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オウンドメディアとアーンドメディアの使い分け

◎この「スポーツPR ミニミニ講義の実況中継」は、
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スポーツ業界の現状を変えたいという強い思いや意欲はあるのに、
実践するのに苦労しているという方に、考えるヒントを伝えること
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を目的として、週に2,3本のペースで更新する

・スポーツ関連ビジネスを行っている企業・組織で働く方
・スポーツ関連ビジネスの個人経営者
・現役アスリート、元アスリート
・スポーツのスポンサーを行っている企業・組織で働く方
向けの講義です。

私はスポーツ記者を13年、その後、PR業に立場を変えて8年と、伝える仕事を20年以上続けています。
素晴らしい価値を伝え切れない人たちや、情報発信が続かない人たちと共に、何とかしようと打ち手を考えてきました。成果が上がったり、関わる人が増えたり、世の中の見方が変わる喜びも、一緒になって味わってきました。
 今も、「伝わることは簡単ではない」と向き合っています。どうすればもっとよく伝わるのかと、教えを請いに行ったことも数えきれないほどあります。

 「広めることに喜びを感じてほしい」と、創業して4年目。日々、お客様が大切にしていることの言語化や伝わる仕組みづくりに携わっています。「スポーツと様々な分野が、もっと当たり前につながる世の中に」をビジョンに、愚直な実践を続けています。

この連載は、忙しいあなたが、3分以内で手軽に読んで変われるよう、ギュッと凝縮しています。価格以上に大きな効果につながる内容です。移動中に読んでもいいですし、定期的な学びの時間として使って頂いてもいいです。あなたに合うスタイルでお楽しみください。

今回のテーマは「オウンドメディアとアーンドメディアの使い分け」です。


現代の広報担当者の仕事は、ネットを中心としたオウンドメディアを使うことと、新聞、テレビなどのマスメディア、アーンドメディアを使うことの両方をこなせることが求められています。

担当者の得手不得手、在籍する人材、その会社の成長フェーズなどが要因となり、使い分けもすることになると思いますが、今回は、その土台となる考え方を話します。


あるスポーツの競技団体に関わった時の話です。「うちのホームページは、この競技のことを知らない人に、もっと知ってほしいと思ってつくっています」と言われたことがありました。その時、私はパッと反射的に「知らない人は、検索しないですよね?」と返しました。
その競技に興味がない人は、検索でそれを探すこともなければ、TwitterやFacebookでフォローすることもありません。
つまり、ほとんど起きる可能性がない、出会う確率の極めて低い読み手を想定して、一生懸命労力を割いていたのです。「ウェブデザイナーは、なぜ止めなかったんだろうか」と思いました。

つまり、オウンドメディアは、「それが見たいと思ってる人のために」つくる、発信するのが得策です。
何かのきっかけで偶然知った人がもっと知りたいと思った時に、それを迎え入れる場。その事やモノ、人が好きだという人が何回も来たくなるような場。

例えば、スポーツチームなら、そのファンに向けて情報発信をし続けるということを、まず考えたいです。


一方、テレビ、ラジオ、新聞などのアーンドメディアは、チャンネルをつけていたらたまたま、パラパラとめくっていたらたまたま、その情報に出くわすということが期待できます。

したがって、取材を受ける時には知らない人や見ようとは思っていない人に向けて、懇切丁寧に情報を発信しましょう。基本的なルール、そもそもの始まり、歴史的な経緯、今どうなっているのかなどです。

専門雑誌は別です。それはコアな人達が読むものですので、専門用語が入っても構いませんし、少々難しい内容になっても大丈夫です。

アーンドメディアの場合は、取材をしてくれる人が、その媒体のメインの視聴者や読者に合わせていろいろと質問をしてくるので、その人が分かるように説明をすれば、ズレることはありません。逆に、何でこんな基本的なことを聞かれるんだろうなどと、ムッとしないように。最初に知ってもらうきっかけ作りだと思って下さい。


付け加えると、テレビで取り上げられた直後に、もっと知りたいと思った人が検索して、ホームページの閲覧数が急激に増えるということが往々にして起こります。そう考えると、アーンドメディアとオウンドメディアの使い分けがイメージしやすいです。

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