枝豆の害虫問題について
<枝豆の害虫問題について>
恩方の畑で枝豆に実がつかなかった件で、
自然栽培で大豆を育てている方何名かに聞いてみました。
それらをまとめてみます。
原因はやはり「ホソヘリカメムシ」だそうです。
ただし、問題が起きたのはカメムシが実の汁を吸ったから。
つまり、葉っぱを食べたことが直接の原因ではない。
カメムシはまず葉や茎を食してから、実を食べる。
カメムシがしていることは余分な糖分を吸うこと。
慣行栽培をしていると、共生している微生物にあげる糖分を
自身の茎葉に溜め込む、それを食べに虫が集まってくると話を講座でしました。
そんで今回ホソヘリカメムシがこんなについた理由として考えられるのが
①土の問題:掘り出して根っこを観察したところ、側根の量が少ないこと、根粒菌が少ないことから、土がまだ固く根を伸ばせなかったor雨が多かったため土中内の水分が多く根粒菌がうまく生息できなかった(根粒菌は空気が必要)つまり、根粒菌との共生関係をうまく結べずに糖分を溜め込んでしまった。
対策:緑肥を使いこなすこと。種まきや定植時にしっかり耕すこと。通路や畑全体の水はけを良くすること。地元産のタネは土着の根粒菌と共生関係を結びやすいので、それらを使うこと。
②残留肥料や農薬の問題:土自体にそれらが残っていると、なんでも吸い込む性質があるイネ科やマメ科が吸って、それらを浄化するために虫を呼ぶ。たいていの虫は体内に共生している微生物が住んでいるので、彼らが浄化します。また、タネ自体にそれらが残留しているために虫害が増える。
対策:生き残ったタネを自家採種して蒔き続けること(3年以上は必須)。できるだけ無農薬無肥料で育ったタネを使うこと。タネを早く蒔きすぎないこと(徒長して弱りやすい)
<実をつけない他の理由>
講座で花が咲いた時に水分が少ないor根が十分に水分を吸えないと実ができない。という話をしました。
・この場合は花は咲いたけど、鞘の中に実ができない状態になります。今回は実は小さいながらもあります。カメムシに吸われると鞘自体が黒っぽくなり、そこから成長が止まってしまう。なので、今回のパターンは確実にカメムシが原因。
・花すら咲いていない場合はツルボケという現象です。タネを早く蒔きすぎたり、養分が多すぎると起きる現象。なので、今回は関係なし。
<粘土質の大豆栽培について>
大豆は肥料がない方が良く育つが、土が固いと根が張れずに育たなくなる。
なので、砂質の方が向いている。
が、花が咲いた時に水が必要なので砂質の場合は土寄せが必須だし、雨が降らないようなら冠水が必要。
粘土質では水はけを良くすることが何よりも大切。
そのために大豆栽培前は緑肥を育てて、種まき前に中耕か深耕。
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