それが出来る様に、部内の教育体制を見直してみよう。

翌週の組織管理者会議にて、この話をざっくばらんに提起したところ、シチュエーショナル・リーダーシップ理論の講座開発について、現場ニーズがある事が判明し、教育全体の見直しの前に、その講座開催について、請け負う事になった。

誰かのアイデアが、誰かの言葉を通じて、新たなワークを生んだ瞬間だった。全ては心理的安全性の恩恵かも知れないな(笑)

そして、また無意識に地面から拾い上げ、いつの間にか手元にあった心理的安全性を、パワーポイントにせっせかと落とし込み始めた。


④第2回ウェビナー開催!

私のアイデアを詰め込んだ、ウェビナー用資料は、5月中旬に一通り完成を迎えた。

開催日時は5/26 16:00~17:00。
あと1週間ほど余裕が有り、その間些細な表現や、校閲を繰り返し、ウェビナー当日を迎えた。

定刻間際、あまり緊張しない私は、珍しく緊張を感じていた。これからの時間に、私は何かへの期待や責務を感じているのだろう。

開始時刻まで残り10秒。
人数は23名ほどお集り頂いた。前回の倍である👍チョットウレシイゼ

「はい、皆さんお疲れ様です。本日はお忙しい中ご参加頂きまして、有難う御座います。今巷で話題の心理的安全性。知ってる人も知らない人も、一緒に内省する時間として、共有していきましょう(^^
知ってる人は、知ってる情報ばかりかもね(笑)では、参りましょう~」

(権限の都合上、本番用資料から部分的に削除、修正をしておりますので、陳腐化している部分はありますが、せっかくなので共有します。)

出典:心理的安全性の作り方(石井遼介)
VUCAの時代は2010年頃に、言語として一般化。
古くは1965年にMIT教授のエドガー・シャインとウォレン・ベニスが、職場でありのままの姿でいるのに、心理的安全は必要。と言ったのが、最初のインパクトだったと理解しています。
心理的安全性とは、現象と言えますね。
製造業は品質を守る為に、変化しない様にコントロールしている部分はあるが、それが全てに適用されていては、変化への備えが難しくなると言えそうだ。
製造でイメージしやすい結果データなのでは。
心理的安全性は学習する組織の要素であり、収益性と離職率に好影響がある事が証明された。
優秀な人はチームを掛け持ちするが、ある組織ではスーパーマン、別の組織では使えない。みたいな事が起こります。
今スグできますよね。ここからスタートでOK。
自分だけではなく、相手の考えを聴く為に、対話を知り、対話に慣れる必要もありそう。
組織開発的には、学習ゾーンのすばらしさを説きたい所だが、実際は何年も何十年も学習ゾーンで仕事をする事への疲労度は高い。ちゃんとコントロールする意識を持てると良いと感じる。
チャレンジは言語化を伴う。その時に心理的安全性は、協働の土台となる。
補足資料

我ながらよく回る口だ。
などと考える余裕も持ちながら、アッという間に1時間駆け抜けた。

多くのご質問を頂きつつ、お応えさせて頂いたが、ご自身の中で心理的安全性を難しくさせている原因の一つに、相手に心理的安全な行動を求める、というケースが、多々ありそうな感覚を持った。

難しいね。難しいね。正解無いもんね。

確かに”正解”はない。ただ、一緒に考えていこう。
その先に、”答え”があるはずだ。

そうして幕を下ろした第2回目ウェビナー 心理的安全性について。
アンケート結果は、前回結果と同様、ポジティブ意見が100%。満足度も5段階中4.5と、高評価を頂いた👍

より深く理解したいという、現場ニーズに応える為に、第三回目もやらなきゃな。
次回は30人位くるかもね(笑)

などと希望的楽観的に振り返りつつ、ウェビナーのレコーティングデータを加工し、社内電子掲示板で全従業員に向けて共有した。

さぁて。
次のタスクであるシチュエ―ショナル・リーダーシップ講座の開発に、私の頭は切り替わっていた。


日報№21へ続く。。。



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