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無法地帯だった大阪:一晩で2回車上荒らしにあったとほほな話

車にものを置かないは大阪の常識


 仕事で、北陸や和歌山に行くと、クライアント様が車で迎えにきてくれます。

 途中で食事に立ち寄ったり、視察を行ったりで車から離れるときに、助手席や車内に、カバンや荷物を置いたままにされるので違和感を感じます。

 何なら、鍵もかけない人もいますから驚きです。


大阪では車上荒らしが怖くて、とてもできない所業です。

 少し古いデータですが、平成16年の全国の車上荒らしの被害件数は44万件、1日に1,200件もの被害がありました。

この数字は11年後の平成27年には97,000件で4分の1以下になりました。

 防犯カメラの普及、性能の向上、道路交通法の改正による路上駐車の減少、時間貸しパーキングの普及、車の性能の向上など様々な要因が減少に寄与しています。

あれから6年経った今はさらに低い数字だと想像で
できますね。

しかし、年間10万件でも1日に300件近い被害があることは決して侮れません。

この中でも、大阪の事件発生率はダントツです。

平成27年に大阪の発生率は年間17,315件で、2位の愛知県の9,010件、2倍近いぶっちぎりの1位なのです。

そういった環境で生活してい他ので、地方ののどかさを羨ましく思いながらも、やっぱり荷物を置いたままの車は気になります。

車上荒らしとイタチごっこの日々

車上荒らしが花盛りの頃、大阪で3件のスーパー銭湯の運営に携わっていました。


各店とも150台ほどのスペースがあったのですが、駐車場に止めて入浴中のお客様の車が被害に遭うことも頻繁にあり頭を痛めていました。

 施設の駐車場で起こる事件であっても、自己責任ですので施設側が責任を持つことはありません。

しかし、せっかく施設を利用し、寛ぎに来られたお客様が盗難による不快感を持たれるのは心苦しいのは当然です。

被害届を出し、調書を取られる面倒さ、それに実損害による経済的ダメージを与えてしまうのは許し難い怒りを感じます。

警備員を立たせたり、防犯カメラを増設したり、定期的に駐車場の見回りをしたり・・・

 しかし、プロの仕事はほんの数十秒で行われます、悔しいですが素早く華麗と言わざるを得ない手捌きなのです。


犯罪の餌食にならないためには、犯行を起こす気を起こさせないことです。

それでも油断をした社員の末路

 施設に勤める社員が、出社前にスポーツクラブに行き、着替えを入れたバッグを助手席に置いたままシフトに入りました。

 休憩時間に電話をするために車に戻ると、彼のRV車の助手席の窓ガラスを割られ、カバンが取られていることに気づきました。

警察に連絡し、現場検証を行なってもらったのですが、この時は鞄を置きっぱなしにする危険性はわかっていたのに、腹は立ちますが油断をしていたと反省しつつ、職場に戻ったそうです。

 その数時間後、仕事が終わり帰ろうとすると今度は運転席側の後部座席のガラスが割られ、荷台スーペースに積んで いたゴルフバックが盗まれていました。

 嘘のような話ですが、事実です、被害にあった社員は、怒りを感じるより笑えますと言って、うすら笑いを浮かべていました。

あまりの不運にメンタルが逝ってしまったのではないかと心配になったくらいです。

犯行の無意味さを伝える

 結局のところ、車上荒らしを未然に防ぐには犯行を行なっても意味がないと悟らすことです。

 車自体が獲物の、車輌窃盗でない限り、社内には何も置かないことです。

何も置いていないことを見せることが最大の防御といえます(警察官談)

因みに、駐車中の車が盗まれたという事例は一度もありませんでした。

 時間貸しの機械設備を使った賃貸しシステムの導入し、防犯カメラの台数を強化した結果、以降は被害は著しく減少をしました。

 それでも、大阪でこういった時代の体験は相変わらず記憶に残っているものです、車内にものを置いている人を見かけると不安です。


お風呂屋に行くときは余計なものを持たずに、社内は空っぽにして入浴をお楽しみください。





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