推理ゲーム・マーダーミステリーができる居酒屋で、初心者がプレイしてみた
「犯人は、お前だ!」
みなさんはそんな台詞を、本気で叫んだことはありますか?
いやいや警察や探偵でもあるまいし。と思った警察と探偵以外の皆さん。
「マーダーミステリー」をプレイすれば、いつか警察や探偵みたいな――あるいは極悪犯みたいな、チャラ男みたいな、お嬢様みたいな、とにかく自分じゃない何者かの台詞を本気で発する日も遠くないかもしれません。
「マーダーミステリー」、通称“マダミス”とは、簡単に言えば物語の登場人物に自分自身がなりきってプレイをしていく推理ゲームです。
「あなたの番です」や「マイファミリー」など、「誰が犯人なの…?」と考察が捗るようなドラマは放送されるたびに話題となりますが、マダミスをプレイすると、そんな“考察系”ドラマのキャラクターの1人になった気分が味わえます。
面白いのは、「犯人」はもちろんのこと、その他の人物にもいろいろな思惑があるところ。
例えば借金を抱えていてお金を盗みたい人がいるかもしれません。はたまた被害者に恨みを持っていて事件が起こってむしろ都合が良かった人、恋に落ちていて、その成就のためならなんでもしてしまう人――など、そのシナリオの数だけ、登場人物の個性があります。
それぞれのキャラクターがなぜそういう感情を抱き、行動に移すに至ったのか。時にはその人の生い立ちなど過去から紐解いていきます。
そんなマダミス、今や専門店があったり、仲間うちで家などでも楽しめるキットが売られていたり、はたまたオンライン上であったりと、遊べる場所もシナリオも増えています。
さらには、俳優がマダミスをプレイする舞台や、舞台を見ながら観客が謎を解いていくような作品など、その展開は多岐にわたります。
今回は「人狼は大の苦手!できれば市民か占い師を引きたい派」な、どう考えてもマダミス不向きな初心者編集部が、「マダミスができる居酒屋」があると聞いて体験してきました。
マダミスができる居酒屋にやってきた!
今回やってきたのはこちら。
「競馬BAR馬なり」(東京都目黒駅から徒歩3分)
こちらで連日、「呑みマダミ酒(のみまだみしゅ)」(素敵な名前すぎる…(笑))という企画が行われております。
“呑みマダミ酒”とは?
“呑みマダミ酒”はその名の通り、プレイしながら、あるいはその後の感想戦を楽しみながらお酒が飲めるのはもちろん、そのシナリオに合わせた料理を楽しめるのが魅力。
シナリオに出てきた料理や設定にちなんだ料理が、より物語に入り込める要素になっています。
マダミスは通常3〜4時間かけてじっくり行うものだそうですが、“呑みマダミ酒”では1時間ほどのプレイ時間+感想戦を楽しむ、というコンパクトな作りで初心者にとってありがたい作り。
1度遊んだら2回目はないマダミスのシナリオですが、シナリオのラインナップもたくさんあるので、何度でもプレイしに来ることができます。
▼シナリオ数もたくさん!
今回プレイしたシナリオ〜そして開始
今回プレイに選んだのは、数あるラインナップの中でも1作目だという「相席タクシー」という作品。4人1組で1テーブルに座り、各テーブルごとで4役を分担していきます。
「相席タクシー」の役どころは、タクシーを相乗りしていた4人の乗客。どの役を演じるかを選んだら、その役の設定や、ゲーム中の目標が書かれたハンドアウトと呼ばれる冊子が配られます。
(ちなみにその日は私はポニーテールにしていたので「ポニーテールの女」役を演じました。でも容姿にあわせるもあわせないも自由。短髪の男性が演じたっていいのです)
そしてゲーム開始、
まずGM(ゲームマスター)からの諸注意と、
物語のプロローグが読まれます。
プロローグが始まった瞬間、音響もシナリオに沿ったものに。一気に没入感が高まります。
そしてそこから、各々のハンドアウトを読み込む時間となりました。
おそらくシナリオや配役によって文量の多い少ないがあるのだと思いますが、先述の通りその役がどういう人物なのか過去遡って書かれているので結構な文量を読み込むことになります。
ただ、プレイ中いつでもハンドアウトは振り返ることができるので、覚えきれなくてもいいのが安心です。
※ここからは、少しの情報もストーリーのネタバレになってしまうので、ぜひ気になる方は実際にマダミスをプレイしていただければと思います…!予想もできない展開もあるなど、1時間のプレイ時間があっという間に過ぎていきました。
終了後はそのまま感想戦へ
そしてプレイ後。
作品にちなんだ食事を楽しみながら、怒涛の感想戦が始まります。
各々のハンドアウトを交換し合い、「こういう思惑があったからあの行動をとったのか〜〜!」「あの時こうしていれば!」など、言動の伏線回収をしたり、別の卓の同じ役を演じた人と、「あれは大変だった」など感想を分かち合ったり。
マダミスの醍醐味はこのネタばらしタイムにあるのではないかというくらい、大盛り上がりする瞬間です。
初心者としてプレイしてみた感覚としては、「振り返ってみたらあの時もう少し上手く立ち回れたのではないか」と反省する部分もありつつも、自分たちが個性を吹き込んだ、“このメンバーでのキャラクター”たちはこういう結末を迎えたのか…と、半分ゲームをしたような、半分見応えある映画を見終わったような、不思議な感覚を味わいました。
ゲーム終了後、この場でプレイできる他のシナリオについても告知があり、「銭湯」を舞台にしたシナリオ、「みんなお嬢様になりきる?」なシナリオ…など気になるものがたくさん。
すっかり「マダミス楽しい!」となった一同は、ちゃっかり次回の日程を決めて帰るというハマりっぷりでした(笑)
自分とは違う何者かになりきって、日頃溜め込んでいる感情を爆発させたい!
いつも遊んでいるメンバーと、ちょっと変わったゲームをして楽しみたい!
新しく趣味や趣味友達を増やしたい!
そんな方はぜひマーダーミステリー、そして“マダミ酒“の楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。
今回プレイした場所:
競馬BAR馬なり(目黒店)
呑みマダミ酒運営公式Xはこちら
マーダーミステリーの舞台作品はスカパー!でも放送中!
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