見出し画像

私の毒親からの独立日記③ 容姿2

 前回の記事の続きになります。

 父は問題ばかり起こす兄に比べ比較的大人しい私を可愛がってもいました。
 幼稚園生の頃は普通に手を繋ぐこともありました。

でも歳を重ねて行くに連れ、父親のスキンシップに抵抗感を抱いていきました。

 特にエネルギーチャージといって私をベタベタと抱きしめ続ける行為は本気で嫌でした。

私が抵抗し出すと
 『じゃあ1分間抵抗しないで抱きしめさせてくれたらお菓子買ってやる』

と物で釣るようになりました。それが段々とエスカレートしていき仕舞いには学校教材の費用にも条件を付けてきました。

前回の記事にも書いた通り、当時の私は

自身を女の子と認めることに異様なまでの拒否感

を持っていました。
でも父からのスキンシップが本気で嫌で、自分を女の子として認めることと天秤にかけ、物凄い葛藤をした末に

『私ももう小学校高学年になる!思春期の女の子なんだ!もう異様にベタベタするのを辞めて欲しい!』 

と父に言いました。

『……お前が思春期の女の子w?』

と鼻で笑われ終わりました。本当に悔しかった。辛かった。一生許せない出来事になりました。

 中学生になってからもそれは続き、今度は父の実親(つまり私の父方の祖父母)に話をして、祖父母から注意をしてもらうことにしました。
最初普通に話すつもりだったのに、話してるうちに自分でも限界が来ていたようで無意識に涙が出ました。初めて祖父母の前で泣いてしまいました。
普段泣かない私が泣いたのを見て祖父母も冗談では無く本気なんだと捉えてくれ、父に電話で注意し、異性の子どもとの距離感について説いてくれました。
家に帰って来た父から

『お前、お袋達に何か余計なこと告げ口しただろう』

とキレ気味に言われ、私は諦めました。
ちなみに過度なスキンシップは私が成人しても続きました。
久しぶりに帰省した時、私が母と手を繋いで歩いていたら

『なんで俺とは手を繋いで歩いてくれないの?』

と素で言われました。
また、家を出てからは私の私室は無くなったので、母の部屋で寝かせてもらうか、祖母の部屋で寝かせてもらってました。
母が仕事で多忙だった時期に帰省した私に対し

『母親は仕事で忙しいから早く寝かせる為にも今日は俺と寝るかお袋と寝るか選べ』

と言われ、

20歳過ぎた娘と同じ布団で寝ること

を平気で提案できる事に驚きました。

そんな私も中学生に上がり

制服でスカートを履かなきゃいけない、結べる長さに髪を伸ばさなきゃいけないという『大義名分』

を得て、少しずつ女の子の格好をすることが出来るようになりました。

中高で「スカートを履く」大義名分
大学で「社会人マナーとしてメイクをする」大義名分

を得ることができました。

 また私は若白髪が酷く、月一ペースで黒染めをしなければいけませんでした。そのせいで髪も人より傷み、髪の毛の手入れに気を付けるようになりました。
 それからは自分が短髪だったことなど忘れるぐらい長髪で過ごすようになりました。
 

 

私本当は女の子らしいものが大好きでした。

 水色も好きでしたが、ピンクも好きだし、レースも好き。可愛いスカートも好きでした。

でも自分が身につけるものとは思ってませんでした。

それは可愛い女の子だけが許される格好なんだと思ってました。
 でも髪の毛だけは伸ばすことが出来ました。君に届けの爽子のように長い髪の方が女の子らしいと思ってたからです。私は当時、爽子のように素で女の子をしているあの可愛い姿に憧れてました。

 自分では否定してても無意識に出ていたようで時々クラスの女の子から

『Springさんって実は中身すっっっごい乙女で可愛いよね!』

って言われました 笑
言われた時はそんな風に思われてることへの驚きと照れくささでいっぱいでした。でも嬉しかった。

 高校時代は友人に恵まれ、大学では環境に恵まれました。まあ、親からの干渉は常にありましたが……。

 大学時代にある事件が起きます。その事件が毒親からの独立にかなり重要な話になるので、その話はまた後日記事にします。

 ただその事件がキッカケで私は完全に精神を病み、寝たきりになりました。本当に寝たきりです。食事も取らない、水分も取らない、トイレ以外ベットから降りない……。
 

その結果病気痩せしました。数ヶ月で20キロ痩せました。

勿論そのせいで体調不良などもありましたが、でも痩せたおかげでオシャレの楽しさに目覚めました。
 また今でも愛読し今度アニメ化する

「ブルーピリオド」で主人公の矢虎が自身の裸婦画を描くシーンがあります。



 私は矢虎と考え方が似ていたので、病気痩せに気づく前に部屋で裸婦画を描きました。

 それまで親に醜いと罵倒され続け、

自分は肉の塊でスライムのような形をしてて、人間の形をしてない

と思ってました。
 

田房永子さんの「母がしんどい」

というエッセイ漫画に似たエピソードがあります。この漫画も共感できる部分が多いので是非読んでみてください。


 

鏡には普通の女性が映っていました。
自分は普通の人間なんだ。オシャレを楽しんでも、恋をしても、良いんだ……。


 私は自身の裸婦画を描いて初めて自分自身と向き合った気がしました。

そこから人生楽しくなりました。ずっと受け入れられなかった女の子らしい可愛いものを素直に可愛い!と思って口にして、オシャレを楽しんで自撮りしたり友だちと買った服を着て出かけて

『今日の私可愛いでしょ😆💕?』

って言えるようになって……今は本当に幸せです。


今までの反動か、私の部屋は可愛いでいっぱいです。
洋服もスカートばっかり、レースばっかり、ピンクばっかりです。幸せです。

 今日はこの辺で終わりにしたいと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございます。

 また明日も別の話を記事にしたいと思いますので良ければ見て下さい👏
 沢山のフォロー、スキもありがとうございます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?