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成功体験

何が人を成長させるのか。
色々な要素があると思うけど、中でも一番効果があるのが成功体験。
まぁちょっと考えれば、そりゃそうだって感じだよな。
何か頑張ってる事があったとして、それが成功した!って感じると、自信になる。
そして、もっとやってみようって思う。
そりゃそうだ。
失敗から学ぶこともたくさんあるけどね。でもやっぱり成功するってのが一番の伸び薬かもな。
とくに子供たち。
相当入れ込んでるものでもない限り、失敗から伸びていくっていうのは難しい。
褒めて伸ばすってのは、いまいちピンとこないんだけど、こちらとしても成功したら、問答無用で褒めることになるし。
だけど、重要なのは、いつ成功するかってことだよね。
それがわかんないから最初はやっぱりチャレンジの連続。
そこをめげないで続けた先に、ポンっと成功の瞬間がくる。
大人はそこを見逃さず、「おめ〜すげーじゃん!」って言ってやるのが大事なんだろうな。

なんにせよ、成功するってのは簡単じゃないわけで。

結局、まわりまわって必要なのは、「努力」ってことになるのかなぁ。

——



息子はひょうきんだ。

まぁアホです。

風呂上がりに、ち●こをフリフリしながら
踊ったりします。

クレヨンしんちゃんって実際にいるんだな〜

などと、思ってしまう。

だが、しんちゃんは5歳。

息子は7歳。

まぁヤバいわな。


そんなひょうきんな息子が、
最近はより一層、テンション高めで
こちらを笑わしにかかってくる。

変顔。

露出。

ダジャレ。

なんなんだこいつは、と思ったけど、
実は思い当たる節があるんです。

そう、

ある成功体験こそが、彼を覚醒させたのでした。





〜〜〜〜〜数日前〜〜〜〜〜


いつものように公園で遊んでいた息子。

その場には数人の子供たち。

俺はそれを見守っていたわけです。

すると。

ひょんなことで喧嘩が勃発。

その中で、一番年下の女の子(4歳だか5歳だか)が泣いてしまいました。

まぁまぁ、よくあるシチュエーションですな。

だからね、ほんと原因はしょーもない事なんですよね。でも泣いちゃった。

「もういやだぁ〜〜〜〜帰る〜〜〜〜〜」みたいなね。



そこで、

息子にちょっと司令を出してみました。

「おい、おまえ。なんとかしろよ」

息子「え?なんとかって、なに?」

「なんか、面白いこと言って、笑わせろよ」

息子「なにそれ!無理だよ!」

「おまえ〜いっつもアホみたいな事いってんだろ!こういう時にそれ、発揮しろよ!」

息子「え〜〜!!!!」



さらに、ドSな俺は、プレッシャーをかけまくります。

「みんな〜!いまから、こいつが面白いことやるよー!」

そして、泣いてる女の子にも、

「ほら、ほら、お兄ちゃん見てみ。面白いことやるぞ〜」



すると、みんな、
「え〜〜〜〜!!たのしみ==!!」
といった感じで大盛り上がり。

ハードルをあげるだけあげまくりました。


さぁ、どうするよ息子。


しばらく眉間に手をあてて「考える人」のポーズを続けたのち、


パっと顔をあげて一言。



息子「思いつきません!」



間髪いれずに、俺からツッコミ。


「無いんかい!」



この親子の連携プレイ。
というか、この茶番。


何が面白いのか、俺もさっぱりわからないが、
実際は大ウケ。

全員、大爆笑。


なぜだ。。。。

まぁ結果オーライか。

当の泣いていた女の子も、泣き笑いになり、
最後は笑顔で遊びに復帰していた。



その日の帰り道、息子とこんな事を話した。


「おまえ、今日は偉かったぞ!泣いてる子を笑顔にするなんて凄いぞ!」

息子「そう?」

「だってさ、あのままだったら、あの子は今日、ちょっとつまらない日になっちゃってたかもしんないだろ?
でも、おまえのおかげでさ、今日は楽しい日になったと思うぞ」

息子「そっかな〜」

「いや〜人を笑顔にできるなんて、簡単じゃないぞ。」

息子「ま、ま〜ね〜」


半分以上、父親の無茶振りだったというのは、この際、忘れてしまおう。

息子もまんざらではないようだし。

でも、実際、そう思ったのだ。

普段からひょうきんな息子で、人を笑わすのが好きだけど、
それってどんな意味があるのかっていまいちわからなかったと思うんだよな。

でも、この日の成功体験で、
「人を笑わせる意味」みたいなのが少しわかったんじゃなかろうか。

面白いことすると、人が笑う。それは、人を幸せにすることだ、と。

息子「悲しいことより、楽しいことがあったほうがいいからな!」

「そうだよ!その通りだ!」

息子「人を笑わすって大事なことだね〜」





〜〜〜〜〜そして現在〜〜〜〜〜

俺の目の前で、

ち●こを、フリフリしながら
こっちに向かって踊り狂っている息子がいる。


息子よ。

俺はいま、落ち込んでないし、悲しくもないし、

ましてや、おまえのち●こなど、見たくないのだ。

俺は今は、、、、、



テレビが見たいの!






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