目からビーム!25 内平(たいら)かで外成れば
今年の漢字に「災」の字が一位で選ばれた。これに関しては賛否両論が聞こえてくる。
確かに北海道や大阪府北部の地震や西日本豪雨などが続いたものの(被災された方には申し訳ないが)、今年がとりたてて天災の当たり年だったとも思えない。毎年国土のどこかで災害が起こっているせいもあって、日本人はよくも悪くも天災慣れしているようである。御世替わりを前にして、もっと前向きなイメージの漢字を選べなかったのかという声もある。その意味で、僕は第2位にノミネートされた「平」(たいら)こそ今年の漢字にふさわしいものと思う。
大災害下にあっても、略奪やレイプの類がなく、避難所では不自由ながらもみな譲り合って暮らしていると、海外から来た救援ボランティアは日本人を称賛する。民度の高さとは、無政府状態、無警察状態が続いても民衆の間に一定の秩序がどこまで保たれるかで決まるというのが僕の持論だが、まさに「災」の中にあって日本人の心は「平」なのだ。
話は変わるが、最近またぞろ、あの鳩山由紀夫がチョロチョロしているようである。韓国で、「朝鮮半島分断は日本のせい」「日本は戦犯国として無限の責任を負う」という用意された台本通りの土下座をしてきたかと思ったら、今度は、世界が排除を決めた中国のスパイ企業・ファーウェイを擁護してみせる。もう、この男が息をするたびに国益が失われていくような気がしてならない。仕上げには、デニー知事のもとへ飛び、首相時代、「最低でも県外」からすったもんだの末に「辺野古移設」に回帰したのは、「外務省の文書に騙されたせい」などと呆れたことをこの期に及んで言ってのけるのだ。こんな無責任で無能な男が総理大臣だったことがむしろ災害であった。
なるほど、日本人は民度が高い。鳩山政権という「無政府状態」に一年間ありながら、暴動ひとつ起きなかったのだから。これは自慢すべきことか…一応は。
元号は四書五経などの支那の古典から二字を取ってつけられるという。「平成」は『史記』五帝本紀の「内平外成」(内平かに外成る=国内は平和で、それが世界にもつながる)を引用してつけられた。
新しい御代も「平」(たいら)であってほしいものである。
初出・八重山日報
(追記)どうやら新年号が決まる前のコラムである。となると7年前か。「目からビーム!」もそれだけ続いているということである。ひとえに皆さんのご声援あってのものと感謝したい。御承知のように、現元号の令和は、通例である四書五経でなく、万葉集を出典としている。これには思わずうなった。安倍首相(当時)のシナ離れ宣言のひとつではなかっただろうか。日出処の首相のメッセージというわけである。当然、習近平としては面白くないだろう。
一方、鳩山由紀夫は相変わらず、中韓に尻尾を振ることさかんで、今度は沖縄の本土離間、中国隷属に一役買おうとしている。このバカが野放しで、罪のない犬猫が毎年何万匹の殺処分されているのかと思うと世の不条理を嘆かざるを得ない。せめて座敷牢に閉じ込めておくことはできないものか。