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漬け丼(書籍「たった一人の熱狂」)

(ネタバレめっちゃしたいんですが、これから読む方のおたのしみといたします)。

漬け丼。ほんとうにたまーにマグロの中おち、切り落としを買ってきて、タレに漬け、すし飯を作ってその上にマグロをのせて作ります。作り方が簡単なのですけれど、お刺身を買うことが贅沢と思っているのと、美味しいマグロを買えるお店が限られていることもあり、我が家ではご馳走です。

なぜ作ったかというと、私の誕生日に「あああ、こんなに歳とっちゃった、ふつつかものですが、今年もよろしくね」という意味で作って、家族と頂きました。我が家では誕生日にプレゼントを贈ったり、パーティをする習慣はありません。「あれ?いつのまにか歳を取っていた」と後日気づくのです。

というわけで、会食で美味しいものを食べるというと、我が家で作るマグロの漬け丼が想起されるのです。そんなわけで今日は書籍「たった一人の熱狂」です。見城徹氏が本の中で語ります。語りまくるんです。そして熱いです。熱狂しています。それは「755」というSNSでのやり取りをまとめたもの。

見城氏は出版社に入社し編集ひとすじ。その後角川書店を退社し幻冬舎を立ち上げ、社長として華々しい業績を残してきた方でした。編集を手掛けた本にはベストセラーがたくさんありまして、圧倒的な業績と地位を築いてきた経歴を知ることができます。

私は著名人のお言葉を書いた本は、ほとんど読みません。生きている世界の違いすぎる人の言葉なんて、自分には無縁だと思うからです。それでもこの本は刊行時本屋で立ち読みしたときに、パラパラと見ただけでしたが「読んでみたい」と直感で感じた本でした。なぜ今読めているかというと、kindle Unlimitedで読める本となったから。ありがたく1節、1節、のんびりと少しづつ読ませて頂きました。

本の力はすごいです。一生出会って話すことはないであろう人の考え、言葉、信条、生き方を知ることが出来るのだと、この本を読んで、改めて感じました。読んでいてやっぱり私が生きている世界では一生仕事で絡むことはないタイプのお方だったのですけれど、共感する点はいくつもありました。

今読んだ理由の大きな一つとして、本作りの現場、編集というお仕事を知りたかったのでした。作家さんと出会い、お互いに向き合ってお仕事をする。そしてどうやって結果を出してゆくのか。具体的な内容というよりも、現場の臨場感に触れることができました。

2015年刊行のこの書籍、少しだけ、今の時代にあっているかな?と思うことがあるのと、この熱狂をそのまま見習うことは、私には無理ですけれど、小さな熱は持っていたいと思いました。読めてよかったです。

本作りの心構えとかマインドとか、あり方とか、気になる人にはおすすめです。

(書籍)

(文庫)


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