EC・通販業界の雄 スクロール360が挑む「テレビ番組型」オンラインイベントの裏側
今、あらゆる業種・業界で営業やマーケティング手法の変革が求められています。株式会社スクロール360が対峙している「EC・通販業界」も例外ではありません。
スクロール360は、通販ひとすじの豊富な経験と高い技術により、通販業務のアウトソーシングからシステム構築、マーケティング支援まで、通販事業をまるごとサポートする「通販ワンストップサービス」を展開する企業です。
同社は、営業・マーケティング活動として書籍を出版し、業界内でのプレゼンスを高めるという施策を実施しています。その書籍の販売促進と商談創出のために行っていたインフルエンサーを誘致したイベントがコロナ禍でリアル開催が困難な状態に。
そのような状況の中、同社ではスペースマーケットとともにテレビ番組型のオンラインイベントに挑戦。
(オンラインイベント当日の様子)
オンラインイベントでいかに参加者とのインタラクティブなコミュニケーションを実現するか?
業界のインフルエンサーやリーダーにも満足してもらえるオンラインイベントの形とは?
今回は、2020年12月に開催した、書籍の出版記念オンラインイベントの取り組みに焦点を当てながら、スクロール360の常務取締役の高山さん、営業部の長谷川さん、広報担当の高橋さん・梶川さんにお話を伺いました。
<プロフィール>
高山さん:スクロール(旧社名ムトウ)入社以来、39年にわたり通販の実戦を経験。営業活動からコンサルティング、グループインタビューのファシリテーターまで幅広い業務範囲。これまで通販関連のいろいろな仕事を行ってきていて、その知見を活かして書籍を発売した。
長谷川さん:営業部に所属し、通販事業者様向けのあらゆるソリューションを提供している。
高橋さん・梶川さん:広報兼マーケティング担当。企画ディレクションやリリース発信、イベント集客など、主に自社ソリューションを外部に発信する業務を行っている。
インタビュアー:スペースマーケット堀田・中村
新書籍のPRとリード獲得施策の一貫で書籍出版記念パーティーを開催
----今回のオンライン出版記念パーティーに至るまでの背景を教えてください。書籍の出版は3冊目だったんですね?
高山さん:そうですね、2015年に2冊出版していて、今回で3冊目になります。その時はリアルイベントとして出版記念パーティーを開催しました。
----リアルでの出版記念パーティーはどのような会だったんですか?
長谷川さん:出版記念パーティーの目的は、多くの方に書籍を知っていただくことはもちろんですが、読んでいただい方の課題解決につながるヒントや、その結果としてスクロール360にお仕事のご相談をいただくことです。
ホテルの会場を借りて盛大なパーティー形式で開催しました。物流や通販業界の関係者やスクロール360のお客様などたくさんの方々にご参加いただきました。
----書籍の出版にあたって、出版記念パーティーの開催という手段をとったのはなぜでしょうか?
高山さん:書籍の販売促進施策を考えていたときに、出版社さんからは新聞広告や書店でのサイネージ広告への出稿を提案いただきました。
ただ、結構コストがかかるわりには売上に直接繋がるかが正直分からなかったんです。
試しに小規模な新聞広告を出稿してみたのですが、残念ながら大きな売上には繋がりませんでした。
議論の結果、物流や通販の業界内で有名なインフルエンサーを集めて口コミで発信してもらう方がよいのでは、という話になり、出版記念パーティーを企画しました。
2015年の出版記念パーティーでは、50名のEC・通販業界のリーダー、インフルエンサーと呼ばれる方々をご招待しました。参加者全員のFacebook上の友だち数は25,000人を超えていましたね。
パネルディスカッションに業界有名人にご登壇していただき、注目を集めることができました。参加した皆さんがFacebookにたくさん投稿してくれて、その日は業界内のFacebookが出版記念パーティーの様子をジャックしたようになっていました。
結果、書籍のPRにも繋がり、Amazonの経営・ITカテゴリで1位になることができたんです。
----1位...!口コミの影響力って改めてすごく強力ですね。そこでの成功体験があり、今回も同様に...というときにコロナ禍になってしまったんですね。
高山さん:そうですね。もともとはリアルイベントが良いなとは思っていたのですが、状況を鑑みるとリアル開催は難しいなと。
ただ、前回と同様のイベントをオンライン化で開催するにしても、どのような方法が良いかを悩んでいました。丁度いいときにスペースマーケットさんからオンラインイベントのご提案をいただけて良かったです。
見ていて飽きない「テレビ番組のようなウェビナー」をやってみたい
----スペースマーケットに決めていただいたきっかけや決め手は?
高橋さん・梶川さん:オンライン開催を決めた段階で、一番課題に感じていたのは、「どうしたら参加者さんに飽きずに視聴してもらえるか」という点でした。
情報収集のためにオンラインイベントの開催事例を調べていたときに、スペースマーケットさんの「番組型ウェビナー」の事例紹介を見て、「まさに!これ!」と直感的に思ったんです。
(スペースマーケット開催の「番組型ウェビナー」についてのウェビナーの様子)
具体的なお話を伺って、これまでたくさんオンラインイベントを手がけられていたという実績と、思っていたよりもリーズナブルな価格だったということもあり、スペースマーケットさんへの依頼を決めました。
長谷川さん:他にもイベント支援や会場提供をしている会社にお話を伺っていたのですが、オンラインイベントという新しい業態だったこともあってかご提案内容やスピード感が合わず、各社さん試行錯誤しているんだな...と感じていました。
その点、スペースマーケットさんはスピード感もすごく早く、提案内容も納得のいくものだったので、ぜひご一緒したいなと思いました。
----そうだったんですね...!ありがとうございます!提案内容は具体的にどのあたりが良かったんでしょう...?
長谷川さん:お話を聞いた企業様の場合、「株主総会」「社員総会」などのフォーマルで重い雰囲気になってしまい、遊びの部分が少なくなってしまいました。今回、私たちが考えていた企画の趣旨とは少し違うなと。。。
一方、スペースマーケット中村さんからの提案は、「ポップで視聴者を惹きつけるコンテンツ」を提供しようという内容で、今回私たちがやりたいと思っていたイメージとぴったりでした。
(スペースマーケットのオンラインイベント提案書から抜粋)
----実際に開催してみて、感じたことはありますか?
高橋さん・梶川さん:スペースマーケット中村さんとディスカッションするなかで、「テレビの対談番組」のようなテイストでやりたい、とお伝えしたんです。
まさにそれが実現できたな、と思いました。まるでテレビ番組を見ているようで、実際に参加いただいた方々からの反響も大きかったです。
オンラインであっても、「一体感」のあるイベントにしたい
----今回のオンラインイベントでこだわった部分は?
長谷川さん:オンラインだとイベント開催者側、登壇者側と参加者側で一体感を生むのがどうしても難しいと感じていました。どうしても温度差が出てしまうなと。
なので、「できるだけ全員で盛り上がる」「一体感をつくる」を重要視しました。オンラインであっても一方通行ではなく双方向で参加できるプログラムを用意しました。具体的には、パネルディスカッションにくわえて、オンラインでの懇親会を開催し、オンライン参加者にもお弁当をお届けして一緒に食べたり、豪華プレゼントが貰えるじゃんけん大会を開催したりしました。
(オンラインじゃんけん大会の様子)
----参加された皆さんからの反響はいかがでしたか?
高山さん:ありがたいことに、皆さんから、「温かみがありおもてなしを感じるイベントだった」「ここまで楽しいオンラインイベントは初めてだった」「バーチャルとリアルを融合する新しいイベントで刺激を受けた」などの嬉しい反響をいただきました。
コロナ禍でウェビナーを体験して、ちょっとした物足りなさを感じていた方も多かったと思うんです。その点で、今回のインタラクティブで一体感のあるオンラインイベントは珍しかったのかなと。
(オンラインイベント当日の様子)
----そもそも、今回のオンラインイベントでも「温かさ」「一体感」を重要視しようと思ったのはなぜだったのでしょうか?
高山さん:ECや通販業界では、業界内での口コミがすごく重要なんです。物流の出荷場所を変えるのは、5~10年に1回あるかないかのこと。物流はECの心臓部ともいえるくらい重要で、心臓の移植手術ってそんなに簡単にはできないですよね。その10年に1回のタイミングに、物流なら「スクロール360」や「高山」の名前を思い出してもらうことが重要だと考えています。
なので、単発的にプロモーションを打ち上げ花火的に行うよりは、長期的な関係構築の方が大切なんですよね。EC業界のリーダーの方々と私自身が繋がって、信頼していただくことが何よりも優先度が高い。
そういった意味で、EC・物流業界のコミュニティーの方々に楽しい時間を提供したい。オンラインでも楽しんで参加してもらいたい、という想いがありました。
オンラインでの口コミ創出と、ハイブリッド開催への挑戦
----当初の目的であったSNSでの口コミの創出、書籍のPR、営業接点づくりという点に関してはいかがでしたか?
高山さん:やはり、リアルのパーティーと比べるとSNSでのシェア数は少なかったです。ただ、それでも口コミの力は強力で、SNSのシェアから、すでに商談も数件生まれています。
コロナ禍でポジティブな口コミが生まれづらい状況、というのももちろん影響しているとは思いますが、リアルでの開催に比べてSNSの投稿数があまり伸びない、というのは今後の反省として生かしていきたいですね。
----今後に向けて挑戦していきたいことは?
高山さん:オンラインイベントの一番のメリットは、「現場にいなくても参加できること」だと思います。コロナ禍が落ち着いた後も、オンラインとリアルの融合するかたちなど、今後のイベントのかたちは探っていきたいと思います。会場の盛り上がりや臨場感を、オンラインの参加者にも伝えるような演出方法も考えていきたいですね。
長谷川さん:今、思いついたのですが、物流の倉庫見学ツアーとかもできそうですよね!
弊社では、お客様を物流倉庫にご案内して実際の作業の様子を見ていただくことで、安心していただく営業手法をとっています。実際に現地視察を希望されるお客様はたくさんいらっしゃいますし、お客様にとっても、紙の資料やwebだけでなく、現場を見ていただくのが一番わかりやすいと好評です。
しかし、コロナ禍でそれが難しくなっています。たとえば、物流業界のリーダーをお呼びしたパネルディスカッションと、そのあと一緒にオンライン倉庫見学ツアーを行う、なども検討したいです。
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いかがでしたでしょうか?スクロール360のみなさまの、書籍やイベントなどの営業活動を通じて、業界全体に対して新しい働き方を発信していきたい、という熱い想いの一端を感じていただけたら嬉しいです。
スペースマーケットでは、今回スクロール360様と実施したような「番組型ウェビナー」の開催支援サービスを提供しております。
2021年3月まで限定の特別プランもご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
他の会社さんがどのように進められているかなどご興味がある方もいらっしゃると思います。(大人の事情でここには載せることの出来ない)サポート事例も多々ございますので、お気軽にお問い合わせください。
ピンチをチャンスに。オンラインイベント・ライブ配信にチャレンジしたいと考えている方を全力でサポートします。ご相談お待ちしております。