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「社員の幸せ」を実現するメリットと、その為に押さえるべきポイントとは?(後編)

こんにちは、株式会社スペサンの植松(@spkensuke)です。
前回、「社員の幸せ」を実現することが、企業にとってメリットの大きなことであるという内容を書きました。今回はその後編として、社員の幸せを実現する方法について考えていきます。

社員が幸せになるにはどうすれば良いか?

幸福度を高めるために必要な要素については、慶應義塾大学の前野教授が導き出した「幸せの4つの因子」を前編でご紹介しました。社員が幸せになる為には、この4つの因子が高まっている状態を実現する必要がありそうです。

その為には、以下のポイントを押さえられると良いと僕は考えています。

・やりがいを感じられる適切な目標設定と振り返り
・チャレンジを恐れない前向きな姿勢
・個性を活かし、仲間を信頼できる良質な組織風土

一つずつ見ていきます。

やりがいを感じられる適切な目標設定と振り返り

主に「やってみよう!」因子(自己実現と成長)に対応します。幸せを感じる上で、自分が没頭したいと思える目標があること、その目標に向かって成長している実感が得られることは非常に重要です。仕事をタスクだと感じず、やらされているのではなく、自ら選んでやっているのだと感じて仕事に打ち込める状態は幸せということです。
このポイントを満たす上で重要なのは、仕事における目標設定をトップダウンで決めずに、本人の納得感を大切にし、その仕事の意義をきちんと確認するということだと思います。目標設定とその振り返りの方法については、たくさんの卓越した理論が世の中に溢れていますので、僕が語ることは控えますが、弊社でも採用しているOKRという手法に関して言うと、本人がその目標を達成した状態をイメージした時に心からワクワクしているか?ということは重要なポイントだと感じています。
何かプロジェクトをスタートする時においても、それをやる意義や、成功した時に生まれる価値をしっかりすり合わせておくことが重要です。わざわざ僕が言うまでもなく、そう理解されている方が多いと思いますが、これはプロジェクトの成功確率を上げるという理由だけでなく、本人の幸福度においても重要な意味を持つということですね。

チャレンジを恐れない前向きな姿勢

2つ目は、「なんとかなる!」因子(前向きと楽観)に対応します。困難な状況でも前向きに取り組めること、リスクテイクして挑戦することを恐れないことは幸せにつながります。例えそのチャレンジが失敗に終わったとしても、くよくよと悩みすぎず、またすぐ前を向いて立ち上がれる人は幸せです。
これは、会社が働きかけること以上に、本人の資質が影響する部分もあると思いますが、所属している組織が「失敗を許容できる組織」であれば、過度に失敗を恐れることが無くなるだろうと思います。
どんな業界、どんな組織においてもイノベーションの重要度が高まってから、いかに社員のチャレンジ精神を引き出すかが話題に上がることも多く、全力でやり切った上での失敗に対しては寛容であるべきという話を聞くことも増えましたが、これもまた事業の成功の為だけでなく、社員の幸せにも影響を及ぼすものであるということをぜひ知って頂ければと思います。

個性を活かし、仲間を信頼できる良質な組織風土

最後は、「ありがとう!」因子(つながりと感謝)と「ありのままに!」因子(独立と自分らしさ)に対応します。自分の強みを理解し、人と比べることなく仕事ができること、ありのままの自分でいても安心できる信頼関係があり、そんな仲間への貢献意欲と感謝の気持ちが溢れていることは幸福度を高める為の大切なポイントです。そして、この2つの因子は職場の人間関係、組織風土に大きく影響を受けると考えられます。
Googleが発表した「プロジェクトアリストテレス」の研究成果をご存知の方は多いと思いますが、その報告によれば、チームの生産性を高めるには「心理的安全性」が重要だったとのことです。心理的安全性とは、仲間との信頼関係の基盤がどれだけしっかりしているかということだと言えます。そして、それはまさに「ありのままに!」因子が担保されている状態です。
また、「ありがとう!」因子はつながりと感謝の因子ですが、自分が会社や仲間に貢献したいと思えたり、感謝の気持ちを伝えたいと思えるために、信頼関係の基盤は当然必要です。どんなに頑張っても搾取される、誰も本音で会話してくれない、と思うような組織にいる時に、「ありがとう!」という想いは湧き上がらないですよね。つまり、良質な組織風土を育むことは、生産性を高めるだけでなく、働く人の幸福度も高めてくれるということなのです。

お伝えしてきた通り、これら3つのポイントを押さえる努力をすることで、幸せの4因子に作用し、社員の幸福度を高めることに近づきます。そして、結果として事業の成長に繋がっていくのです。
大切なのは、業績が上がるから社員が幸せなのではなく、社員が幸せだから業績が上がるという考え方を意識することです。

企業文化を育むことの大切さ

ということで、大切なポイントはわかったものの、やることは膨大ですね。細かな人事評価制度の設計や、社内ルールの見直しなど、様々な観点から手を入れる必要があります。ただ、社員の幸福度を高めるための取り組みをしようと思った時に、最も重要なことは何でしょうか。僕は、理想的な企業文化を育むことだと考えています。
どういうことかと言うと、例えば、「やってみよう!」因子を高めるために秀逸な目標管理システムを導入したとしても、上司と部下の信頼関係が成立していなければ、本音のコミュニケーションは生まれないわけで、本人が本当にやりたいことを目標に設定できているかどうかも確認できなかったりするわけです。全くやりたいと思えていない目標をトップダウンで与えられながら、上司からは詰められるばかり…となってしまえば、きっとメンバーは心を閉ざしてしまうことでしょう。なので、全ての土台となる良質な組織風土をまずは整えるべきだし、それはつまりその会社の企業文化を育むことであると思うわけです。
会社にはそれぞれ価値観があり、どんな行動がより評価されるべきかという基準は会社によって異なります。企業文化が浸透している状態とは、その価値基準がすり合っている状態だと言えます。大切なこと、大切でないことの区別をメンバー全員が当然のようにできるわけなので、信頼関係は築きやすいですし、コミュニケーションも円滑になります。そうした環境にいれば、「ありのまま」の自分で夢や目標に向かって「やってみよう」と思うことができ、例え失敗しても正しい価値基準に沿った行動であれば認められるので「なんとかなる」と素早く立ち直り、共に頑張る仲間に「ありがとう」と感謝したくなりそうですよね。
もちろんこれは、言うは易し行うは難しであって、そんな簡単に変えられたら苦労しないよという話ではあります。取り組みのプロセスは会社ごとに違いますし、細かなカスタマイズと継続的なチューニングが必要です。つまり、この取り組みに特効薬はありません。泥臭く、時間のかかる、終わりのない道のりです。しかし、その道のりを少しずつ歩んでいくプロセスそのものが、企業文化を育むことなのだと思います。2つの選択肢があった時に、我々ならどちらを選ぶべきか?という、誰かが正解を知っているわけではない問いへの答えを、全員で議論してひねり出していく、その議論の時間こそが、企業文化を育むことなのであると思います。そして、血肉となった価値観が、正しい行動を引き出す。会社にとって正しい行動の連鎖が、大きな成果を生み出します。文化の明確化と浸透は、会社が生み出す全ての源泉になるのです。

「社員の幸せ」が大きな競争力になる時代

そろそろまとめです笑。
社員の幸せを実現することは企業の成長に繋がり、それを成すために重要なのは「企業文化を育むこと」であるというところにたどり着きました。
とはいえ、この何とも目に見えにくいものに投資する判断はなかなか難しかったりもすると思います。やはり、いくらかけたらいくら売上が上がるとか、いくら利益が出るとかっていうことが見えるものの方が投資しやすいわけです。当たり前ですね笑。
ただ、この不確実な時代において、企業の競争力の源泉が何であるかと言われれば、それは間違いなく「人」です。「優秀な人材の確保こそ重要である」ということに異を唱える人はいないのに、「文化醸成への投資は重要である」ということに納得感を持てない人が多いのは、不思議なことだなと思います。どんなに美しい花の種をまいても、きちんと花開くためには正しい土壌が必要です。企業文化は組織の基礎であり、この土壌です。耕すことを怠って、芽が出ることなく種が枯れてしまった時、それは種のせいなのか、耕すことを怠った人のせいなのか、どちらでしょうか(ちょっと極端な話ではありますが)。
土壌をしっかり耕すことができていれば、美しい花が咲き、次の種も育ちます。他の生物も集まってきて、どんどん豊かになっていくわけですね。そして、その豊かな生態系は簡単には真似のできないものになります。この、「簡単には真似できない企業文化」と「そこにいる幸せな社員たち」こそ、今の時代の企業に求められる大きな競争力の源泉であると思います。ぜひ多くの企業に、社員を幸せにする企業文化づくりに取り組んで頂きたいなと思う次第です。

最後に

さて!すっかり長くなってしまいましたが、この前後編に分かれたnoteを通してお伝えしたかったことは以下の通りです。

・社員を幸せにすると、パフォーマンスが高まり、企業は成長する
・社員の幸せは4つの因子を満たして生み出す
・まず最初に取り組むべき重要項目は「企業文化を育むこと」である

ただ、ここまで書いてきたことはあくまでも凄く大枠の話であって、「じゃあうちの場合はどうすればいいのよ?」という疑問が残る方も多いと思います。その疑問には、やっぱり個別にしかお応えできないというのが現時点での僕の回答です。どの企業にも100%当てはまる幸せへのステップが明示できたら素晴らしいなと思いつつ、細かな施策はやっぱり企業ごとにカスタマイズして、その企業らしさを宿したものでないと、効果を発揮しないと感じています。なので、これを読まれた方の中に、企業文化を浸透させたい経営者の方や、それをミッションにしている担当者さんがおられましたら、ぜひ「自社らしい文化」や「自社の社員の幸せ」とは何かということに思いを巡らせてみて頂きたいと思います。大切にしたいことが明確になったら、長い旅に出て、少しずつそれを育むのみです。

とはいえ、他の仕事も膨大にある中で、とても手が回らないということがあれば、私たちがお手伝いさせて頂きますので、ぜひご相談頂けたら嬉しいです!文化や価値観の言語化から、それを反映した施策の立案・実行まで、長い旅路をお供させて頂きます。お気軽にご連絡ください!twitterのDMなどからも、ご相談をお受けしています。
※以下から簡単な事例などもご覧頂けます

少しでも多くの企業さんで「社員の幸せ」の輪が広がり、幸せに生きられる人が増えることを、心から願っています!

最後までお読み頂きありがとうございました!
前編に引き続き、僕の幸福度を高めて頂ける優しいお方は、ぜひnoteのスキ・フォロー、twitter(@spkensuke)のフォロー、お待ちしています!笑

またお会いしましょう〜!

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株式会社スペサン(Special Thanks Inc.)CEO / 2011新卒でリクルート入社、2015年に起業。オリジナルウェディング【HAKU】運営 / 社外CHO(Happiness)事業 / 大切な人を想う幸せが連鎖する世界を創る。もうすぐパパになります🙋‍♂️
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