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そもそも子供を持つこと

結婚したのが2014年の秋で子供が生まれるのが2020年の春。
私が35歳、妻が27歳の頃に結婚したので、子供を生むまで年齢的には割と粘ったというところ。かなり近年まで2人とも強く子供を希望することがなく、ディンクスに近いスタンスでした。時々旅行を楽しみ、そこそこ満足していて、その生活をひっくり返すメリットが感じられませんでした。

管理職になっていたこともあり、既に忙しいのに、子供なんかいたらどうなるんだろうか。妻の両親は遠い中国にいるし、どう考えても妻の負担が大きい。でも専業主婦にするには色々と損失が大きい。頭の中はそんな感じ。

40代というのは、人生の折返しを意識する時期です。これから先どうしていこうかなと、考えます。管理職としての悩みも重なります。IT系の部署といっても、技術を突き詰めていけばいいというものでは、もはやない。管理職として地位が上がるに従って管轄範囲も広くなり、何をする人なのかという定義が難しくなる。また、何をする人だったら自分は満足なのかという問題もある。つまり、自分が満足できる役割定義を作り、かつそれが実際その組織を運営するのに最適なものになっている必要がある。それを探す時間が長く続くわけです。これは苦しい。

私の場合の思考順序は、こうでした。自分が何を得意とし、それを仕事に活かすイメージが何なのか、考え続けてある程度わかった。しかし、マネジメントの学習曲線は効率が悪い時期に来ている。つまり、学習環境を変えなければいけない。転職や学び直しなど、方法はいくつか考えられるけれども、自分が満足できる役割定義のために明らかに役に立ち、長期的な資産価値があり、かつそれを得るプロセスそのものが生活に色を添えるのは、どうも育児なのではないかと。

直感的な話でいえば、夫婦2人だけの生活は十分楽しんだので(例えば海外旅行にしても余裕になってきた)、次のフェーズに移る気になった、という単純な話もあります。年齢的なこともあります。これらのことと、前述の思考整理的なことが相まって、子供を持つ意志が固まりました。なぜかは分からないが、説得したわけでもないのに、妻も産む気持ちになっていたようです。

どうせ産むのであれば、若いほうがいいとよく言われます。若くして産めば、体力もあるし、キャリア上もそんなに悩ましい時期でもないし、子供との年齢差も縮められます。しかし高年齢で産むメリットもあります。経験を十分に積んだ上で教育に参加できるし、精神的・経済的にゆとりがあります。なにより、お互い納得をした上で産むことは、その後の家族の生活の質を確実に向上させるでしょう。

40代、これから先どうしていこうかな、について、今はもうあまり悩みはありません。考えるまでもなく子供が生まれればタスクは定まります。毎日毎年、タスクが定まり続けます。あとはそれが楽しい思い出になるように仕事等をコントロールし、逆に子育ての経験を社会還元するまでです。

付け加えておくと、共働きを前提として、男性は家事育児の平等な分担を覚悟しておいたほうがいいです。これは女性のためではなくて、男性のためです。育児に十分参加できなかったら育児の楽しさなんか無いに等しいし、必ず夫婦仲が悪くなって不利益をもたらします。奥さんにヤイヤイ言われないために頑張れない男性はいないでしょう?

2020年は男性の育休取得元年と言われています。育休に限らず、仕事をコントロールしなければいけないわけです。そのために必要なのは制度だけじゃありません。自分にとって何が重要なのかを整理しておくことと、優先順位の高いことを明確に優遇する行動をとることです。

「既に忙しいのに、子供なんかいたらどうなるんだろうか」という当時の心配は、結局なにも(一時的にさえ)諦める気がないために生じたものだ、と今は分かります。子供を持とうか持つまいか迷っている方がいたら、参考にしていただければ幸いです。

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