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【#3】“エンパワメント”が必要なんだ...!!

こんにちは、SQooL広報部note係のRyuです。
SQooL開発の大きな一歩となった地球博士になる1ヶ月プログラム。
このプログラムに参加してくれた小学3年生 (2024年2月)Bさんの保護者様のインタビューの内容を記事にしてお届けします。

前回の記事で、小学校2年生 (2024年2月)のAくんの保護者様インタビューを紹介しました。まだご覧になっていない方は、そちらも合わせてご覧ください。

子供が安心できるかどうかがとても重要だと思います。


今回のプログラムに参加される前から居場所が感じられずに過ごしてきたBさんとお母様。
参加してくださった理由を聞いてみると、

「太郎さんとお話ししているところを横で聞いていて、とても楽しそうにしているのがよかったです」
と答えてくださいました。

地球博士プログラムの前に、私たちはオンラインのプログラムを行っていました。
そこでは自己紹介をテーマに自分の好きな形で表現しました。

実は、Bさんはそのプログラムの初めての参加者で動画作成で自己紹介をしてくれました。
Bさんは1日の予定の動画を細やかな編集で、素敵な動画を作ってくれました。

お母様は他の団体にも助けを求めていましたが、どれもしっくりきていないと教えてくださいました。

「子供が安心できるかどうかがとても重要だと思っています」

学校で困り感を強く感じているBさんですが、お母様は幼稚園の時はここまでではなかったと教えてくれました。

KiKi 
「学校と幼稚園の違いはどのようなものでしたか?」
お母様
「先生の違いかなと思っています。幼稚園の担任の先生は、暇さえあればピアノを弾いて歌っているような先生でした。それがBにはとてもよかったです。それをきっかけに歌を習いはじめ、今でも続けています」

「ただ、Bは幼稚園の中でも隣のクラスの先生のことを、『あの先生は私のこと嫌いなんだよ』と言っていました」

Bさんの幼稚園の担任の先生は音大卒の先生で
元々は芸能関係の道に進みたかったとのことでした。

しかし、当時想定していなかった道に進まれた方でも
このようにして誰かを楽しませることをできる先生がいることに
とても有り難く、私自身も思いました。

お母様
「学校の先生は30人もの子供達を見ているのでやはり対応できないことがあると思うんです。他の子達とは爆発の仕方が違うBは注意されることもあるし、やる気がなくなったり、できないと思うと先生に対して、『あー、やらない』と言ってしまうので、先生も苛立たせてしまっていると思うんです。」

親子の苦悩


注意されたり、怒られたりすることが多かったBさんは、お友達のことは好きでも色々な関係の中でうまくいかなかったそうで、小学校3年生の初めぐらいから自己肯定感が低いとお母様は気づき始めました。

そんなお母様は、この1ヶ月間のプログラムを通して気づいたことを教えてくださいました。

お母様
「まず、Bを今までよりも客観的に見られるようになりました。
私は文章を書くのが好きで、毎日書いてきたノートが3冊ぐらいあるんです。その中には、今まで失敗したことを多く書いてきていたのですが、2月ぐらいから良いことについて書くようにしました。そのおかげもあってか、Bに対して気づくことが増えました。」

「私は少し干渉しすぎていたのかもしれません。過集中になりやすいBですが、必要以上に干渉しないことで、Bのやっていることを遮らず、やりたいようにやってもらうことができると思いました。」

先が見えず心配をされているお母様は、こうすれば上手くいくというのがわかっているのに、それに対して働きかけることがいつまで続くのだろうと思われていました。

Ryu
「もしかすると、それはBさんも同じことを感じているかもしれませんね」

お母様
「そうだと思います。先日、無理やり外に連れて行って、自転車に乗せたことがあって『いつまでこんなことが続くの!』と怒ってしまったんです。そうしたら、Bも『ごめん、俺にもわからない』と言って、それを行った私自身に対しても...。ご飯を作ることに対してもBは『ごめん』と言って、お互い気持ちが沈んでしまったことがありました。」

私はこのお母様の答えを聞いて、本当にお互いが苦労をされていて、わからないながらも進んでるのだなと感じました。

元々持っている力を引き出していくことだと思います。


これまでたくさんの苦労をお話ししてくださったお母様にこんな質問をしてみました。

KiKi 
「親の会は対面とリアルどちらが良いと思いますか?」

お母様
「個人的には対面が良いと思います。今回のこのプログラムで他の保護者の方とLINEを交換したのですが、やはり仲間がいないと仰っていました。親自身も特性が似たような子にリアルで会えることがほとんどなく、学校などではできないことばかりに注目されてしまい、疲れ切っていると思います。
しかし、リアルで他の子の良さを目の当たりにし、このような子達 (Bを含め)の良さを客観的に良いと気づけるのだと思います。それは、親の癒し、安堵感に繋がり、親子関係もよくなることに繋がると今では考えています。」

さらに困り感から私たちに求めることも丁寧に教えてくださいました。

お母様
「普段、私たちが学校で受けている支援はありがたいものではあるのですが、社会的弱者としての『苦しみや辛さの共感受容』にだけフォーカスされているのかもしれないと感じました。これは少し攻撃的な表現かもしれませんが、それでも私たちには『エンパワメント』が必要なんだと思います。それは、障害があっても、元々その人には持っている力があり、弱者としてではなく、力を持っている人として環境などを調整して、その人自身の力を引き出していくことだと思います。」

エンパワメント

それは、私たちにとっては、「才能を伸ばす」ではなく「元々持っている力を発揮しやすくする」ということの方が近いのだと思います。

また学校は、学校でとても大切な役割を担っています。
しかし、時間が進んでいくにつれて、人も環境も常に変わる続けていく中で
そこからはみ出してしまう誰かがいます。

そんな「誰か」に寄り添えるものにしていけるようこれからも邁進してまいります。
次回もインタビュー記事をお届けします。

感想・ご意見などいつでも承ります。
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