内なる神さま
昼間のこと。
テレビに映ったカレーを見た母が「うちも今日はカレーにしよ〜」と言った。
わたしは何となくハンバーグが作りたいと思っていたので、ハンバーグカレーにしようと思って
みんな大好きマミーマートに行った。我が家の食料源であり、時々は隣町のカスミへ車を走らせる。
その前に、どうしても寄りたいところを思いついて、向かった先はわたしの産土神(うぶすながみ)であるお稲荷さまであった。
宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ
先に言っておきたい。わたしには特に信仰心というものは無い。
無いということは、全体を信じている。カッコつけて言ってみるならば。
でも本当はあまり考えていなくて、以前日本の神様を調べてみたことはあるけれど、祖霊神の本質というものは、私たちと同じく大自然の中に、あらゆるすべての中に、全体性として在るんだろうなと思うので、特に◯◯の神様がどうだ、こうだ、という想いは特に感じていないのである。
けれども子供の頃、わたしはこのお稲荷様の近くに住んでいる同級生の家に向かう途中、この赤い鳥居が何故か気になって、何度か見上げたことがあった。
大人になって、産土神という存在を知った時に調べてみたら、この小さな小さな神社が自分の産土神だったのだ。
母が私を身籠った時に、父と母はこの近くのアパートに住んでいた。だいぶお腹が大きくなってきたころ、叔母にアパートのちょっと急な階段が危ないからと言われて、少し離れた場所に引っ越しをしている。
そこで生まれ出たわたしの産土神さまは、出雲大社の主祭神『大国主命』の別名、『大己貴命』である久伊豆神社。
なので
産土神さまが、二柱
ということにしている。
一生面倒を見てくださる神さまと言う。
今日はふと、お願いをしに行ってみた、ということなのである。
神社で個人的なお願いをすることはあまり無いが、この産土神さまと今住まうこの土地の氏神さまだけは、ちょっと特別な存在である。神様というよりは、ホッとするお爺ちゃんお婆ちゃんという感じなのかもしれない。
自分でもよくわからないし、理屈をつけたくない領域である。
ハンバーグの挽き肉を買いに行ったという話が、神様の話になってしまった。
スーパーから家に帰る途中、暮れゆく太陽が突然、あまりに力強く輝くから
そうだ、そういうことにしよう。
小さいハンバーグを沢山作った。一人2個のせ。残りはまた明日。
なかなかに美味しかった。
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