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意外とすごい!いや、かなりすごい!近所の銭湯。

銭湯の大浴場が生み出す非日常感

日常の喧騒から逃れ、気分を一新する方法として、旅行や自然に触れることは一般的ですが、実はもっと手軽に非日常を感じる方法があります。

それが、身近な温浴施設、特に銭湯やスーパー銭湯です。これらの施設では、まるでテーマパークのアトラクションのような爽快感を得られるお風呂を楽しむことができます。

本記事では、銭湯の大きな湯船がなぜ非日常感を生み出すのか、その理由を科学的に説明します。

心地よい水圧がもたらすリラックス効果

銭湯の浴槽に浸かると、自然と「ふ〜っ」と息が漏れる経験はありませんか? これは静水圧の効果によるものです。

水中には静水圧があり、これが体に心地よい圧力をかけます。具体的には、1メートルの水深で1センチ四方に約100グラムの圧力がかかります。体全体にかかるこの圧力は、腹式呼吸を促し、自然と呼吸が深くなるため、リラックス効果を得られます。

また、水圧は血流を促進し、足のむくみを軽減する効果も期待できます【注1】。

この効果を体験するには、たっぷりのお湯の量と深さが必要になります。銭湯の大きな浴槽は家庭の浴槽では感じることのない静水圧効果があるのです。

浮力がもたらす重力からの解放感

水中では、空気中で感じる重力のわずか10分の1しか感じません。

これにより、関節や筋肉にかかる負担が大幅に軽減され、リラックスが促されます。特に、銭湯の深い浴槽では、浮力が増し、体の軽さを実感できます。これが、銭湯でしか味わえない非日常感を生み出す要因の一つです。

水中の抵抗を利用したストレッチ効果

水中で手足を動かすと、水の抵抗が心地よい負荷をかけてくれます。浮力により、体は軽いのに稼働させた筋肉には適度な負荷がかかる。これにより、無理なくストレッチを行うことができ、筋肉の緊張を和らげる効果があります。

例えば、マラソンの後に湯船で行うストレッチは、疲労回復に非常に効果的です。このため、多くのランナーが銭湯でのストレッチをルーチンに取り入れています【注2】。

一定の温度を保つ浴槽の効果

家庭のお風呂と銭湯の大きな違いは、浴槽の温度が常に一定に保たれている点です。家庭では温度調整が必要ですが、銭湯ではその必要がありません。これにより、身体がしっかりと温まり、リラックス効果が増します。

また、大きな浴槽にたっぷりのお湯があることで、身体全体が均等に温まるため、家庭の浴槽では得られない保温効果が期待できます。

銭湯の非日常を日常に取り入れる

銭湯の大浴場がもたらす非日常感の要因は、以下の4つに集約されます。

  1. 心地よい水圧による引き締め効果

  2. 浮力による重圧からの解放感

  3. 水中の抵抗を利用したストレッチ効果

  4. 一定の温度による保温効果

日常生活の中に銭湯やスーパー銭湯を取り入れることで、心身ともにリフレッシュする効果を得られるでしょう。日本のお風呂文化というアドバンテージを活かさない手はありません。


【注1】静水圧によるリラックス効果は、血行促進や心肺機能の向上に寄与します(参考:日本温泉科学会)。
【注2】湯船でのストレッチ効果は、筋肉の緊張緩和と可動域の改善に効果的です(参考:日本リハビリテーション学会)。

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