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【例え1滴の水でさえ】


仕込みや準備をしていく上で常に綺麗な仕事、衛生的な仕事を私はスタッフにも求めます。 デシャップ台に1滴の水でもパンくず一粒でもそのままに仕事をしているなら指摘させてもらいます。 ゲストが目の前にしても、例えいなくても見えないバックキッチンでも美しい仕事をしなければなりません。

常に時代と共に変わっていく衛生学やHACCPを把握し遂行してお客様の安全をお守りするのが当たり前なのですが実際のところ把握しきれていない料理人さんも多く、梅雨時期や夏場は菌の増殖も懸念されます。危険回避は知ること実践すること、記録することです。

料理人は料理だけ出来ても務まりません。 常に自分自身との葛藤、戦いなのです。 床に高級食材を落としたとします。ゲストが目の前にいらっしゃったら処分するでしょう!しかしオープン前やバックキッチンだったら……どうでしょう? 洗えばいいか?見てないから大丈夫か?そうそう食中毒とかないだろう? はっきりいって信頼問題で、お客様は信頼してご来店下さいます。落とさないのが一番ですが落ちたら処分です。

私はこのような時はゲストを自分の息子に置き換えて考えるようにしています。 そうです!我が子に食べさせたくないですよね。それが一番分かりやすいです。 スタッフも自信をもってお料理を提供してもらいたいから必ずデシャップにまな板は乾いた綺麗な状態で作業してもらっています。

しかしオーナーシェフとは、料理、衛生学、栄養学、経営、美的センス、体力、精神力など様々な要素がバランス良く必要とされる本当に大変な職業だと痛感します。

我が息子もSpoonのシェフになりたいと言ってくれていますが……大変な道だと思います。勿論全力で応援はしますけどね!

極めるとか絶対がない料理……

100人全員が美味しいとかあり得ない料理。。

だから楽しいのかもしれません。



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