本当のことを 本当のことだけを知りたい〜14歳からの哲学〜
君は、本当のことを、本当のことだけを知りたいとは思わないか。
毎日の悩み、学校や家族や友人関係、これから上の学校へ行ったり就職したり、大人になって、世の中へ出て、その世の中でも戦争や犯罪や経済的混乱や、のべつまくなしいろいろ起こっているけれども、もしも本当のことを知っていたなら、そんな中でも、とても強く生きて行けるはずだって、予感がしないか。
(池田晶子:14歳からの哲学 P.18より引用)
これは、【14歳からの哲学】という本に書かれていた一節です。今日は自分にとって、大切な本の1冊を紹介しようと思いました。
出会いの話
この本を手に取ったのは、就職活動の時のことです。
理系にいたのですが、研究職以外の仕事につこうとしており、広く活動していました。
就活支援サークルにも顔を出し、そのコミュニティの中で居場所を見つけ、活動していたのですが、僕はなかなか結果につながりませんでした。
周りの友人は、「これだ!」といえる就職先を見つけていました。活き活きと未来を語るその瞳に励まされるものの、自分は迷いが晴れず、焦るばかり。
どうしたらいいのか、頭を抱えながらふらりと本屋に入った時、平積みされていたこの1冊が目に止まったんです。
タイトルに導かれるように手を伸ばし、ページを開くとすぐに引き込まれていきました。最初の章は【考える】です。
すぐさま読み進めてたその先に出会ったのが、引用の文です。
オススメのポイント:考えることの大切さを平易な言葉で伝えてくれる
本当のことが知りたい
その通りだと思いました。
当時も、今も。本当のことが、知りたい。そして、強く生きていきたい。何度読み返しても、この一節は震えさせられます。
本文では、引用の後、「本当のことを知るためには、正しく考えることが必要だ」と続きます。
このメッセージは、考えても考えても考えても、前に進めなくなっていた僕に、それでも「考えることが大事なんだよ」と伝えてくれました。
そう、今のままの、考える自分でいいんだよ、そう背中を押してくれたのです。
振り返ると、この「本当のことを考える」というのは自分の生きる姿勢になっていますね。
自分で考える時はもちろんのこと、誰かの話を聞いたりする時も、これが中心にあります。
目の前の人が今声に出した【苦しさ】とは、
本当は何なのか。
いま、自分が感じている【辛さ】とは、
本当は何なのか。
この身体から湧き上がる【歓び】とは、
本当は何なのか。
などです。自分を形作る1冊ですね。
こんな人にオススメ:思考を深めたい人
ビジネス書のように、何かすぐに役に立つような知見が書かれている本ではありません。
しかし、自分の中に深く静かに潜っていけるような、そんな感覚にさせてくれる本です。
興味を持った方は、ぜひ手に取って読んでほしいです。池田晶子さんの優しく美しい文章が、思考の旅へ連れていってくれます。
・考える
・言葉
・自分とは何か
・心はどこにある
・他人とは何か
など身近なテーマから、旅へ誘ってくれます。
もしも手に取り、いい本だな!と感じてくれた方がいたら、ぜひ教えてください。話をしたいです。
思考の旅に出たい方、ぜひ。
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