「水の惑星」地球で水が不足してしまう理由
こんにちは。スプレッドnote編集部のユーリストロガノフです。
突然ですが、スプレッドの大規模植物工場、テクノファームけいはんなでは、
栽培に使用する水の約90%をリサイクルする技術を取り入れています。
一般的な植物工場でも水を循環させて、リサイクルすることはありますが、
テクノファームけいはんなではなんと、野菜の蒸散水さえ集めて、再利用するんです!
(蒸散水については後ほどご説明します)
できるだけ水を無駄にせず使おう、というねらいです。
何か良く分からないけど、すごそう!というのは多くの方の印象かと思います。
今回は、なぜスプレッドはそこまで水にこだわるのか、お話しましょう。
多いようで少ない水
地球は青かった。
人類初の宇宙飛行士、ユーリイ・ガガーリン氏が
地球を見た時に感動して発したとされる、名言。
宇宙から見た地球は、他の惑星と違って青く輝いているといいます。
その理由は、地球の表面の約70%が海に覆われているから。
地球が「水の惑星」と呼ばれる所以はここにあります。
ところが、そのうちほとんどが海水などの塩水で、人々が利用しやすい状態にある淡水は、わずか0.008% (1万分の1!) しかないようです。
さらにさらに!地域差はあれど、世界中で使われている淡水のなんと、
約7割が農業用水と言われるほど、農業はたくさんの水を必要としているんです。
水が有るところ、無いところ
日本は雨に恵まれ、河川も多いため、水資源は比較的に充実していると思われていませんか?
私は思っていました。
でも実は国土が狭く人口密度が高いため、使用量を1人あたりに換算すると、
日本は世界の平均よりも少ないようです。
(ちなみに、一番豊富なのはカナダのようです)
とはいえ、日本よりも深刻な水不足に悩まされている地域がたくさんあります。
ある試算によれば、世界人口の約15%が水不足による農業の課題を抱えているそうです。
たとえばサウジアラビアの場合は地下水に頼っていますが、
今のペースで使い続ければ、60年後に枯渇するとも言われています。
水不足はそのまま食料不足につながることから、
世界中で、農業での効率的な水利用の模索が始まっています。
そこで私たちは、露地栽培よりも少量の水でも農業ができる植物工場の可能性をさらに広げるべく、
冒頭に紹介した水のリサイクル技術を開発しました!
キーワードは「とある水」
では改めて。テクノファームけいはんなでは工場内での水循環に加えて、
植物にまつわる、ある「水」に注目しました。
一体、なんだと思いますか?(ヒント:冒頭に出ています!)
・・・
水道水? 化粧水? 過酸化水素水?…… いや、違います!
答えは野菜が「呼吸」しているときに、取り込んだ水を外に出す「蒸散水」です!
本来はただ空気中に漂っているこの水を空調で捕まえて、
きれいにしてから再び栽培システムに戻しています。
Techno Farmでの水のリサイクル。「養液」とは、栄養分を含んだ水のこと
そのおかげで栽培に使っている水の約90%をリサイクルできるんです。
1日当たりでいうと約16,000リットルが節水されます。
年間にすると節水量が約600万リットル。
(あんバタサンドの計算では、これが1,168万本のペットボトルに相当するらしい。かなりの数になりますね!)
この建物で毎日、それだけの水量がリサイクルされることを想像できますか
水資源と農業は切っても切り離せない関係にあります。
スプレッドはこれからも技術開発を突き詰めて、
貴重な水資源を守り、次世代の子どもたちにつないでいきます。
ここだけの話、筆者はいつか「宇宙植物工場」を実現したいという夢を抱いています!
宇宙船の窓から見える地球は、いつまでも青く美しい星であり続けるようにしたいものですね!
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