長時間労働ができる人の働き甲斐

 「事業主に休みなし」と言われることもよくある程度に、四六時中仕事のことを考えている事業主の方も多いでしょう。そうしたワーカホリック(仕事中毒)気味な人に贈りたいお話です。

長時間労働ができる人とできない人

 私は仕事は好きです。今の仕事が自分に合っているからというわけではなく、過去の自分のやってきた仕事でも嫌いな仕事はありませんでした。

私が過去にやった仕事は、アルバイトも含めると
・店舗販売員、コンビニ店員、的屋、
 交通量調査、マイクロフィルム撮影(アルバイト)
・生産管理と機械保守(正社員 4年間)
・現場の機械加工と機械設計(正社員の出向 1年)
・製造業、問屋業、小売業の役員(役員 10年)
・食品製造業の現場従業員(正社員 1.5年)
・セールスドライバー(正社員 3.5年)
・スーパーマーケット品出とレジ(アルバイト 1年)
・社労士 (現在)

 以上です。職種もバラバラですし、時代背景もあって、正社員職種に関しては、どれも毎日12時間を超える長時間労働は普通にやってました。

 残業が多いと言われたら、言われるのが面倒だからタイムカード通して、好き放題の時間だけ働いていた時期もあります。

 こうした長時間労働が可能なのは、私の特技だと考えています。プロスポーツ選手が特に身体能力が高かったり、画家が絵が上手かったりするのと同じで、簡単に真似できないものだと思います。

 誰でも長時間労働が可能であれば、私の特技は、一つ少なくなります。むしろできない方が多いからこその特技です。

長時間労働ができる人たち

 人によっては、面白いし楽しいから長時間できると思っている人もいます。しかし、現実的では、好きなゲームや娯楽であっても長時間はできないものです。好き嫌いに関わらず、できる人が一部いるだけです。

 統計は取っていませんが、感覚的に二割〜三割ぐらいの日本人は、こうした技能があると感じています。

 二〜三割もいると、小さい会社でも多少はそう言う人がいるわけです。労働時間に規制が無ければ、こう言う人は時間をかけることで、実劇を作ります。実績があれば昇格しやすいので、管理職になって、部下に長時間労働で勝つ戦略を伝授しようとするのです。

長時間労働は悪なのか

 長時間労働によって地位を得られた人にとって、長時間できることは技能であり、ビジネスで勝ち残るノウハウのひとつにもなり得ます。

時折耳にする
「自分でもできたのだからお前もできる。」
と言っていいのは、世の中で最もダメ人間で、誰もが「こいつだけは何をさせてもダメなやつだ」と完全に諦められる程度の無能な人だけです。
 しかし自分ができて、相手ができない状態が成立している時点で、最もダメ人間では無くなっているため、言う資格を失っています。

 むしろ認識的には、
「自分はできたけど、お前には無理だよ。自分ってスゲーから」
の方が正しいです。但し、こんなことを口に出して言うと嫌われるので、やめましょうね。

 才能や技能によって実績を残した人から教えてもらっても、同じ実績を残せるわけではありません。私がプロスポーツ選手から練習メニューを伝授されても、真似をすれば間違いなく死にそうになるだけです。

 長時間労働が可能なのも一種の才能です。その手法を教えても、死にそうになる人がいるのは同じです。むしろ長時間労働は、誰でもできそうな気がするし、できる人が二~三割もいるので勘違いしやすいのです。

 強要は良くないし、それぐらいできると思うことも良くないことです。多くは自分が本当にできることかどうかさえ認識できません。いつの間にか病んでしまうのが、非常に問題になるのです。

どう働くべきか

 絶対に長時間働けると確信できるなら、個人事業主として働けば、自己責任の名のもとに行動できますが、事業主だから病まないというわけではありません。むしろ労働者として様々な法律が保護しない分だけ、非常にリスクが高くなっていると思われます。

 わたしも長時間労働は平気ですが、理由なく罵倒し続けられる時は、体調不良を起こしていました。労働時間だけが心身をおかしくするわけではありません。

 世界の平均労働時間からみると、日本は年々順位を下げて2022年で30位となり、働き過ぎの国とは言い難くなっています。個別の働き方を見直して、人によって健康に活躍できる部分を見極める方法を模索しなければならないかもしれません。

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