見出し画像

【本まとめ】成長マインドセット 心のブレーキの外し方📗kindle unlimited 対象

「成長」とは何か? どうしたら成長できるのか? をテーマに、主人公の男性がちょっと謎めいた魅力的な人物「喫茶店のマスター」から教えを請うという小説仕立ての自己啓発本です。

成長についての考え方が散りばめられているのですが、物語の中で
「マスターが教える」➡️「登場人物がリアクションする」➡️「実践してみる」というように一つの考え方が繰り返し取り上げられるようになっているので、頭に入ってきやすいです。

ワークシートも織り込まれており、主人公と一緒に読者が成長について考えられるようになっています。

私が印象的だったポイントをご紹介。

成長とは何か? その本質を理解する概念「アイスバーグモデル」

「アイスバーグ」とは氷山の事です。普段、私たちが何かを頑張ったとして、見えるのは「成果」。それは海の上に見えている氷山の一角で、海の下には、上から「能力・スキル」「ふるまい・習慣・行動」「意識・想い・人生哲学」の3つの階層が隠れています。

例えば、スキルだけを手っ取り早く磨く。それはアイスバーグ全体の成長にとってはバランスが悪い、人間の成長には下層も含めたアイスバーグ全体を大きくしていく意識・それぞれの階層のバランスが大事、とマスターは言います。

そして、自分の1年後・5年後・10年後のアイスバーグの大きさをイメージし、その時の目標も書いておくと、成長をイメージしやすく具体的なビジョンを立てやすくなります。

人はアクセルとブレーキを同時に踏んでしまう。そうならない5つの方法

マスターが説くのは、成長を阻害する「ブレーキ」の存在。実は人は成長に向かうアクセルを踏みながらブレーキも同時に踏んでしまいがちです。それにどう対処したらいいのか。悩みを減らす5つのポイントがあります。

1、ブレーキの存在を知る

仕事を本当は頑張りたいのに、たとえば「本当にいまの仕事でいいのか?」などと悩むことで前に進まずブレーキを踏んでしまう、まずは人はそうなりやすいこと、自分がブレーキを踏んでいることを自覚します。

2、ブレーキを踏まない覚悟

自分がどんな風に悩んでブレーキを踏んでいるのか推測できたら、踏まない覚悟をするのですが、それは難しいことです。そこで、「2年だけブレーキを踏まずに今の仕事に打ち込もう」などまずは期間限定で決断するのがオススメの方法。

3、100%の当事者意識

他の人を変えるのはほぼ不可能です。ですので、起きていることに対して100%「他責にしない」ことで、自分ができることって何だろう?と考えるようになり、行動する思考と習慣を身につけることができます。

これはなかなか難しいことだと思いますが、確かにまわりのせいにしている限り成長はないですよね。

4、結果は選択できないが、行動は選択できる

理論的に考えれば、将来の事は誰にも選べないと分かっているのですが、何か行動を起こすときに、いかにも結果が選べるような気がして、どの行動が1番結果に結びつくか、私たちは過剰に悩んでしまいます。

もちろん、より効果的な行動や選択はあるので、考えるのをやめましょうと言われているわけではありません。何か行動や意思決定をするときには最も良いと思うものを選択する。でも選択した後は完全に自分の元から離れて、結果は選択できないものだと考える。結果と行動を切り離して考える。これは難しいけれどこの考え方ができるようになると悩みや迷いが減少します。

5、関心の輪と影響の輪

これは「7つの習慣」に出てくる考え方なのですが、マスター流に解説してくれています。例えば税金が高くて困っていると言うような悩みは、自分が税金を下げるような立場にない限り、関心はあるけれども実際に解決する難易度がとても高いので、こういうものは「関心の輪」に関する悩みです。自分が本当に税金制度に関わるような立場にあったり、他の国に移住したりして具体的な行動を起こせる場合はその悩みは「影響の輪」の中に入ります。

 この悩みはどちらに入るんだろうと考えたときに、関心の話に入っている悩みの場合は自分にはどうすることもできないことなので、過剰に悩む必要はありません。この悩みがどちらなのか見極めることが、悩みを減らして行動のほうに意識を向けるコツです。

大きな子供ブレーキ

私たちの心の中には、自己中心的、他者を理解しない、好ましくない執着がある、とのトラウマに影響されている、正しい軸がないと言うような特徴が多かれ少なかれあると思います。マスターはそれを大人の中にいる大きな子供と名付け、それもブレーキの1つだといいます。優柔不断だったり、わがままを言ってしまったり、仕事の場で感情でこだわりを見せてしまったり。まずは自分や相手の中の大きな子供の存在を認識してその子供を育てて大きな大人にする意識を持つことが大事です。

成長を促進するアクセル

自分のアイスバーグを成長させるためにブレーキを踏まないことと同時に、より成長を促進させるためのアクセルとしての自分軸をしっかり持つ事はとても大事だとマスターは言います。自分軸とは自分の人生の哲学やビジョン、ポリシーです。具体的には自分の好きな言葉やがんばりたいときに思い出す考え方などです。

自分自身がビジョン、ポリシーだと考えることと、働いている会社の企業理念やビジョンを比べてみることもお勧めされています。

なぜ成長したいのか? 動機を分類し意識する

自分が何のために成長したいのか。その動機を4つに分類してみます。分類の仕方は、2つの軸に分けてみることで、ひとつ目は「目に見える/目に見えない」。2つ目の軸は「他者/自分&家族」です。

例えば家族のために仕事をがんばってお給料を増やしたい、と言うような動機は「目に見える-自分&家族のエリア」に入ります。自分が育児を頑張ることで子供が成長したり、仕事を頑張ることで会社や社会に繁栄してもらいたいという動機は「他者-目に見えない」のエリアに入ります。

自分が成長したい動機をこの4つに分類し、今の自分にとって、どこが強く今はどこを重視していないかを意識していくと、自分のアイスバーグを大きくしていくことに役立ちます。

どこが強いのかというパターンを、モチベーション傾向と呼んでいます。4つのエリアごとに、物質的成長重視型、自己実現重視型、社会貢献型、親分型と分類されています。ちなみにすべてのモチベーションがバランスが良い場合はステークホルダー共生型と名付けられています。

自分や周りの人が、今はどうモチベーション傾向が強いのか、部下や子供であればどこを伸ばしてあげたいか、意識していると、成長につながりやすいかもしれません。

また、若い時は自己実現や収入を上げることに重点を置いていて、子供や部下ができれば他者貢献にシフトするなど、自分のライフステージによっても変わってくると思います。

成長とは何か

本の終盤で主人公がまとめているのは、成長と言うのはとてもシンプルなことで、成長の原理原則を理解して、自分の中にあるブレーキとアクセルをうまく操作し、「アイスバーグの成長」を目指すと言うことです。

感想:明るい雰囲気の小説形式とワークシートで読みやすい

マスターから聞いた教えを主人公が実際に会社生活で実践してみたり、登場人物同士でディスカッションしたりする内容がとても読み進めていきやすい仕組みになっています。またワークシートやかわいらしいイラストが効果的に入っていて、重たい自己実現本よりも、実践できそうな作りです。7つの習慣などの王道の自己実現の本を読んだことがある方には、そんなに目新しい考え方はないと思いますが、バランスのとれた良書だと思います。

ちなみに、2020年に私が読んだときには、アマゾンの定額制サービスKindleアンリミテッドに入っていましたので、そちらでダウンロードして読みました。Kindleは家事をしながら音声読み上げで聴けるので本当に便利です。

この記事のトップ画像はみんなのフォトギャラリーに入っていますので、「ぬくぬく」で検索してみてください。

イラスト無料配布もおこなっています!👇ぜひどうぞ🙂






この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?