見出し画像

#02 スポンサーについて考える

スポーツ選手が安心してプレイするために、そして競技発展のために絶対欠かせないのが、スポンサーの存在です。
その大切さを、おそらく選手たちは、かなり実感してるんではないかな、と予想されるのですが、観たり、応援する側の私たちは、スポンサーの重要性をどこまで理解出来ているのでしょうか。というわけで、スポーツにおけるスポンサーという存在について、改めて考えてみようと思います。


つないでくれる人たち

企業スポンサーの印象は、ざっくりと、お金を出してくれてる人たち、です。
これ、間違ってないと思いますが、はたして、それだけでしょうか。

ここでちょっと私自身の事を少し。
私はバスケに熱中していました。本気だった。
しかし、当時、バスケにプロリーグがありませんでした。もちろん実業団という道もありましたし、そこだってレベルは高い。
でも、やはり夢がなかった。
学生のころは、部活としてプレイしているから何の問題もなかったものが、いざ、その先、と考えたとき、だったらここで辞めてもいいや、と思ってしまったのです。
もちろん、そんなこと関係なく続ける人もいるし、それは自分で決めることですからね。
ただ、私は、夢、ねーな、と思ってしまったのです。

それが今ではBリーグがある。
今のバスケ少年たちは目を輝かせているはずですよ。羨ましい。
当時のJリーグも同じ状況ですよね。
あれでサッカー人口は増えたし、レベルも上がった。
でも何よりも大きかった事は、
子供たちが夢を持てた、という事です。

私がバスケをしていた頃はスラムダンク全盛期。連載は私が中二の頃だったんですが、入部希望者が一気に増えて、ビックリしたのを憶えています。
スラムダンクはバスケにブームを巻き起こしました。しかし、現実とブームは違います。
最後はやっぱり、バスケでカネを稼ぐことが夢になるし、それは、プロになるということなんですね。
流川みたいになりてーな、と思っても高校や大学で終わってしまう。
流川みたいになりてーなが、きっかけで、プロを目指す。いや、目指せることが出来る環境があるという事こそ、夢を持つには大事なんですね。
ちなみに、キャプテン翼があれだけ流行ったのに、サッカー自体はしばらくマイナースポーツだったことも似ています。
ちなみにちなみに、漫画を否定などしていません。むしろ、そういったブームだって非常に大事だし、これらの漫画が成した功績は、とてつもなく大きなものです。

しかしプロリーグ、プロクラブを発足、運営するには、当然お金がかかります。選手への年俸も確保しなくてはならない。
学生のころは、そんな当たり前もわからずに、ただただ、なんでプロねーんだよ、とボヤいていたわけです。キング・カズのようなバイタリティも無いくせに。

つまりスポンサーは、そうした、少年少女たちの夢を創り、つないでくれる人たちなのでは、と思うのです。

だって、その人たちがいなければ、JリーグもBリーグもないわけですからね。


なぜお金を出すのか

そんな大事なスポンサーですが、当然あちらもボランティアでやってるわけではないです。どこぞの大富豪が趣味でやってるのとは違いますからね。
基本的に理念が一致したり、共感したり、地元だったりと、スポンサーになる理由は、それぞれだったとしても、最後はやっぱりビジネス。費用対効果ってことになるし、そもそも、そこが無ければスポンサーを続けることも難しくなる。
人気チームのスポンサーメリットはわかりやすいですよね。ファンが多いから、それだけで露出率はあがるし、タッチポイントも増えます。
あとは、スポンサーになると、こんな特典ありますよ、みたいなのもあるみたいですね。ビューボックス席での観戦とか。

先にも述べたとおり、スポンサーは、チーム、選手にとってはもちろんのこと、ファンや、子供たちにとっても大事な存在です。
ならば、私たちが出来ることもあるのではないか、と思うのです。
愛するクラブをサポートしてくれて、ありがとう。また来年もよろしく。という気持ち。
夢をつないでくれてありがとう、という気持ち。それを、スポンサーメリットとして返せる方法が。

例えば、極力、クラブのスポンサーのものを買うようにする、とか。
「俺は●●のサポーターだから、車はここのって決めてんだ」みたいなね。
なんだか、小さなことですけど、実際私のまわりには、こうゆう考えの人が何人もいます。その人たちが、感謝の気持ちをもって、そうしているかはわからないですが。

とにかく、このチームのスポンサーになって、本当に良かったと思ってもらえるように、私たちにも出来ることは、少しでいいので、やるべきではないかと思います。


スポンサーという価値と責任

それから、スポンサーのみなさんにも、ちょっと言いたいことが。とても偉そうなことを言うようなんですが、あなた方がしていることは、とても意義のあることなんです、ということ。そして、そういったマインド、スポーツを支え、夢をつなぐための出資、という意識を忘れて欲しくないです。
それだけ、価値のある行為なのだと。

もちろん、スポンサードはビジネスです。
メリットなきスポンサードはありえない。

しかし、それだけになって欲しくはありません。少なくとも、その競技や、クラブに愛着をもって欲しいし、単純に金を出してる、という立場ではなく、もっと大切なことなのだと言う意識。

その昔、横浜フリューゲルスが、スポンサー撤退によって消滅という大事件がありました。
あの当時の景気や、色々なことが要因だったと思いますが、あそこでフリューゲルスの夢は一旦途切れてしまった。その後、マリノスへ吸収合併や、横浜FCが誕生したりしましたが、とにかく、ひとつのクラブが消滅した、という事実はショッキングなものでした。

チームをスポンサードする、というのは、それだけの責任もあるというふうに思うのです。


ひとつのチーム

それだけに、私たちも、時に立ち止まり、当たり前に感じるスタジアムの風景に感謝すべきです。
選手はプレイで、結果で、こたえ、
チームはメリットを出来る限り提供する。

それに対して、スポンサーは、お金で支える。

いわば、スポンサーは、チームの一員なはずなのです。

だから、チームのことを考えるのであれば、
スポンサーのことだって考えなければ、と思うのです。

#スポーツ #スポンサー #スポーツコラム #コラム #スポーツ #スポーツビジネス #マーケティング



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?