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curry menu archive 18 韓国カレー2

18皿目は韓国カレーです。

@curryjijochoshuさんのイベントに出店した際のカレーをブラッシュアップしての提供になりました。

韓国カレーは1皿目からしばらく経って2度目の登場ですが、前回のわかりやすい韓国の感じではなく、沖縄のテイストも感じさせるようなワンプレートになっています。

『豚のタンのタンドリーカレーと豚耳のシークワァーサーミントキーマ。

副菜は、岩海苔ののスパイスパレ、韓国カボチャのクミンナムル、干し鱈の皮のヤンニョム和え、キムチラッサムです。

トッピングで唐辛子の味噌漬け。』

というラインナップでした。

「国籍不明のカレーマンが沖縄から東シナ海を韓国へヨット単独航行、朝鮮半島に着いたと思ったらそこは済州島でした」というような海の旅情がオイルに滲みます。

イベント用のメニューに追加されたのが、キムチラッサムと唐辛子の味噌漬けです。

イベント用のカレーは運搬の都合などもありますので、全体的にどっしりしたカレーに仕上がったようです。
そのバランスを取るために副菜はさっぱりとしたものを採用していますが、食べづらさのようなものを感じて「やっぱり味噌汁的なモノって要るよね」と思ったらしく、ラッサムが採用されました。

耳馴染みが無いのでWikiを引きます。


ラッサム

ラッサム(rasam, ரசம்)は、南インドで日常的に飲まれているスープのひとつ。トマト(野菜)、独特のさわやかな酸味を持つタマリンド(果物)などを黒胡椒ニンニクで味付けして煮たもので、辛味酸味が強いのが特徴である。タミル語ジュースを意味する。

ミールス(南インドの定食)の形で供されることが多い。にかけたり、ティファンと共に口にする。日本人がふつうのスープと思ってそのまま飲むと、辛さにびっくりする。

トマトがメインなら「トマトラッサム」、ショウガを多めに使うと「ジンジャーラッサム」、ニンニクを効かせれば「ガーリックラッサム」となる。

ラッサムやサンバールなど、いままで知られなかったインドの汁物料理を、「本場インドカレー」と誤解してしまう日本人は多い。インド人自身も外国人に対して「カレー」と紹介してしまっている。詳細はインド料理カレーの項を参照。日本では2010年ごろから南インド料理店が都市部にぞくぞくと開店し、ラッサムが気軽に味わえるようになりつつある。


izonのラッサムはタマリンドから仕込んで(どこに売っているんだろう)、韓国風ということでキムチをin。

酸味の強いスープでしたが、これが不思議とカレーと合うのです。

豚タンドリーと豚耳のシークワァーサーミントキーマは、これでもか!と豚タンと豚耳(ミミガー)が入っていて、それぞれおいしいけどなかなかヘビーでした。が、ラッサムがうまくバランスを取ってくれているという印象。

岩海苔のスパイスパレ、干し鱈の皮のヤンニョム和えは、海らしさが強調され(この2品はキンキンに冷やしたチャミスルをストレートでくいっといきたい垂涎の居酒屋メニューでもある)、韓国カボチャのクミンナムルの爽やかさも増している気がしました。

酸っぱさでいろいろとリセットされて、いい感じになる、ということに主眼が置かれていますので、ラッサムの辛味は控えてあります。

あらゆるジャンルで、「バランスを取る」というのは大事なことだと思います。
人間の腰、サッカーのボランチ、囲碁の布石、将棋の手渡し、バンドのベース、野球のつば九郎、酎ハイのレモン、山藤章二の挿絵、定食の味噌汁。

例えのバランスは取れていませんが、バランスの重要性はなんとなくわかっていただけるかと思います。

3皿目のスープカレーのビビンバ以降、スープカレー的なものが、どばっとかかっていることはよくありましたが、「カトリ(小皿)に別でラッサムを盛る」というのは、やはり味噌汁的な発想なのでしょう。
青唐辛子の味噌和えは混ぜて食べたら味噌汁になるよ、という工夫でしょうか。

椀に入った汁物、というのは世界の共通言語なのかもしれません。

ラッサムは、イベント出店時の課題に対して、従来の足し算的な考え方で克服を試みた時に偶然拾ったスキルのようです。
カレーのイベントはizonでも企画中ですので、お楽しみに。

韓国カレー2(ブタンドリー・豚耳のシークワァーサーミントキーマ)を食べた記憶のある方からのコメント、ご連絡をお待ちしております。
リアルな感想が発掘できれば随時追記予定です。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
つづく。

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