Na(ナトリウム)
カラダの様々な機能を調節するミネラル。
ナトリウムの基本的な役割と、スポーツシーンでの重要性についてお伝えします。
機能
ナトリウムは細胞外液に存在し、細胞外液の量を維持しています。
浸透圧や酸・塩基平衡(pH)の調節にも欠かせません。
ナトリウムはカラダの水分を調節する役割を担っています。
通常の食事をしていれば、ナトリウムが不足することはありません。
ただし、高温環境での活動や運動によって、大量の汗をかく場合は、相当量のナトリウムが汗とともに失われてしまうことがあります。
逆に、過剰に摂取してしまった場合は、体内のナトリウム濃度を一定にするために腎臓で水分の再吸収が増加し、血液や体液が増えてむくみを生じてしまいます。
ナトリウム(食塩相当量)の食事摂取基準【目標量(g/日)】
6〜7歳 男性:4.5g未満 女性:4.5g未満
8〜9歳 男性:5.0g未満 女性:5.0g未満
10~11歳 男性:6.0g未満 女性:6.0g未満
12〜14歳 男性:7.0g未満 女性:6.5g未満
15歳以上 男性:7.5g未満 女性:6.5g未満
スポーツシーンでの重要性
<欠乏による影響>
大量発汗や水分のみの大量摂取などにより、低ナトリウム血症(水中毒)と言われる状態になると、吐き気や頭痛、さらには意識障害や脳機能障害を引き起こすなど、パフォーマンスに大きな影響をきたします。
・気温・湿度が高くなる季節の試合や練習
・高強度、長時間の練習やトレーニング
など、発汗が増える状況では特に水分と合わせてナトリウム(その他ミネラルも)の補給も忘れずに行いましょう。
日本救急医学会による熱中症診療ガイドラインでは、食塩濃度が0.1〜0.2%の飲料による水分補給が推奨されています。市販されているスポーツドリンクの多くも、この推奨値に該当するナトリウムが含まれています。
<過剰による影響>
過剰摂取による影響はむくみです。特に、手足・足先などのむくみはパフォーマンスに影響を与えてしまうことが考えられます。また、むくみは体に水分を溜め込んでいる状態であり、体重にも影響が出ます。
・外食や中食(コンビニやスーパーの惣菜など)の活用
・濃い目の味付けを好む
など、塩分摂取量が多くなってしまう食習慣の自覚がある人は、注意が必要です。塩分の排出を促進するカリウムの摂取を意識しましょう。
ナトリウム(塩分)を多く含む食品
食塩、梅干し、醤油、みそ、めんつゆ、ソース、固形(顆粒)コンソメ、
顆粒風味調味料、つくだ煮、ドレッシング、漬けもの、明太子・たらこ、
塩昆布、塩鮭、干物(アジ、イワシ、しらすなど)、練り製品(かまぼこ、ちくわ、はんぺんなど)、食肉加工品(ウインナー、ベーコン、ハムなど)
即席ラーメン、レトルトカレー、インスタントスープ など
これからの暑い季節。
水分と一緒にミネラル補給も忘れずに!!
この記事を書いたのは
公認スポーツ栄養士 乳井優生
Twitter:優生(ゆうき)/健幸ごはん
Instagram:管理栄養士 優生
YouTube:優生の健幸ごはん
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