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目からビーム!82 神仏を畏れず、されど恐れるのは宗教~仏敵に尻尾を振るのか公明党

 公明党の山口那津男代表は、ウイグル自治区で行われているジェノサイド(皆殺し行為)をめぐり、日本が西側諸国と連携し対中制裁に乗り出すべきかの論議に対し、「人権侵害を根拠を持って認定できるという基礎がなければ、いたずらに外交問題を招きかねない」と慎重姿勢を示したという。驚くべき発言だ。
 日本を除くG7の6カ国はすでに対中制裁を宣言している。その音頭取りは、親中ともいわれた米バイデン政権だ。山口氏は、それらの国がさしたる根拠もなしに、(中共による)ジェノサイドを認定し、対中制裁に踏み出しているといいたいのだろうか。日本国内でも超党派で日本版マグニツキー法(人権侵害制裁法)の制定に向けた動きがあるが、山口氏の発言はそれに水を差す、いや足を引っ張るものの何ものでもない。さらにいえば、日本の対中政策におけるこれ以上の曖昧な態度は、国際社会での孤立を招くだけだ。
 中国の「13憶の市場」というまやかしに骨抜きのされたのは、経済界だけではない。一説によれば、公明党の支持母体の宗教団体は、中国での大々的な布教活動を狙っているという。公明党にとって中国は、取らぬ狸の「お得意様」というわけだ。しかし、本気でそう信じていたとしたら、信心の甲斐もなかろうから宗旨替えをお勧めする。
かの国が、いかに宗教を弾圧してきたか、その確かな証拠がウイグルの現状であろう。しかも、彼らは同じ仏教徒であるチベット人をも根絶やしの対象にしているではないか。
 中国共産党は宗教というものをもっとも恐れている。それは神仏を畏れるという意味ではない。なまじ、人間は利でしか動かないと信じている唯物論者には、現世的な利ではなく目に見えぬ真理のために平気で命を捧げる信仰の徒が不可解で不気味で、心底恐ろしいのだ。そればかりではない。黄巾、紅巾、太平天国、義和団……。中国では歴代王朝の末期に必ずといっていほど、宗教的エクスタシーで結ばれた反乱軍が現れる。宗教の栄えは皇帝の天命の失を意味する。習近平皇帝がこれを恐れ忌むのは当然のことだろう。だからこそ、単なる気功集団である法輪功さえも徹底的に迫害しているのだ。
 公明党はそんな国の皇帝に叩頭の礼でもって覚えを戴きたいのか。利に走ればどんな宗教も邪教への道へ走るというのは、歴史が証明しているではないか。


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