野島哲男

23才で㈱ニッポン放送に入社し、通算30年あまり、スポーツ中継を担当。リオデジャネイロ…

野島哲男

23才で㈱ニッポン放送に入社し、通算30年あまり、スポーツ中継を担当。リオデジャネイロオリンピックでは、ジャパンコンソーシアムでラジオ統括、東京オリンピックでは民放ラジオの制作本部に従事。現在、嘱託社員として、過去のスポーツ中継のデジタル化をしています

記事一覧

優勝の実況

優勝実況について プロ野球の優勝シーンに幸せなことに何度も立ち会った。 今日、優勝が決まる日、野球実況のレジェンドのFアナウンサーは 今から本当の優勝実況をすると…

野島哲男
9か月前
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2023年WBC メキシコ戦のサヨナラシーン

野球中継において、複数のランナーがいて、長打が出た場合の実況は難しい。それだけにアナウンサー力量が問われるシーンになる。 WBCのメキシコ戦 9回裏日本は1点リー…

野島哲男
10か月前

スポーツ中継に思うこと②

放送における解説者 先日、ゴルフ中継を見ていたら, 優勝争いをしていた選手が、ミスをしスコアを落とした。 その際、解説者は「ここでのボギーは厳しいですね」と言った…

野島哲男
10か月前

スポーツ中継に思うこと①

実況と歓声 30年あまりスポーツの中継に取り組んできた。音声だけでスポーツを伝えるために、試行錯誤を繰り返してきた。 スポーツの会場には歓声がある。この歓声と実況…

野島哲男
10か月前

優勝の実況

優勝実況について

プロ野球の優勝シーンに幸せなことに何度も立ち会った。
今日、優勝が決まる日、野球実況のレジェンドのFアナウンサーは
今から本当の優勝実況をすると言ったことがあった。
アナウンサーの耳にはイヤフォンを通して「送り返し」といって
実況音声、会場音が聞こえる。優勝の瞬間になればものすごい音声が
怒涛のように耳に入り込んでくる。周りの音が大きくなると必然的に
実況の音声は大きくなる。こ

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2023年WBC メキシコ戦のサヨナラシーン

野球中継において、複数のランナーがいて、長打が出た場合の実況は難しい。それだけにアナウンサー力量が問われるシーンになる。
WBCのメキシコ戦 9回裏日本は1点リードされている。2塁ランナーは
動向が常に注目される大谷、1塁には走りのスペシャリスト周東。
村上の打球は左中間へ。この瞬間に打球の方向と守備位置、カットマンの位置(この場合はショート)とランナーの位置を頭に描かなければならない。
サヨナラ

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スポーツ中継に思うこと②

放送における解説者

先日、ゴルフ中継を見ていたら,
優勝争いをしていた選手が、ミスをしスコアを落とした。
その際、解説者は「ここでのボギーは厳しいですね」と言っただけだった。
そんなことを繰り返す放送に音声をオフにした。
解説者は、その競技の専門家であり、多くの経験を積んでいるはず、だからこそ「私たちが見えないものを見て、分析し、今後のゲーム展開を予測する」人であってほしい。なぜボギーを打ったの

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スポーツ中継に思うこと①

実況と歓声

30年あまりスポーツの中継に取り組んできた。音声だけでスポーツを伝えるために、試行錯誤を繰り返してきた。
スポーツの会場には歓声がある。この歓声と実況がずれると違和感が生まれる。そのために野球中継の時には 「ピッチャーが投げた。」とリリースポイントが一致しなければならない。「打ったー」とともに打球の描写をしなければならない。スポーツアナには言葉の反射神経が求められる。
言葉がまったく

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